ある日の個別相談で、
4人の男の子を育てるKさん(仮名)が、
こんなことを話してくださいました。
「私、褒められたことがないんですよね」
Kさんは子どもの頃、
何かできても、
「調子に乗るな」
と言われて育ってきました。
だから、
子どもは褒めた方がいい。
肯定した方がいい。
頭では分かっているのに、
何を、どう褒めればいいのかが
分からなかったのです。
小5の三男くんは、
きょうだいと一緒になると大騒ぎ。
ゲームから宿題へ切り替えられず、
何度言っても動かない。
Kさんは毎日のように、
「もう5年生なんだから、しっかりして」
「みんなの道路なんだよ」
「宿題はいつやるの?」
と注意していました。
怒りたいわけではありません。
このまま勉強できなくなったら。
友達が離れていったら。
長男のように不登校になったら。
子どもの未来が心配だから、
言わずにはいられなかったのです。
そして、言った後には、
「私の対応が悪いのかな」
「親子の信頼関係がないのかな」
と自分を責めていました。
ところが、
三男くんの発達を分析すると、
検査結果の中に、
非常に高い力が隠れていました。
見たものから法則をつかみ、
自分なりに考え、
新しいものを生み出す力です。
ブロックも見本通りではなく、
そこから発展させて
オリジナルのものを作る。
困った行動に見えていた、
先走り。
おしゃべり。
ちょっかい。
思い込み。
それは、能力がないからではなく、
頭の回転の速さを、
落ち着いて行動へつなげる力が
まだ育っていなかっただけでした。
「流動性推理のこの数値は、
ものすごい天才性です」
そうお伝えすると、
Kさんの中で、
「困った子」という見え方が、
「伸ばし方を知らなかった子」へ
変わっていきました。
子どもを褒められないのは、
愛情がないからではありません。
褒め方のお手本を
持っていないからです。
私も同じでした。
褒められずに育ち、
どう声をかけたらいいのか分からず、
15年以上、
カウンセリングやコーチングなど
あらゆるものを学んでも、
我が子を前にするとできませんでした。
だからこそ私は、
「もっと褒めましょう」
とは伝えません。
どのタイミングで、
何を見て、
どんな言葉を、
どんな表情で届けるのか。
子どもの脳に届く形まで、
具体的に練習します。
個別相談の最後に私は、
Kさんに尋ねました。
「今の状態が、
半年後、一年後も続いたら
どうなりそうですか?」
Kさんは、
少し考えて答えました。
「私が壊れます」
そして、
「本当にこの講座を受けたいと思います」
と決断されました。
Kさんが必要としていたのは、
子どもをもっと厳しく動かす方法ではありません。
一人で自分を責め続ける子育てを終わらせ、
子どもの力を伸ばせる声かけを
自分のものにすることでした。
褒め方が分からないのは、
ママとして何かが足りないからではありません。
まだ、
わが子に合う方法を
習っていないだけです。
子どもの困った行動の奥には、
まだ使いこなせていない力が
眠っていることがあります。
その力を問題行動のまま終わらせず、
子ども自身の未来を切り開く力へ変えていく。
そのために必要なのは、
ママの根性ではなく、
科学的に整理された関わり方です。
今、
「このままでは私も子どもも苦しい」
と感じているなら、
一人で答えを探し続けなくて大丈夫です。
わが子の力が
どこに隠れているのか。
その力を伸ばすために、
今どんな声を届ければいいのか。
1日でも早く明らかにして
意図的で戦略的な関わり方で伸ばしてあげたらいいんです^^
さて、来週から
私はトレーナー合宿
世界を学ぶママの短期留学
「Nicotto Journey」で
ハワイへ行ってきます。
昨年の様子です。

私たち発コミュトレーナーは
そこで何をするのか?
ズバリ、
スキューバダイビングです!
命の危険があるからこそ、
自己流が一切許されない世界。
日常の中でつい
「ラクだから」と戻ってしまいがちな
自己流の怖さを、
全身で思い知るのでした。
私たちトレーナーは、
ママたちを「あたりまえ」
=「昭和のしつけの子育て」
つまり、自己流の子育てに
戻さないために、
まず自分が「あたりまえ」を変えるチャレンジを一日中するんです。
海では通用しない「陸のあたりまえ」
これはそのまま、
子どもの脳の発達を無視して
ママの常識を押しつけてしまう「しつけ」の子育てにも、通じるものがあります。
早朝からダイビング
夜はディスカッション、
翌朝までにレポート提出、
そして、翌朝はまたダイビング・・・と、
まさにハードモード!
「ハワイ=バカンス」なんて誰か言いました?(笑)
完全に、心と脳のハードトレーニングなんです。
ここからしばらくの間
どんな悩みを抱えたママが、
個別相談でどんな見立てを受け、
それまでの子育ての「当たり前」が
どう塗り替わっていったのか。
個人が特定されない範囲で、
個別相談のリアルをお届けしていきます。
次回も、どうぞお楽しみに。


