テストや受験に自信のない子を一瞬でやる気させる魔法のひと言

 

発達障害の子どもは、見通しが立たないことに不安が強かったり、自信がないのでネガティブ発言が多かったりしますよね。テストや受験なんて、なおさらです。そんな時に一瞬でやる気を出してもらう、とっておきのひと言をご紹介します。
 

【目次】

1.発達凸凹の子はテストや受験に自信がない
2.苦手なことをコツコツやっても伸びない真実
3.英検受験にとにかく自信がない娘
4.やる気を引き出す魔法のひと言

 
 

1.発達凸凹の子はテストや受験に自信がない

 
 
発達障害グレーゾーンの子どもは、見通しの立たないことに挑戦することを嫌いますよね。
 
 
もともと不安が強い特性を持っているため、失敗を恐れて行動できなかったり、新しいことを始めるのは苦手です。
 
 
そんな子どもにテストや受験の一発勝負は、何かとハードルが高いもの。
 
 
良い点が取れなかったらどうしよう、合格できなかったらどうしよう、という不安でいっぱいになってしまいます。
 
 
 
 
「どうせ良い点なんて取れない」「合格は無理かもしれない」なんてネガティブ発言が次々と出てきたら、聞いているお母さんも心配になってしまいます。
 
 
なんとか自信をつけて結果は成功体験にしたい、そんなお母さんはつい毎日コツコツ勉強することを口うるさく言ってませんか?
 
 
実はそれって逆効果なんです。
 
 
なぜ逆効果なのか、脳の発達の仕組みからご説明します。
 
 
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2.苦手なことをコツコツやっても伸びない真実

 
 
お子さんが「いい点は取れない」「合格しない」と不安がるということは、苦手な教科だったり、不安が先だって意欲がわかないという状況です。
 
 
それを敢えて毎日やらせるということは、嫌なことを毎日毎日積み重ねるということ。
 
 
これは脳の発達に逆らっている残念なアプローチです。
 
 
脳は酸素を使う時に発達をします。
 
 
酸素を使う時と言うのは、「わかる」「できた」と脳が判断した時です。
 
 
 
 
苦手なことにいつまでも取り組んでも苦痛なだけで、脳はいっこうに発達しないのです。
 
 
これを逆にとらえると、脳は嬉しいこと、楽しいことをしている時によく働くことになりますね。
 
 
ですから、勉強をするにしても最初は得意なことから始めると脳が活性化します。
 
 
やがて苦手なことにも脳が働くようになるのです。
 
 

3.英検受験にとにかく自信がない娘

 
 
私には小学6年生になる娘がいます。
 
 
診断はついていませんが、繊細なタイプで、起きてもいないことを想像しては不安がったり、ネガティブな発言が多いタイプです。
 
 
先日は、こんなネガティブ発言を繰り返していました。
 
 
娘は小学校低学年から英語の教室に通っています。
 
 
この教室では、中学年から英検の受験を目指しています。
 
 
毎年、順調に合格してきたのですが、次の級を目指すごとに不安が強くなり
 
 
「今度は落ちる」 
 
「私がクラスで一番できない」 
 
「一番、英単語を覚えていない 」
 
 
と自分に自信がないようでした。
 
 
 
 
試験はまだ数か月先。
 
 
なんとか自信をつけて合格して、成功体験にさせてあげたいと思っています。
 
 
では、わたしが娘のやる気を引き出すためにしていることをご紹介します。
 
 
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4.やる気を引き出す魔法のひと言

 
 
先日、英語の教室からの帰り道で娘にかけた魔法のひと言はこれです。
 
 
「だけど娘ちゃんってさ~、意外と本番に強いタイプだよね」
 
 
この「あなたって、意外と〇〇できるタイプだよね」のフレーズは、言われた方は「え?私ってそうなの?」と嬉しい驚きを与えます。
 
 
実際の会話はこうです。
 
 
「今度の英検、どうせ落ちると思う」
 
「単語がわからないよ」
 
「面接もあるって言うし、きっとうまくできないと思う」
 
 
こんな風に試験への不安を口にします。
 
 
そこで私は先ほどの魔法のひと言を使いました。
 
 
 
 
娘の反応はこうです。
 
 
「え?私ってそうなの?」
 
「え~、そういうタイプではないと思うけどなぁ」
 
 
そう言いながらも表情は嬉しそうです。
 
 
「うん、お母さんはそう思うよ。お母さんってさ、慌て者じゃない。いつもバタバタしてて忘れ物も多いし、予定は忘れてることもあるしさ」
 
「だけど娘ちゃんは、いつも冷静だな~って思うよ」
 
「だから娘ちゃんはお母さんと違って、本番に強いタイプだと思う」
 
 
こんな声掛けをしました。
 
 
実際、娘は好きなことや自信があることには行動力もあるし、積極的です。
 
 
幼稚園の頃は、運動会の鼓笛隊で先頭に立って指揮をとるリーダーをやりたくて、立候補していました。
 
 
意外と積極的な面もあるのです。
 
 
皆さんのお子さんにも、そんな意外な一面ってあると思うんです
 
 
発達凸凹の子どもには、普段は「こだわり」と言われ、否定的な捉え方をされる特性があります。
 
 
ですが、逆を言えばこだわったことにはいつまでも没頭できる集中力があるとも言えます。
 
 
それを、あなたの強みだ!とお母さんが言葉にして伝えてあげることで、お子さん自身も「わたしって意外とできる方なのかもしれない」と気づきを与えてあげるのです。
 
 
いつも一緒にいるお母さんが言うことですから、誰よりも信頼がある言葉です。
 
 
いかがでしょうか?
 
 
お子さんがまだ気づいていない自分の魅力を、お母さんが敢えて言葉にして伝えてあげてくださいね!
 
 
 
 
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執筆者:北川明希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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