発達障害?ただのわがまま?攻撃的な女の子へのお家での対応の仕方はコレです! 

日常的に、言葉がトゲトゲしていたり、わがままに見えたりする女の子。幼児期で発達障害の傾向がある子どもは、自分の気持ちの読み取りや言語化がゆっくりなのかもしれません。絵本と数値化で明快にして遊びながら伸ばしましょう。
 

【目次】

 

1.言葉がトゲトゲしている女の子。その影響は?

 
 
いつも、怒ってる?イライラしている?というぐらいに、攻撃的だったり、わがままに見えたりする女の子
 
 
私が幼稚園に勤めていたときも、毎年のようにそんな女の子に出会ってきました。
 
 
その強気な発言に、幼稚園や保育園では、最初は従う子も多いです。
 
 
初めての集団生活に緊張しているお子さんも多いですから、誰かが引っ張ってくれた方が安心しますしね。
 
 
「今日は私がお母さんだから、○ちゃんは赤ちゃんじゃなきゃ仲間に入れないよ」
 
 
「この遊び、もう嫌だからあっち行こう」
 
 
なんて言う風にマイペースに思い通りにしようとされると、
 
 
(怖いから言う通りにしておこう…)
 
(大人しくしていた方が安全だ)
 
 
と一定数はついつい言いなりに動いてしまいます。
 
 
周りの友達が受け入れてくれている段階では、教員としても介入はせずに、見守ることが多いです。
 
 
 
 
もともと、脳科学的に男の子よりも他人の表情の読み取りが得意なことが多い女の子は、3歳、4歳ぐらいでも空気を読んで行動できることがあります。
 
 
真面目で大人しいタイプの女の子なら、尚更ですよね。
 
 
ところが、集団で経験をしっかり積み成長すると、それぞれに遊びの中でも明確に思いを持ったり、善悪の判断を自分なりにしたりするようになります
 
 
(なんでそんな風にするの?)
 
(言う通りにしないといけないの、つまんないから一緒に遊びたくないな…)
 
(その言い方はおかしい!)
 
 
周りの友達がそのように考えて、反発し始める時期がきます。
 
 
担任としては、「よく、言えるようになった!」と子どもたちそれぞれが自信をつけてきたことの現れとして、肯定的に受け止める場面です。
 
 
しかし、一方で攻撃的な言葉を使う女の子は、周りから距離を置かれることも増えます。
 
 
幼稚園も、毎日通うところですので、一度ついたイメージは、払拭するのにとても時間がかかります
 
 
幼稚園の教員をしていたときも、そのような場合は、先生たちが一丸となってその子のいいところを引き出し、注目されるようにして、よくないイメージが定着しないように支援をしていました。
 
 
それでも、周りの子どもがつい反射的に避けてしまったり、嫌だな…という気持ちが表情に出てしまったりすることを、覆すのには苦労しました。
 
 
担任との関係の中で乗り越えられれば、その子にとってもいいきっかけですが、背景に発達の特性があると、個別対応にも限界があり、なかなか難しいことも多いです。
 
 
家庭との連携を図っても、ママご自身が我が子の振る舞いにイライラしていたり、我が子が家で話す内容と食い違いが多かったりして、うまくいかないことがありました。
 
 
また、年度をまたぐと担任が変わる、ということもよくありますよね。
 
 
こうして、幼稚園年中〜年長になって、気がついたら孤立することが増え、さらに攻撃的になってしまう…そんな負のループに陥ってしまうのです。
 
 
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2.カオスな幼稚園は、ある意味ストレスフルな状態。

 
 
では、なぜそのようにわがままに見えるような態度や、攻撃的な言葉遣いになってしまうのでしょうか。
 
 
そこには、自分の気持ちや状態の理解がゆっくりだったり、本当の気持ちを言語化するのが苦手だったりすることがあります。
 
 
集団は、とても刺激的なところです。
 
 
 
 
その刺激を全身で浴びながら、自分がどう感じているのか、どうしたいのかを感じるのは、実は子どもにとってはとても疲れることなのです。
 
 
その疲れや葛藤からくるイライラを、トゲトゲした態度、言葉に変換することを繰り返すと、どんどんそのやり方が強化されてしまいます。
 
 
また、感じ取ることができていても、どのように言葉に表したらいいのかがわからず、攻撃的に言葉をぶつけたり、癇癪になったりすることがあります。
 
 
言葉にしたいのにうまくできない、伝えられないもどかしさは大人にも想像できますよね。
 
 
これも同じで、繰り返すことでどんどん強化されてしまい、周りとの関係に溝ができてしまうことにつながりかねないのです。
 
 
幼児期の友達関係が生涯にわたって続くことはあまりありませんが、孤立経験が積み重なると、自己肯定感にも影響が出てしまいます。
 
 
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3.発達障害・グレーゾーンの子どもの気持ちはスッキリ明快に数値化がおすすめです。

 
 
では、どんな風に対応していけばいいでしょうか。
 
 
登園前に、園でしてはいけないこと、言ってはいけない言葉を伝えればいいのでしょうか?
 
 
…その通りに子どもが動くとは、とても思えませんよね。
 
 
では、家庭でもできることはあるのでしょうか?
 
 
その答えは、YESです!
 
 
・幼児期の子どもにとって、ママは安全基地
 
 
・大勢の子どもを見ている先生よりも、我が子の様子には気がつきやすい
 
 
・幼稚園よりもおうちの方が刺激量が圧倒的に少なく、リラックスできる
 
 
こんな風に専門的な知識がなくても、毎日一緒に過ごしてきたママの力は絶大です。
 
 
まずは家庭で、穏やかにコミュニケーションをしてきたいところですよね。
 
 
そこでぜひやってほしいのが、普段から自分の気持ちを受け止めて、伝えるトレーニングをすることです。
 
 
プラス1アイテムとして、視覚的・端的に気持ちを言葉にしている、おすすめの絵本をご紹介したいと思います!
 
 
それは、『どんなきもち?』(2015年 ミース・ファン・ハウト 作 ほんまちひろ 訳)という絵本です。
 
 
可愛いお魚が1匹、各ページに描かれているだけなのですが…
 
 
いろいろな気持ちを、ぴったりの表現と字体が表してくれているんです。
 
 
もじもじ、むしゃくしゃ、しょんぼり、わくわく…そんな風に。
 
 
もし、絵本から様々な気持ちを感じ取ることができたら、そこに5段階ぐらいの指数をつけてあげてください。
 
 
 
 
お家で過ごす時間の中で、むしゃくしゃレベル3、わくわくレベル5、なんていう風に。
 
 
そうやって、自分の気持ちは今、こうなんだな、と数字でラベリングしてあげることで、明快に自分の内面を捉えやすくなります。
 
 
よく友達との関わりでは、他人への思いやりの気持ちが…ということが全面に出ますが、それは、発達の順序的に、自分の気持ちが理解できるようになってから。
 
 
自分の感情を受け止められるからこそ、他者の気持ちに目を向けられるようになるんです。
 
 
その時々で、自分の気持ちを言語化して伝えて、それを受け止めてもらう経験を積み重ねることが、まずは大切です。
 
 
ぜひ、遊びながら試してみてくださいね。
 
 
また、こちらの記事では自分の気持ちを伝えることが苦手な ASDの女の子におすすめの対応法を紹介しています。合わせてチェックしてくださいね。
 
 
 
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執筆者:原しおり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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