いつも謝るのは、うちの子でした

困りごと解決

息子が低学年の頃のことです。

私は授業参観が怖かった。

教室の後ろで
ママたちが何人か集まって話しているだけで、

「息子の悪口を言っているのかな」

そんなふうに
疑ってしまう自分がいました。

ちょっとしたことで怒ってしまう。

嫌なことがあると、
つい手が出てしまう。

相手が話している途中でも、
自分の言いたいことを先に話してしまう。

何か起これば、

「また息子が何かしたのか」

と動悸が激しくなる。

ある冬の日、

「息子くんが、
凍った雪の塊で友達を殴った」

そう聞きました。

私は、
それだけで息子が悪いと思いました。

人に怪我をさせちゃダメ。
ちゃんとわからせなきゃ。

そう思って謝って、
家でも息子を叱りました。

息子は何も言わない。

ただ、
悔しそうな顔で
硬く口を閉ざしていました。

そして、後から知りました。

その朝、
息子は数人の友達と揉め、

凍った道路に倒され、
馬乗りになられていたこと。

周りには何人もいたのに
誰も助けてくれなかったこと。

抵抗するために
近くにあった凍った雪を手に取ったこと。

もちろん、
人を傷つけていいわけじゃない。

けれど、

「どうしてそんなことになったの?」

私は一度も
息子に聞かなかった。

先生も、
友達も、
私まで、

目に見えた
「悪い行動」だけを見ていたんです。

いつも悪いのは息子。
謝るのも息子。

「日頃の行いが悪いから」

そう言われたら、
私には返す言葉もありませんでした。

ただ、悔しかった。

そして私はいつの間にか、
息子の友達関係よりも先に、

「また何か起きるかもしれない」

という怖さに
支配されていました。

だから、先回りして注意する。
揉めないように言い聞かせる。
ちゃんと謝らせる。
人との関わり方を教える。

全部、
息子のためだと思っていました。

だけど、
発達科学コミュニケーションを学んで
一番変わったのは、

息子ではなく、
私でした。

問題が起きないように
息子を管理するのではなく、

「この子の脳では
今、何が起きているんだろう」

と見るようになった。

すると少しずつ、
私が息子を見る目が変わり、

私の言葉が変わり、

息子自身も変わっていきました。

そして今。

難関中に進んだ息子は、
青春を謳歌しています。

今年最初の授業参観。

懇談会の自己紹介が終わったあと、

クラスメートのママたちが
次々と私のところに集まってきてくれました。

「息子からよく聞いてます」

「いつも誘ってくれて
ありがとうございます」

気づけば、
たくさんのママたちに囲まれていました。

成績も上位の、
クラスの中心にいるような
明るい子たちばかり。

息子は今、
誰かに疎まれる存在ではなく、

友達を誘い、
場を明るくする
ムードメーカーになっていました。

かつては
謝りに行くような気持ちで参加していた
授業参観。

その私が今、
クラスメイトのママたちから

「いつもありがとう」

と言われている。

あの頃の私に
見せてあげたい景色です。

もし今、

「この子は友達とうまくやれない子なのかもしれない」

そう思っているママがいたら、
私は伝えたい。

友達関係を変えるために、
まず変えるのは
子どもの性格ではありません。

ママが、

「困った子」として見る毎日から

「まだ育っている途中の脳」として
見られるようになること。

そこから、
親子の関係も、
子どもが外の世界でつくる関係も、
変わっていきます。

実際、

私は、息子が人とうまく関われるよう
良い関わり方があるなら知りたい。

どうにかして、
この子が人間関係で傷つかないようにしたい。

そう思って、
ずっと「子どもを変える方法」を
探していました。

けれど、必要だったのは、

私自身が、
息子の見方を変えることでした。

 

だから私は、
友達関係の困りごとを

「この子の性格だから」
で終わらせてほしくありません。

 

もし今、わが子に、

何度も

「人との関わり方を気をつけようね」

と教えているのに
変わらないとしたら、

足りないのは、
もっと強く言い聞かせることでは
ないのかもしれません。

 

この子が、

人の中で安心して過ごせる力。

嫌だった時に、

手ではなく

「嫌だった」と言える力。

そして、

友達の中で笑っている自分を
好きになれる力。

このような人と関わる力だって
意図的に戦略的に育てられる
と思っています。

 

子どもを変えようとする前に、

この子の脳に届く関わり方を
ママが知る。

そこから、

親子の景色は
本当に変わり始めます。

未来を、今の姿だけで
決めなくていいんです。

タイトルとURLをコピーしました