発達障害・グレーゾーンの幼児が、すぐにカッとなってしまい、お友だちに手が出てしまうと「怒りっぽい子」と思われてしまいがちです。行事の多い2学期に、怒りっぽくて困ってしまうと悩んでいるママに、怒りっぽくなる原因と対策法をお伝えしていきます。 |
【目次】
1.発達障害・グレーゾーンの子どもはなぜ怒りっぽいのか
1年のうちで1番期間が長い2学期、お子さんはリズムよく保育園や幼稚園に通えていますか?
1学期頑張っていた子が突然、朝起きて「行きたくない」と怒り、泣き出してしまうことは、実は2学期のこの時期珍しいことではありません。
何かと行事の多い2学期。疲れも出やすいですね。
特に落ち着きがなく、すぐにお友だちとトラブルになってしまう発達障害・グレーゾーンの子は、この時期注意が必要です。
今年はコロナの影響で、1年のリズムが大きく崩れてしまっているので、子どもたちの不安要素はとても大きいです。
一旦は諦めかけていた運動会の行事なども、小規模に縮小したり、入れ替え制を導入したり、色々な試みがされています。
なんとか開催できないかと、先生方も必死に努力されて開催に至っている保育園や幼稚園もあるようです。
しかし、発達障害グレーゾーンの子どもたちにとっては、日程変更・予定変更の連続。イレギュラーなことが続き、不安の要素へと繋がっているのです。
このコロナの影響で先が見えない不安。私たち大人もたくさん体験してきましたよね。
そのような不安と毎日戦っているのが、発達障害・グレーゾーンの子どもたちなのです。
そして、発達凸凹の子どもたちは、その不安が怒りに繋がってしまうことがあるのです 。
なぜ、不安が怒りにつながってしまうのでしょうか?
2.不安な気持ちが怒りへ繋がる
私が保育園に勤めていた頃、運動会の練習が増えてくるに対比して、子どもたちの怒りが増していくことがありました。
疲れから来る怒りももちろんありますが、
・遊びの時間が少なくならないか心配の怒り
・普段と違う時間の流れに不安を抱く怒り
・待つことも苦手なので、それに対するイライラ
など全てが怒りに変わってしまい、お友だちとのトラブルも増えていきます。
本来、幼児期の子どもの脳は遊びの中で発達していくものなので、褒められて嬉しい気持ちや、楽しい気持ちがポジティブな脳を作り発達を促していきます。
しかし発達障害グレーゾーンの子どもは、その行動の特性から、何かと怒られることも多く、ネガティブな感情を抱きやすくなっています。
さらに、そのネガティブな脳に振り回され、嫌な気持ちがフラッシュバックしてしまうことさえあるのです。
色々な怒りを持っている子に、大人はどうしてあの子は「あんなにも怒りっぽいのかしら?」「本当にわがままね!」と思ってしまいがちです。
しかしそれは、脳の特性であり、実は親のしつけや、育て方が悪いわけではなく、愛情不足であることも全くないのです。
決して努力することで、できるようになるものではないのです。
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3.感情のコントロールが未発達?
幼児期は感情を司る脳が、まだまだ未発達な部分が多いです。
体調不良や、疲れ、暑さや、痛みなどが原因で、思考力が低下すると、キレてしまうことにもつながってしまいます。
そして、子どもの怒りの感情は、物を投げたり、机の上に乗ったりと、大人から見るとしてはいけない行動につながることが多いです。
そこで、大人が注意してしまうと、実は発達障害グレーゾーンの子どもには逆効果なこともあるのです。
悪いことをしたら、ママが僕のことを見てくれた、いけないことでも、ママの注目を浴びることができた、と脳が誤学習をしてしまいます。
そうして、どんどん怒られ続けていくうちに、今度は「どうせ僕は何をやってもダメなんだ」と思うようになり、自己肯定感を下げてしまうことになっていきます。
自己肯定感が下がってしまうと、不登校になったり、暴言や暴力も増えてきてしまいます。
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4.心を柔らかく育てるスモールステップ
発達障害グレーゾーンの子どもの怒りには、まずはママが巻き込まれない、ということが必要になってきます。
怒りの連鎖、つまり負の感情は伝達しやすいので、子どもの怒りに巻き込まれやすくなりがちです。
子どもの怒りに、お母さんもイライラしてしまい、ついには子どもを叩いてしまったと言うことにもなりかねません。
ではどのように、発達障害グレーゾーンの怒りっぽい子の怒りに巻き込まれず、心をほぐしていったら良いのでしょうか 。
先ほども少しお話ししましたが、発達障害グレーゾーンの子どもの怒りには、注目しないことが一番効果的です。
つまりスルーすることが必要となります。子どもがイライラし始めたら、一旦離れて落ち着くまで待ちましょう。
また、お子さんのイライラが爆発する前で、話せそうであれば「今の怒りのレベルはいくつ?」と聞いてみるのも手立てです。
いくつかな?と考えることで、一旦クールダウンすることへもつながります。
また、冷たい氷を口に入れたり、好きな感触のものを手に握ったり、怒りの感情と違う感覚を刺激することも、回避策となることがあります。
怒りがおさまって、ゆったりできたら、柔らかい言葉でお話ししてみてください。
子どもの脳は、良い記憶を作るのに大人よりも時間がかかります。
スモールステップの積み重ねが、明日への大きな一歩と繋がります。
執筆者:古関ときこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)