先生に発達障害グレーゾーンの子どもの特性が伝わり心が動くコミュニケーションブック活用例

発達障害・グレーゾーンの子どもの特性について学校との連携に迷いがあるお母さん、おられませんか?先生に伝えるツールとして「コミュニケーションブック」を作成しました。無料でダウンロードできますので、ぜひ活用してください!
 

【目次】

 

1.発達障害・グレーゾーンの子どもの特性を学校に伝えていますか?

 
 
みなさんはお子さんのことを学校の先生にお伝えしていますか?伝え方が分からなくて人知れず悩んでいるお母さんはおられませんか?
 
 
小学生のお子さんの場合、学校にもよりますが、クラスの人数が30名を超えることもあります。実際のところ担任の先生も、一人一人の個性・得意・苦手などをすべて把握し、対応するのは難しいかもしれません。
 
 
特に、発達グレーのお子さんをもつお母さんは、学校に馴染めるのか、お友達はできるのか、うまく関われるのか、いろいろ心配ですよね。
 
 
子どもが苦手なこと、困りごとなどを先生に伝えて、先生にサポートしてほしい!
でも、めんどくさいと思われないかな?
特別扱いはできないと言われるかも知れない…
 
 
そんな風に考えているお母さんもいらっしゃるかもしれません。
 
 
子どもが学校生活をスムーズに送るために必要な情報を誤解なく伝えたい。
 
 
そんなお母さんのために、『先生とお母さんのコミュニケーションブック』を作成したのでご紹介します!
 
 
 
 

2.先生の対応が変わる!子どもの特性を伝える『先生とお母さんのコミュニケーションブック』とは?

 
 
先生にお子さんのことを伝えることで、理解を得て、必要なサポートを受けられれば、学校生活がより過ごしやすくなり、自分らしく学校生活を送れるようになります。
 
 
だからこそ、勇気をもって先生に伝えてほしいと思います。
 
 
伝え方にもいろいろありますが、せっかくお母さんが子どものためを思って伝えているのに先生に理解していただけないのでは意味がありません。
 
 
先生に子どものことを伝えるときには、伝え方のポイントがあります。ただ伝えるだけでは、先生の心を動かすことができないのです。
 
 
そこで、パステル総研が独自の調査に基づいて研究し、オリジナルの「コミュニケーションブック」を作成しました。
 
 
発達グレーの子どもが、学校生活をより楽しく自分らしく送れるよう、お母さんが学校の先生に伝えたいポイント担任の先生が知りたいことをまとめました。
 
 
穴埋め式で簡単に記入できるようになっています。
 
 
 
 

3.先生の心を動かした!コミュニケーションブックを活用した事例

 
 
コミュニケーションブックを活用した事例を3つご紹介します。
 
 

◆事例①先生の対応がガラッと変わりました!

 
 
Hさんのお子さんは、小学校1年生。「困っている」「こうしたい」ということを、うまく伝えることができなくて、初めての場所や人に慣れるまで時間がかかって大変なことが悩みでした。
 
 
小学校入学してから、毎日学校の準備から登校までそれは大変だったそうです。付き添いはもちろん、お母さんは、学校に着くまでもいろんな形でお子さんをサポートされていました。
 
 
学校に着いてからも、子どもが安心するまで付き添うこともたびたびあったそうです。学校を安心できる場所にしたくて、学校の先生に一生懸命伝えていたつもりだったのですが、うまく伝わらなかったそうです。
 
 
そんなとき、発達科学コミュニケーションと出会い、コミュニケーションブックを活用されたそうです。
 
 
記入して先生に渡したところ、「わかりやすいですね!こうしてみます」というお返事が!そして 翌日から子ども対する声かけが変わったそうです。
 
 
先生の声かけが変わったことにより、Hさんのお子さんも先生に「伝えてもいいんだ」と安心できるようになり、「こうしたい」「これは嫌」と言えるようになり、なんと、一人で学校に行くことができるようになったのです。
 
 
コミュニケーションブックを使うことで、先生が知らなかったことを新たな視点でお伝えすることができたのです!
 
