発達障害があってもなくても、空腹のときにイライラする子がいます。そんなとき、ママも一緒にイライラしていませんか?2つのポイントに気をつけてみてください。ママのコミュニケーションでイライラを生かして子どもをさらに成長させることができますよ! |
【目次】
1.習い事の帰りに必ずイライラして不機嫌になる娘
2.発達障害があってもなくても、なぜ子どもは空腹でイライラするの?
3.子どものイライラを生かせるママのコミュニケーション
①共感し、自覚させる
②自分で対処させる
2.発達障害があってもなくても、なぜ子どもは空腹でイライラするの?
3.子どものイライラを生かせるママのコミュニケーション
①共感し、自覚させる
②自分で対処させる
1.習い事の帰りに必ずイライラして不機嫌になる娘
私の娘は現在小学1年生。年長のころから、とある習い事をしています。習い事を始めたばかりの頃は、レッスンごとに毎回私が付き添っていました。
その帰りの車内でのこと。娘に「今日はどうだった?」と尋ねると、「知らない!」と明らかにイライラした返事。
習い事自体は楽しそうに通っているし、一緒のグループで習っているお友達との関係も悪くはありません。それなのに、このときに限らず、毎回毎回、帰り道は機嫌が悪いのです。
「なんか嫌な感じだな~」
「どうせまた機嫌悪いんだろうな~」
ちょっと帰り時間が憂鬱になりかけていたある日、あるときだけはご機嫌で帰ってくることに気がつきました。それは、習い事でお菓子(お友達が旅行に行ったときなどにくれるお土産)をもらった日。
そうです。娘は空腹に耐えられなくてイライラしていたのです。
2.発達障害があってもなくても、なぜ子どもは空腹でイライラするの?
お子さんの中には、空腹の状況でイライラしたり、癇癪を起こしたりしやすい子がいます。
HSC(Highly Sensitive Child、ひといちばい敏感な子)や、発達障害やグレーゾーンの子の中にも、そのような傾向がある子もいるかもしれませんね。
ママからしたら、「何でお腹がすいたくらいで、そんなに機嫌が悪くなるの?」と思うほどの不機嫌さ。私のように、気持ちが引きずられてムカッとするママもいるかもしれません。
なぜ子どもはお腹がすいているとイライラするのでしょうか?もしかしたら、お子さんは自分が空腹であることに気づいていないのかもしれません。
「えー!お腹がすいていることくらい自分で分かるでしょ?」そう思われるママもいるかもしれませんね。
しかし、子どもは大人の思っている以上に物事の関係性をわかっていないことがあります。何回も何回も経験して学んでいくのです。
3.子どものイライラを生かせるママのコミュニケーション
「なんだか分からないけど、不快に感じる」という状態から、空腹でイライラすることを自覚して、イライラ場面を減らしていくための方法をここではご紹介します。
◆①共感し、自覚させる
子どもの心が不安定なときに、ママが理解を示してあげることは安定につながります。食べ物を食べさせてあげるという物理的な対処ももちろん大切ですが、気持ちを受け止めることも大切なんですよ。
お子さんと一緒にイライラするのではなく、一歩引いて「お腹がへったんだね~」と現在の状況をママが言葉にしてあげられるといいですね。
この気持ちを受け止める会話を繰り返していくと、お子さんは「ママは自分の気持ちをわかってくれる」という思いが高まってくることでしょう。
そして、「空腹になると自分は機嫌が悪くなるんだ」ということが自覚できるようになっていくはずです。
◆②自分で対処させる
次のステップは、自分で対処できるようにすることです。
私のようにうっかり者のママの場合、「準備するの忘れてた!」となることもあるかもしれません。
(何回かやってしまっています…)
初めのうちは、ママが空腹を満たすような小さなお菓子を用意しておいても良いのですが、ゆくゆくは自分でできるようになるといいですよね。
「帰りのときのために、準備しておいたほうがいいこと何だっけ?」
「お菓子準備しなさいね!」という指示出しではなく、質問の形で本人に尋ねます。自分で思い出して準備できたという経験の積み重ねが、子どもの自信を高めます。
何度もするうちに、声かけすら、いらなくなる日が来ますよ。娘は小学生になった今では、何も声をかけなくても、習い事の前に「帰りにお腹すくから、お菓子持って行こう」と自ら準備するようになりました。
気持ちを言葉にし、具体的にどうしたら良いかを伝えることで、自分で対処できるようになり、お子さんは安定します。 ぜひママがお子さんに寄り添ってあげてくださいね。
執筆者:渡辺カナ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー、臨床心理士)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー、臨床心理士)