発達障害・グレーゾーンの子どもは「好きなことにはすごく集中する」というタイプが多いですね。好きなことをするのはもちろんOKですが、それ以外しない、他人との関わりを持たないのはNG!子どもの狭い興味を拡げ、脳を発達させる工夫をご紹介します。 |
【目次】
1.興味が狭いタイプの発達障害グレーゾーンの子どもの特徴
発達障害グレーゾーンの子どもには脳の特性上さまざまな特徴がありますが、その中に「こだわりが強い」「興味の範囲が狭い」という傾向があります。
・特定の好きなことには集中し過ぎるほど集中する
・一方で興味あること以外は関心を持たない
・たとえ大事なことでも、気が乗らないことはなかなかやろうとしない
など、お母さんとしてはやきもきする面もありますよね。
「このままでは将来が心配」とアレコレ気の乗らないことを強要すると、発達障害グレーゾーンの脳の特性で「嫌な体験」として記憶されやすくなり、逆効果になってしまいます。
こだわりが強く興味が狭いタイプの子どもに嫌なことを無理にさせても、脳が発達する刺激とはならず良いことはありません。
では、発達障害グレーゾーンの子どもを発達させるためには、好きなことだけをさせておけばいいのでしょうか?
好きなことをしていれば確かに脳は活発になりますが、脳を発達させ、お子さんを伸ばしていくにはちょっとしたポイントがあるのです。
今回は、興味の狭い発達障害グレーゾーンの子どもの脳の発達とその関わり方についてお伝えします。
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2.要注意!子どもの脳の発達の上で問題なのは「好きな世界」に一人でいること
ここでは小学6年生で注意欠陥多動性障害タイプのわが子についてお話しします。
わが子は少年団活動でバスケットボールをしており、自分がプレーすることはもちろんですが、とくにアメリカのプロバスケットボール(NBA)が大好き。
好きなことはどこまでも深く突き詰めるわが子は、NBAの雑誌を隅から隅まで読み、インターネットで試合はもちろん、ニュースや関連動画をチェックしてはデータを蓄積しています。
寝ても覚めてもバスケ漬けの息子から、朝イチで「NBAクイズ!」が出されるも、バスケ知識皆無の私は全く答えられません。
あまりのオタクっぷりに「無駄な知識が多いんだよなー」と同級生のお友達に言われてしまうほどです。
ですが、好きなこと以外は全く無頓着。興味のないことはまずしません。最低これだけは…とハードルを下げに下げたことさえスルーされたことも数知れず。
でも、こんな「こだわりと無関心の凸凹」自体は適切な対応していけば大丈夫です。
発達障害グレーゾーンの子どもの脳の発達の上で問題になるのは、好きなこと以外の知識や経験を得ないこと、他人とまったく関わらないことです。
「好き」の世界に一人でいるだけでは、いくら楽しくても変化に富んだ新しい刺激は少なくなり、脳が発達しにくくなってしまうのです。
そこでお母さんの出番です!発達障害グレーゾーンの子どもの「好き」の世界を拡げる関わり方をしていきましょう。
次は、その関わり方についてお伝えしますね。
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3.お母さんとのコミュニケーションで拡がる子どもの世界
好きの世界を拡げる関わり方とは、発達障害グレーゾーンのお子さんの好きなことにお母さんも興味を持ち、それについて会話をすること。
例えば、虫が好きな子だったら、たくさんの虫の知識があると思います。お母さんも一緒に興味を持てれば最高ですが…そうできないことも多いですよね!
そんな場合も、お母さんが話を聞いてあげるだけで子どもにとっては知識のアウトプットになり、脳は活発に働きます。
ときには「この虫とあの虫が合体したらどんなのができるかなあ?」などと提案して、合体させたモノの名前や見た目、能力などを想像させてみてください。
「覚える」という単純な記憶に終わらせず、新しいものを「創る」作業に発展させるのです。新しいものを創るという作業は脳にとって新しい刺激になります。
好きな分野で脳が活発化している上に、創造的な作業という別の刺激が与えられることで、発達障害グレーゾーンの子どもの脳のさらなる発達が期待できるのです。
NBAオタクのわが子には、まずは共通の話題づくりとしてわが子お気に入りのバスケ漫画を読むことにしました。
読むことでルールや専門用語が少し分かるようになり、漫画だけでなく、ふだんの練習や試合についてもより踏み込んだ会話ができるようになりました。
もし漫画を読めないという場合も、登場人物の名前を覚えるだけでもお子さんは喜んで話をしてくれるので、それを聞いてあげればいいと思います。
そして、朝イチNBAクイズ対策(笑)として「答えを三者択一にして」とお願いしました。答えを選ぶだけなら知識がなくてもできるし、クイズを出したい欲求も満たすことができます。
わが子は、はじめ答えを三つ用意するのが大変そうでしたが、次第に慣れて、五者択一にするなどクイズの出し方をいろいろ工夫するようになりました。
こうやって息子の知識を使って新しくクイズを作らせることで、使う脳の場所を広げてあげたのです。
また、「将来バスケの選手になりたい」と言っていますが、選手以外の職業も視界に入れるよう意識しています。
審判、技術コーチ、通訳、解説者、雑誌編集者などプロスポーツに関わる職業はたくさんあり、色々な人や仕事が大好きなことにつながっていることも知ってほしいからです。
折に触れて「こんな職業があるんだね」「こういう仕事も面白そう」などと言ってっていたら、「ふーん、それも悪くないかもねぇ」と耳を傾けてくれるようになりました。
こんな工夫をすることで親子の会話の量は格段に増え、少しずつですが話題の幅も広がり、お互いに楽しんで会話できるようになっています。
発達障害グレーゾーンの子どもの「好き」という狭い世界は、お母さんのほんの少しの工夫で拡げていくことができます。
好きなことから脳を発達させて、お子さんの才能をどんどん伸ばしていきませんか?
発達障害グレーゾーンの子どもの脳を発達させるコミュニケーションを多数ご紹介しています。
執筆者:かのうゆうこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)