何度言っても片付けられない発達障害・グレーゾーンの子どもにイライラしていませんか?毎日同じことを言っているのに、なぜ身につかないの?それは、脳の発達のかたよりに原因があるのです!そんな子どもの困った!をサポートするママの対応とは? |
【目次】
1.何度言っても片付けられない発達障害・グレーゾーンの子ども
発達障害・グレーゾーンの子どもに対して、 何度も同じこと言わせないで! と思う瞬間はありませんか? 例えば、
「遊んだら片付けなさい!」
と毎日注意しているのに、今日も片付けない…というとき、
「昨日も言ったでしょ。遊んだら片付けるのはルール!片付けなさい!」
なんていうこと、ありますよね。なんでこの子は、こんなに物分かりが悪いのか!私の対応が悪いの?と、悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
その度にママがイライラしていては、身がもちませんよね。 ではどうして発達障害・グレーゾーンの子どもは、何度注意しても片付けられないのでしょうか?
2.ワーキングメモリーってご存じですか?
ワーキングメモリーという言葉をご存じですか?
ワーキングメモリーとは「作業記憶」のことで、一時的に情報を保持して同時に処理したりする力のことです。
TVのお料理番組を見ながらレシピをメモしたり、ちょっとした電話番号を覚えたり…私たちの生活には欠かせないものです。
でも、発達障害・グレーゾーンの子どもは脳の発達にかたよりがあるため、このワーキングメモリーの働きが弱い傾向にあります。
ですから片付けや身支度など、大人から見ればいいかげん身についてもいいのでは?と思うことでも、習慣化することが難しいのです。
つまり発達障害・グレーゾーンの子どもからすると、毎日やっていることでも、まるではじめておこなう作業のように感じられてしまうのです。
つまり、お母さんの対応のせいでも、本人の努力不足でもない、ということですね!ですから、お母さんにお願いです。一度言えば分かるだろう、という常識を捨ててください!
「何度言ってもわからないもんなのね~」
と思えば、気持ちがラクになりませんか?
では、言ってもわからないなら言わないほうがいいのか?といったら、それも違います。「気づいたら何度でも言おう」くらいの気楽な対応が丁度良いのです。
繰り返しの声かけで、「ぼくできた!」というときが必ずきます。
次の章では、発達障害・グレーゾーンの子どもの困った!をサポートするお母さんの声かけとはどういうものなのか、具体的にお伝えしていきますね。
3.子どもの困った!をサポートするママの対応とは?
発達障害・グレーゾーンの子どもの困った!をサポートするお母さんの声かけとは…
まず指示を出すときに気をつけてほしいのが、「伝え方」です。
ダラダラとお説教じみたことを言っても子どもは、「うるさい!また叱られた!」というマイナスなイメージを受け取るだけで肝心な内容は覚えていません。
ポイントは、わかりやすい言葉で、簡潔に言うことです。笑顔とアイコンタクトは必須ですよ~!
先ほどの片づけのシーンでいうと、
「遊んだらおもちゃを元に戻します!」
「電車からやりますよ! まずはこの箱にいれてね~」
といった感じで、好ましい行動を簡潔に伝えつつ、スモールステップでどんどん指示を出していきましょう。お子さんが片付けることができたら
「すごい!上手に片付けられたね!」
という肯定的な注目もお忘れなく!
このように自ら行動して、できた!という経験を積むと、記憶に残りやすくなるんです。たくさん褒めて、お母さんとの会話=いい記憶として蓄積されるようにしていきましょう!
いかがでしたか?行動することで脳は発達していきます。お母さんの楽しい声かけでお子さんの良い行動を引き出していってあげてくださいね!
執筆者:須藤ゆかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)