娘は現在、年長組の5歳になります。発達障害のグレーゾーンですが、幼稚園で遊べるお友達がいないと悩みを打ち明けてきました。親として何か協力できることはないでしょうか?
5歳・女の子のママ
お友達関係で悩む娘さんを見て、お母さんとしても大変切ない気持ちになりますよね。私も同じ経験をしました。親ができるのはほんの一部です。その一部で効果が出た対応を今回お伝えします。
発達科学コミュニケーションリサーチャー みずおち梨絵
【目次】
1.発達障害・グレーゾーンの子は幼稚園でお友達ができづらい?
発達障害やグレーゾーンの子どもにとって、お友達作りは最大の難関とも言えるのではないでしょうか?
実際に、自閉症スペクトラムの子どもには対人関係が苦手な子も多いです。
幼稚園は、集団生活の中で日々の活動をこなしながら、さらにはお友達も作っていくことが求められる環境です。対人関係が苦手な子には、過酷な場所ともいえます。
発達障害やグレーゾーンの子は、周りへの興味や関心が薄かったり、なんとなくみんなの輪から外れてしまったりしてしまうことも。
本人は全く悪気ないのですが、同じ遊びや、同じ時間を共有できないとなると、クラスの中でも孤立してしまうのは容易に想像がつきます。
本来なら、個々を尊重してもらえたら良いのでしょうが、なかなか幼稚園という集団生活の中では難しいことが多いんですよね。
ましてや、相談者さんのようにお子さんが女の子となると、お友達関係の難易度は一気に上がることもあるんです。
女の子の友達関係は小さなうちから暗黙の了解や共感を求められることが多いです。男の子と比べその場のノリというより、じっくり深く遊ぶ子が多いのです。
発達障害やグレーゾーンの女の子は、その暗黙の了解や共感があまり得意ではないこともあり、結果、お友達ができずらくなってしまうんですよね。
とはいえ、本人が一人でいることを好んでいるのであれば問題ないのですが、誰かと遊びたいという気持ちを持っている場合には協力をしてあげたいですよね。
今回は我が家の娘の事例を交えながら、試行錯誤した結果、効果があった対応をお伝えします。
2.お友達がいない!と伝えてきた娘のこと
ここで、我が家の娘の話しをさせてください。相談者さんのお子さんと同じく娘は現在、幼稚園の年長さんです。不安が高く、対人関係がとても苦手な女の子です。
お友達と遊ぶことが大好きなのに、なかなか輪の中に入れない。
ある日のこと、寝かしつけをしているときに、娘に「最近困ったことない?」と聞きました。すると、「クラスで遊べるお友達がいない」と言ったんです。
いつも一人で過ごすというのは聞いていたので、私は初め「一人が落ち着くのかな?」と安易に考えていました。
しかし、娘としっかり話しをしてみると、娘はお友達と遊びたいと強く思っていたことが判明したのです。
自分から声をかけたりもするようなのですが、もうすでにグループができ上がりつつある年長組では、なかなか娘は仲間に入れてはもらえなかったのです。
もともと、人見知りもあり、不安も高い子ですので、そのような状況にうまく対応して仲間に入れてもらい遊ぶことは苦手です。
私もそんな娘に切ない気持ちもあり、娘には「そのうちお友達できるから大丈夫だよ!」と言ってきました。
しかし、そんなことを言われても、娘としたら納得できませんよね。今を生きる子どもにとって、今がつまらないことがどれだけ苦痛か…
それに気がついてからは、親として、娘に何ができるか考え始めました。
様々なことを試しましたが、その中で一番効果があった対応を説明していきますね。
もし、今、お友達がいない…と悩んでいるお子さんのヒントになったら幸いです。
3.親ができる協力はほんの一部!きっかけ作りまでが親の仕事
親として、子どもの友達作りに何ができるだろうか?
発達障害のグレーゾーンだから、友達と関わるの苦手だよね?だから無理しないでいいよ、は親の勝手な考えです。
発達障害のグレーゾーンで対人関係が苦手というハンデがあっても、友達と関わりたいと思う気持ちは絶対に無視してはいけないんです。
むしろ、伸ばしてあげて成功体験や社会性を学ばせてあげる良いチャンスです。
そこで、親がやってあげられることといえば、たった一つ。
早めに登園をさせてあげること!
まだ教室にお友達がまばらな時間帯を狙います。グループができていようが、朝の登園時間は家庭により様々です。
いつもはお友達と遊んでいるような子も、登園時間によってはポツンと一人でいたりすることもあります。
教室の中にいる人数もそう多くはないので、声をかけたり、自然と輪の中に入ることへのハードルが下がるんです。
娘は、朝の登園時間を大幅に早めたことにより、遊ぶお友達ができました。その子とは、今は違うクラスになってしまいましたが、とても仲良しです。
先生に相談して仲間に入れてもらうことも手段の一つであると思います。しかし、自分でつなげたものでないと、なかなか長続きはしないこともあるんですよね。
お友達関係での悩みは登園しぶりにも繋がりやすいもの。遊ぶチャンスが生まれるきっかけを作ってあげ、どうしたら良いのか?の選択肢をたくさん提示してあげること。
本当に大切な部分を自分で乗り越えるための手助けをしてあげる。
発達障害やグレーゾーンであろうがなかろうが、友達関係で悩むことって少なからずあるんですよね。特に女の子はそういう場面に遭遇することも多いはず…
友達100人いなくてもいい!たった一人でも大好きなお友達に出会えるといいですね。
お友達関係の悩みに関しては、こちらの記事でも紹介しています。合わせて、チェックしてみてくださいね!
執筆者:みずおち梨絵
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)