塾行きたくない!受験生の子どもに言われて困っていませんか?環境の適応が苦手な繊細な子は学習環境を整えることで前向きになれます。今回は塾渋りのある子どものモチベーションをアップさせる対応法をご紹介します。
【目次】
1.塾行きたくないと受験生の娘から言われました
2.環境の適応が苦手な繊細な子どもの特徴
3.繊細受験生がモチベーションアップする学習環境の整え方
①安心できる環境づくり
②自分で学べる環境づくり
③やる気がでる環境づくり
1.塾行きたくないと受験生の娘から言われました
我が家には中学1年生のASD傾向で繊細な娘がいます。中学受験を控えた小学6年生の秋のことです。受験生にとってこの時期は、夏までに養った基礎力を土台に、応用力をつけていく大事な時期です。
そんな時期に「塾行きたくないな…」と言い出した娘でしたが、落ち着いて環境を見直し整えることで次第に前向きな気持ちに戻すことができました。
今まで、学校は休んでも塾には必ず行っていた子どもが、塾行きたくないと言い出した理由はなんだろうと観察してみると…
すすんで行く日と行き渋る日があるのです。行き渋りがあった日の授業は算数がある日でした。
娘に聞いても最初は理由を教えてくれませんでした。
行きたくない日は休ませましたが、一度休むと遅れが出てますます授業が分からなくなってしまうという不安がありました。
そこである日、2時間目なら行けそう?(算数が1時間目のとき)と聞くと「うん」と言って準備を始めるのです。
最近、算数のノートを見せたがらないので、もしやと思い見てみると、空白。ついていけていなかったのです。
そして、行きたくない日は苦手な単元の日。
塾に相談しましたが、「分からないところは先生に質問に来てください」との返答。
娘にそのことを伝えましたが、返事は小さく元気のないものでした。
国語や理科の先生には質問に行くところをみると算数の先生が苦手なのかなと感じました。
「算数の○○先生は嫌い?」と聞くと「嫌いじゃないけど、声が大きいから…」との返答。
算数の授業は、当てられた生徒が一人で宿題を全部答えないといけないらしく、当たったら嫌だし、先生の声が大きいから恥ずかしいということでした。
確かに、算数の担任は塾長で熱血教師なのです。
受験生にとって大切なこの時期は先生もヒートアップしているのです。
娘が塾休みたいと言ったのは
・熱血教師、算数の担任の熱量が苦手
・わからない算数の問題を質問できないからますますわからない
私は、塾を変えずに続けられる方法はないかと悩んでいました。
ちょうどその頃、発達科学コミュニケーション(発コミュ)と出会い、学び始めていたころです。
私は、発コミュに出会って初めて娘は発達グレーゾーンだと認識しました。
そして、発コミュで学ぶうちに、困りごとの対処法が少しずつ分かるようになってきました。
ここでは、塾を休みたいと嘆いていた受験生の娘が、環境を整えることで以前のように塾で頑張れるようになった対応法をお伝えしますね。
2.環境の適応が苦手なグレーゾーン繊細な子の特徴
発達障害の診断基準にぴったり当てはまらず、特性(症状)が軽かったり少なかったりするのがグレーゾーンです。
我が子の特性を知ることでママが子どもにあった環境を整えることができるんです!
発達グレーゾーンで繊細な子どもの特徴として、
・人と関わることや、情緒的なやり取りが苦手
・集団行動が苦手 ・自分の気持ちをうまく言えない
・人が叱られているのに自分のことのように傷つく
・強いこだわりがあって融通が利かない
・音や光への感覚が過敏もしくは鈍感
上記は一部ですが、主にこれらが挙げられます。
発達がゆっくりした特性は見られるものの、社会や学校に適応できないほどではない。 個性だと思えば、思えてしまう。
娘はこのグレーゾーンでした。
グレーゾーンの特性はさまざまですが、見た目からは判断が付きにくいため対応が遅れがちです。
ママだからこそ感じる、うちの子なんか周りの子とちょっと違う?なんだか育てにくいように思う。友達トラブルが多いな…。
このように思ったら、グレーゾーンかな?と疑ってみてください。
なぜなら、特性を知ることで子どもにあった環境を整えることができ、子どもはもっと生活しやすくなるからです。
娘は環境を整えることで、塾に行きたくない気持ちをモチベーションアップに繋げて行きました!
3.繊細受験生がモチベーションアップする学習環境の整え方
塾休みたいと言い出した時は、子どもの自信は下降傾向です。
いつも以上にポジティブな声かけをして、まず、自信を取り戻してあげることがベースになります。
グレーゾーンで繊細な子は環境が整えば苦手なことにも挑戦できるようになります。
繊細な娘が中学受験に集中できるように、次の3つの作戦で学習環境を整えました。
◆①安心できる環境づくり
1つ目は、塾の先生と面談して今の娘の状況を伝え、しばらくは、授業で当てないようにしてもらいました。
状況を知った先生は快く引き受けてくださいました。
娘にそのことを伝えると、「よかった~」と安心して算数の授業に参加できるようになりました。
また、自信を取り戻すために家では勉強のことには触れず、頑張っていること、できていることだけに注目して笑顔で声かけを続けました。
見守る姿勢でストレスがかからないように気を付けました 。
◆②自分で学べる環境づくり
それでも、中学受験の算数は難しく、親が下手に教えて間違ったやり方を伝えてはいけません。
だからと言って、先生に質問に行くことはやはりできませんでした。
そこで、YouTubeを活用しました。
無料オンラインで算数の先生を何人かピックアップして娘に見せると、その中から一人お気に入りの先生「京子先生」を選びました。
歯切れがよく、スピード感が娘にあったようです。わからない単元は京子先生の説明で解決していきました。
◆③やる気が出る環境づくり
次に、少しでもポジティブな気持ちで勉強に取り組めるようにお気に入りの筆記用具を一緒に選びに行きました。ノートや付箋紙などです。
そして、その筆記用具をより使いこなすために、ノートの書き方で有名な勉強法デザイナーの「みおりん」さんのレクチャーを一緒にみました。
受験勉強も夏を過ぎるとそれどころではないかもしれませんが、気分が下がったときは、まずは、取り掛かりとしてカワイイ文具に囲まれテンションを上げていくことと、お姉さんのレクチャーは娘にとってよかったようです。
人は、環境に影響を受けると言われています、周囲をポジティブなもので満たし脳の力を発揮させてあげましょう。
中学受験をする小学生は目標に向かって日々頑張っています。
「塾休みたい」と言ったときは、心に寄り添い 共感し 話に耳を傾けてあげてください。
おうちで少しでも心の負担を軽くしてあげることができれば、感情のリフレッシュができ、モチベーションもアップしてくるので、また、前を向いて歩きだしてくれますよ。
お子さんにあったやり方で、ぜひ試してみてくださいね。
やる気が出ない子どもに困り果てているママ!対応策をご紹介しています!
執筆者:瑞上 ようこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)