 
お子さんのことを明確にお伝えしたことで、先生の対応が変わり、子どもの感情も変わってきて自信がついていった例でした。
 
 

◆事例②学校生活を快適に過ごせるようになりました!

 
 
Yさんのお子さんは、入学当初は特に問題なく、今までも発達に対して特に考えたこともありませんでした。ところが、あるとき友達との関係が原因で学校へ行けなくなってしまったそうです。家では、暴言などが飛び交っていました。 
 
 
Yさんはご自身で勉強されたり、専門家に診てもらったりしたところ、お子さんは発達障害・グレーゾーンであることが分かりました。
 
 
しかし残念なことに、それがわかったところで解決策対応法まで教えてくれることはありませんでした。調べていくうちにインターネットで発達科学コミュニケーションに出会い、学び始めたのです。
 
 
発達科学コミュニケーションで教わった通りにお子さんを接していたら、「学校にもう一度行きたい。」という子どもの気持ちがわかりました。コミュニケーションブックを使って、先生と何度も話し合いました。
 
 
すると、担任の先生だけでなくスクールカウンセラー・養護の先生・教頭先生・校長先生も協力してくれ、その子にあった対応法、その子にあったコミュニケーション術を話し合って共有したおかげで、お子さんがまた学校に楽しく行けるようになったのです!
 
 
Yさんは、
 
「担任の先生に私たちの親子のことを理解してもらえるまで話し合いができてよかった!
 
そして、私もなるべく子どもを支えるために見守るために、学校のボランティアも率先してやってよかった!
 
忙しい毎日でしたが、また子どもの笑顔が戻ってきて本当によかったです!」
 
と涙ながらに伝えてくれました。
 
 
先生に伝えることももちろんとても大切ですが、お母さんのこういった姿勢が先生の心を動かしたのだろうな…と思います。
 
 

◆事例③運動会を無事に乗り切れました!

 
 
最後に、私の息子のことです。私の子どもは小学校3年生。 集団についていくことや、みんなと一緒のことをするのが苦手です。
 
 
幼稚園では先生が2人体制なので目をかけてもらっていたのですが、小学校に上がるとどうかな…と心配していました。行動のスタートが遅いので、全てが遅くなってしまいます。
 
 
そこで私は、息子が1年生のときから小学校の先生と積極的にかかわるようにしています。
 
 
特に今の時期は、運動会前にコミュニケーションブックを使って息子のことを説明します。 運動会前は、体育の時間が多いですよね。息子は、集団での活動が苦手なのでとても心配でした。
 
 
ある日、先生から電話がありました。
 
 
「○○くん、がんばっているんですよ。イヤであろう、運動会準備も…。一つ一つにネガティブ発言が出るんですけどね…。
 
『今は、やりたくない』とか『楽しくないな』とか…そんなときはこちらで『そっか、わかるわ~』なんて話をきいて、次へと促してるんです。すると、やることはやってくれるんですよね!弁はたつけれど、素直さに救われています。
 
お母さんは家に帰ったら褒めてあげるだけで十分です!」
 
 
と笑いながら話してくださいました。
 
 
 電話があると、ドキっとして注意されるんじゃないか!?って思いますよね…しかし、先生にお伝えしたことで子どもの特性を理解したうえで対応してくれていたんです。
 
 
だから、息子は初めての小学校の運動会に向けて頑張れたんだな!と感じました。
 
 
幼稚園では運動会シーズンになると登園しぶりがありました。ところが、コミュニケーションブックを使い先生に子どもの特性を理解してもらった今回は、帰宅後、運動会の応援歌を楽しく歌うという姿もみられ嬉しくなりました。
 
 
 
 
先生に発達の特性を伝えることは、先生にとっても、私にとっても、何より毎日がんばっている子どもにとっても、とても意味のあることだと思った事例でした。
 
 
一歩一歩、前に進み悩みを少しずつ解決してきたお母さんがいます。
 
 
今、1人でお子さんについて悩んでいるお母さんもいると思います。上に紹介したお母さんもみなさんのような悩みをたくさんお持ちだったんです。
 
 
今回は先生への伝え方について提案をさせていただきました。 新学期からの皆さんのお子さんが、楽しく学校生活を過ごせますように!
 
 
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執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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