失敗体験が多い勉強が苦手な子ども達は自信をなくしがち。そんな子ども達を成長させるのは、完璧な母?それともダメな母?視点を少し変えてみると、子育てがとーってもラクになりますよ。
【目次】
1.勉強が苦手な子どもの脳の特性
2.子どもの行動を止めてしまう小さな失敗体験の数々
3.失敗体験を成長につなげるママのお手本
1.勉強が苦手な子どもの脳の特性
勉強が苦手な子ども達は、学習面でのつまずきから「自分はいつも失敗ばっかり」と自信を失くしがちです。
そもそも、なぜ勉強が苦手なのか?
それは、脳の発達の特性が関係しています。
例えば、子どもの学習面においてこんなお悩みありませんか?
✔文字や数字を読むのが苦手
✔文字や数字を書くのが苦手
✔文章を組み立てるのが苦手
✔物事を理解するのが苦手
✔記憶するのが苦手
✔計算が苦手
✔物の位置関係や形を理解するのが苦手
このように、学習のある特定の分野にだけ著しい困難を抱えているとしたら、発達障害の一つである学習障害かもしれません。
知的能力に問題がなく、ほとんどのことはみんなと同じようにやっていけるので周囲に気づかれないことが多いです。
特に、グレーゾーンの子どもは「勉強がちょっと苦手」といった程度に捉えられがちです。
勉強での苦手さは生活にも影響するので、周囲から間違いを指摘されるような失敗体験も多く、「自分はみんなと違う」と劣等感を抱いてしまいます。
学習障害かどうかが問題なのではなく、苦手さは脳の発達と関係しているということを理解してあげることが大切です。
2.子どもの行動を止めてしまう小さな失敗体験の数々
脳は自分の意志を持って行動することで発達していきます。
「やってみたい!」
「どうしたらできるだろう?」
と、考えながら行動することが大切なのです。
けれども、勉強が苦手な子ども達は日々積み重ねている小さな失敗体験が原因で自分から行動することをやめて、誰かの言う通り動こうとする「指示待ち」になってしまいます。
さらに、指示されたことも上手くできないと、いよいよ「何をやってもダメだ!」と投げやりになり、すべての行動を止めてしまいます。
子どもの勉強に付きそいながら、
「どうしてこんな簡単なことができないんだろう?」
と感じたら、それは子どもの脳からのSOSです。
医学的に「障害」なのかどうかは問題ではありません。
目の前の子どもが「簡単なことができない」と困っていることが問題なのです。
小さな失敗体験が多い子ども達は「失敗=ダメなこと」 という間違った学習をしています。
だから、失敗はたくさんする方がいい! わからないことはたくさんある方がいい!と、子どもの意識を塗り替えてあげてほしいのです。
3.失敗体験を成長につなげるママのお手本
そこで、子どものSOSに気づいたママにやってほしいとっても簡単なことがあります!
それは、 ママの失敗体験を子どもに見せたり、話したりすることです!
上手くいくこともあれば、失敗したり、間違ったり、うっかり忘れたりすることもあります。
そんなありのままのママの姿を見せてあげてほしいのです。
ポイントは
・明るくあっけらかんとしていること!
・失敗をどう解決したか(するか)を示すこと!
「困ったー!」「助けてぇ」と子どもに助けを求めるのもいい方法です。
例えば私は、塾講師として子どもに学習指導をしている時、
「あ、間違えた…ごめん」
「あれ?正しい書き順って、どうだっけ?」
と、「できない私」をそのままさらけ出していました。
子ども達の反応は、「こらー!先生が間違えてどうするのよ?!」と突っ込んだり、「え?先生でもわからないの?」と驚いたり、ニヤニヤしてとても嬉しそうでした。
「先生だってわからないことだらけだよ!わからなかったら調べればいい。
答えを見たっていいんだよ。」
そんなスタンスで子ども達とかかわっていると、勉強が苦手な子もそうでない子も
みんな伸び伸びと学習を楽しむようになりました。
失敗や間違いを怒り、指摘することは、子どもの行動を止め、脳の成長を止めてしまいます。
子どもには、失敗する姿を見せ、失敗したときにはどう対処するのかを身をもって教えてあげられる大人の存在が必要です。
ママたちには「完璧な母」を装うのではなく、肩の力を抜いて「ダメな母」でいてほしいと思います。
とても楽チンなこの秘策をぜひ試してみてくださいね!
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執筆者:草なぎりみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)