発達障害の子どもとのコミュニケーションを肯定的にすれば親子関係は良好になります!

新しい学年がスタートしました。今年1年、発達障害の子どもがスムーズな学校生活を送るために必要なのは、親子のコミュニケーションの改善です!子どもがお母さんに何でも話せる関係を作りませんか?
 

【目次】

1 発達障害の子どもと良好な関係を築くためにー日頃のコミュニケーションがポイント!
2 お母さんがやりがちな子どもを否定するコミュニケーション
3 子どもにやる気を自信がつく!肯定的なコミュニケーション
4 否定的なコミュニケーションを肯定的なコミュニケーションに変える方法

 
 

1 発達障害の子どもと良好な関係を築くためにー日頃のコミュニケーションがポイント!

 
 
お母さんはいつも子どもと良好な関係を築きたいと思っていらっしゃると思います。
 
 
親子関係が良好で、子どもがどんなことも包み隠さず話してくれたら、子どもの好きなこと、得意なことを把握しやすく、どんどん伸ばしてあげることができます。
 
 
反対に、子どもが言いづらいことをお母さんにスムーズに伝えられるのも、親子関係が良好であってこそです。
 
 
新しい学年がスタートしました。今年1年、きっといろいろなことが起こりますよね。
 
 
テストの点数が悪かった
忘れ物をした
友だちと喧嘩して先生に叱られた
 
 
どれもお母さんが把握しておきたいことですが、子どもにとっては大事件!
 
 
特に発達障害の子どもたちは得意なことと苦手なことに差があってうまくいかないことも多いですよね。
 
 
コミュニケーションに課題がある子なら学年が上がるにつれて友だち関係のトラブルも増えてくるかもしれません。
 
 
そこで大切なことは、子どもに「こんなことお母さんに言ったら絶対に怒られる!!」と思わせないことです。
 
 
子どもがこんな風に思ってしまったらお母さんに内緒にしたり、事実を曲げて伝えたりするようになってしまいます。
 
 
子どもが素直に伝えてくれたら、お母さんは苦手なことをどうフォローすべきか考えることができます。
 
 
 
 
友だちとどうやって仲直りしたらいいか、アドバイスすることだってできるでしょう。
 
 
お母さんが的確にフォローしたり慰めたりするためには、事実を正確に把握することが重要になります。
 
 
まずは事実をそのまま伝えてくれること。そのためには親子関係を良好にして日常的にしっかりコミュニケーションをとっておくことが必要なのです。
 
 

2 お母さんがやりがちな子どもを否定するコミュニケーション

 
 
発達障害の有無にかかわらず、子どもが「お母さんに怒られる!」と思ってしまうのはどうしてでしょう。それはやはり、怒られた過去があるから。どんなお母さんも、子どもに注意したり叱ったりした経験をお持ちですよね。
 
 
お母さんとしてはしっかり学校生活を送ってほしい!
このまま大人になったら大変だ!
と子どもを思って注意しますよね。
 
 
ただ、毎日注意したり叱ったりばかりだと、子どもは自信とやる気を失ってしまいます。
 
 
子どもを怒る、
子どもを叱る、
子どもを注意する、
 
 
これらは結果的に子どもを否定してしまうコミュニケーションになっています。
 
 
 
 
特に発達障害の子どもたちは
何かに失敗したり、
誰かに怒られたり、叱られたりしたときの
ネガティブな印象を強くインプットする性質が
あります。
 
 
何をやってもお母さんは怒る!
どうせお母さんが怒るからもうやらない!
 
 
となってしまっては
親子関係も不安定になってしまいます。
では、どうすればいいのでしょうか?
 
 

 

3 子どもにやる気を自信がつく!肯定的なコミュニケーション

 
 
否定的なコミュニケーションが子どものやる気や自信を奪い、親子関係が不安定になるものであるならば、反対のことをすればいいのです。
 
 
つまり、子どもに対するコミュニケーションを肯定的なものに変えればいいのです。
 
 
怒る、叱る、注意する、これらが否定的なコミュニケーション。
 
 
肯定的なコミュニケーションとは、認める、褒める、励ますということポイントになります。
 
 
人間はいくつになっても褒められたら嬉しいもの。
 
 
「よくやったね」
「頑張って!!」と言われたら、お母さんもうれしいですよね。
 
 
このような肯定的なコミュニケーションの量を増やして、否定的なコミュニケーションの量より圧倒的に多くしていくことで、
 
 
子どもが嬉しくなり、やる気と自信がでてきて、ほめてくれるお母さんをますます好きになり、親子関係が良好になります。その結果、どんなこともお母さんに素直に話せるようになるのです。
 
 
 
 

 

4 否定的なコミュニケーションを肯定的なコミュニケーションに変える方法

 
 
どんなお母さんも子どもを認めたい!褒めたい!励ましたい!と思っているはずです。
 
 
でもそんなお母さんの思いに反して、子どもの行動はお母さんの目に余るものばかり。褒めるポイントなんて1つもない!と思うお母さんもたくさんいらっしゃると思います。
 
 
そこで、例を出して否定的なコミュニケーションの場合と肯定的なコミュニケーションの場合を比較していきます。
 
 
テストの点が悪かったというケースを考えてみましょう。
 
 
否定的なコミュニケーションは、
 
 
「え!全然できてないじゃない!」否定し、
 
「全然勉強しないからそうなるのよ」責め
 
「今度はちゃんとしなさい!」と具体的な対策や目標もなく突き放すこと。
 
 
テストは自分の評価が点数で示されますから、子どもも「できなかった」ということは理解しています。
 
 
できなかったと落ちているところにお母さんがこんな声をかけると子どもはますます落ち込んでしまいます。
 
 
また、テストは一定期間の学習の確認と成果を問うもの。そのテストの点数が良くなかったということは、学習全体が理解できていないと推測できます。
 
 
子ども自身が具体的な対策や目標をたてることは難しい可能性が高いです。
 
 
このような否定的なコミュニケーションを続ける限り、子どもはやる気と自信を失い、対策方法も分からず、テストの点数をあげることはできないでしょう。
 
 
では、肯定的なコミュニケーションをみていきます。
 
 
「おっ!テスト返ってきたんだ」事実を認め
 
「見せてくれてありがとう」と、点数が悪くて見せづらかった子どもの気持ちに寄り添います。
 
 
「最後までしっかり答えたね」
「丁寧な字で書けたね」
と、努力の跡を探して褒めてあげましょう。
 
 
「どの問題が特に難しかった?」
「お母さんと一緒に確認しようか」
「次はもう5点取れるように頑張ろう」
 
 
と今からやることを具体的に提示し、頑張れば達成できそうな目標をたて、一緒に考えるという姿勢を見せたり、一歩踏み出せるように背中を押してください。
 
 
テストの点数が良くないときも、子どもが躊躇せずに報告できるように怒ったり叱ったりせず、受け止めてあげてください。
 
 
テストで1点でも多く取ってほしい!というのがお母さんの思いであるなら、怒ったり叱ったりという、否定的なコミュニケーションをすれば本末転倒な結果になってしまいます。
 
 
どんなこともお母さんは受け止めて
一緒に考えてくれる!
困ったことがあったら
まずお母さんに相談しよう!
 
 
と子どもが安心できるような親子関係を築いていくために、肯定的なコミュニケーションを増やしていきましょう。
 
 
 
 
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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