アイデア豊富で口が達者な子どもには才能が溢れてますよね。その反面、行動に移してもすぐに投げ出すお子さんにげんなりしていませんか?そこには脳の働きと関係があるのです。口だけだった子が有言実行できるようになるテクニックを紹介します! |
【目次】
1.発想力はあっても実行力がない娘
私には小学3年生の発達障害・自閉症スペクトラムの娘がいます。
娘は素敵な発想を生み出すことや、それを言葉にして伝えることが驚く程に得意な子です。
けれど、そのアイデアを行動へ移すことへは中々腰が重かったり、勢いよく取っかかったとしても途中で気力が抜けて投げ出したりすることが多かったのです。
例えば、このようなことがよくありました。
お菓子作りの好きな娘は、お祝いやイベントごとにはケーキ作りを率先してやろうとしてくれます。
娘は作る前から既に頭の中でケーキは完成しています!
「ケーキの中には、イチゴとキウイをいれるからお母さん買っててね!トッピングにはピンクと水色のチョコペンを使って、キラキラのも使うよ。
スポンジはチョコ味にして、生クリームは抹茶味にしようかな~。
あとは、ケーキの中に…お楽しみ用にグミを入れる♪ 黄色だと当たりで、緑のグミだった人はハズレ!」
娘の得意な思考力でどんどんアイデアが溢れ出てきますが、まだ1人で作業をすることは難しいので私と一緒にケーキ作りに挑戦です。
ところが、娘はケーキ作りの準備段階までは絶好調なのですが途中で投げ出すことの方が多く、娘の言い出しから始めたのに結局は私ひとりで作るはめになってしまうんです。
娘の豊かな発想力はのばしたいのに、アイディアを聞くたびに「今回はちゃんと最後までやるかなぁ…」なんて思っていました。
みなさんのお子さんも、このようなことありませんか?
実は、娘が途中で投げ出すことでそのまま諦めてしまうことには理由があったのです。
2.投げ出す子どもを責める前に脳の働きを知ろう!
娘のように、いろいろ発想を考えることが得意で立派な説明までしてくれる。
けれど、行動することには負荷がかかっていたり、取り掛かっても最後までやり切れなかったりする。
これには脳の働きが関係していたのです。
そもそも、まだ小学生は脳の成長真っ只中。私達おとなと同じように行動できなくて当たり前。
しかし、先程のケーキ作りの場面でついつい私は
「あー!これは違うよ!」
「まって!まだやっちゃダメ」
「そんなことしたらクリームが散って大変だよ…」
と、このような言葉ばかり娘へかけていました。
このように、子どもがせっかく取り組んでいることに対してその行動を止めさせようとすることは、脳がせっかくルンルンに稼働して成長するチャンスなのに、突然その働きがストップさせられてしまうので、脳は伸びにくい状態になるのです。
そして、ダメ!のような言葉では脳はフリーズ状態になりスムーズに働かないので子どもにも伝わらず、私の言葉でやる気もなくなってしまい
成長するチャンスを逃してしまっていたのです。
このように、私の声かけが原因でせっかくしていた作業なのに頻繁に途中で投げ出すことが多々ある娘でしたが、小学3年生の今では1人でケーキ作りをできるようになりました!
思考が得意で色んなアイデアを思いつき、それをやりたい!と言葉で私に伝えてくれるまではいつも順調。
作業に取り掛かることやすること自体に腰が重かった娘が、どのようにして決めたことがスムーズにできるようになったのかご紹介していきます。
3.口だけが達者な子が有言実行できるようになるテクニックとは
言うことは得意で実行力のない娘を成長させることができた方法とは…
ズバリ、口出しをしないこと!
これだけなんです。
逆に、気を付けた点は
「次は何すると思う?」
「これから使う物で何か準備して欲しいモノある?」
このように、もしも本人の頭の中から抜けてそうなことがありそうな場合は、本人が決定権をもつような次の行動に必要な声掛けの質問をしていきました。
娘のように、行動に移すことよりも思考や言葉が得意な子は、本人のやり方や考えがしっかりと根底にあるので、そもそも親の口出しを聞きたがらないんですね。
なので、お母さんは側で見守りながら必要な時にだけ手を差し伸べてあげる。
そして、やりたいようにとことんやらせてあげることが脳の成長に欠かせないことなんです。
親としてはそれでは周りの言うことを聞いてくれなくなってしまうのでは?と、心配になる方もいるかもしれませんが、大丈夫です。
やりたいように子どもなりにやり、試行錯誤しながら成功していくことコソが脳を成長させていく大事な過程なんです!
心配しなくても、お子さんが自分の思考通りの行動をして上手くいくと、脳も成長して自然とお母さんの提案を取り入れてくれるようになっていきます。
このように娘の思いついたことを否定せず、行動の面ではしっかり見守りながらやりたいだけやらせてあげるようにしていくことで、
最近では、娘の方から「お母さんもやる?」、「お母さんが次は考えてみて」と、私の意見も取り入れてくれるようになりました。
そして、自分のアイデアへの取り掛かりも私の見守り方次第で途中で投げ出すこともなく、スムーズに取り組めることの方が多くなりました!
うっかり口出ししたくなっちゃう場面も多々ありますが、せっかくしている行動を止めないように、
私は次の行動を促すような言葉を選ぶように意識をしながら、脳が働く言葉選びを頑張っています。
お子さんの脳の成長を最大限に応援していけるお母さんでいたいですね!
是非、口出しをしないことから試してみていただけたら嬉しいです。
口が達者なお子さんの行動を促す実践の声かけポイントはこちらが参考になります!
子どもがスムーズに行動できるようになる秘訣がありますよ!
執筆者:おおむらさえ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)