発達障害・グレーゾーンの⼦をもつママの⼀⻫休校中の「ママの ライフスタイルアンケート」
■アンケート実施の背景
色々な機関で子育ての実態を調べるアンケート調査がありますが、発達凸凹の子育ての大変さを考慮したものは多くありません。
今回、新型コロナウィルス感染拡大による一斉休校を受けて、パステル総研には多くの相談やお悩みがよせられました。
そこで、発達障害・グレーゾーンの子をもつママのリアルな声を集めるため、一斉休校中の「ママのライフスタイルアンケート」を実施しました。
アンケート結果をもとに、ママの困りごとの解決策の配信、ママに提供できるサービスを新たに企画し、少しでもママたちの直面している困りごと解消のお役に立って行きたいと思います。
ご賛同いただきご協力くださいました385名のママたちに改めてお礼申し上げます。
■アンケート集計項目
Q.1 お子さんの学年
Q.2 お子さんの発達タイプは?
Q.3 一斉休校中に最も困ったことを3つえらんでください
Q.4 解決できなかった困りごとは?(自由回答)
Q.5 困りごとの対処で、うまくいった方法があれば教えてください(自由回答)
アンケートの概要
・期間:2020年3月28日~4月6日(10日間)
・有効回答数 : 385名
・回答者属性
*インターネットによるアンケート調査
Q.1 お子さんの学年は?
発達科学コミュニケーション・パステル総研を知るきっかけになったお子さん一人についての回答。
Q.2 お子さんの発達タイプは?
学習障害が少なく、わからないと答えた人も14.5%いることから、発達障害の分類について理解しているママは少ないと予測できます。
発達障害のタイプ解説はこちら → https://desc-lab.com/development/
Q.3 一斉休校中に最も困ったことを3つ選んでください
1位 テレビ・ゲーム・動画視聴時間が長い 66%
2位 運動不足 59%
3位 勉強時間が少ない 43%
4位 ママの時間が無くなる 35.1%
その他8.6%では、
叱ることが増えた、きょうだい喧嘩、親子バトルになるような問題行動が増えたといったイライラに関するもの、
仕事があって休ませてあげられない、子どもだけで一日過ごさせることの罪悪感など仕事に関するもの、
卒業式に参列できなかった、登園自粛で、仲良しの子が急に登園しなくなり子どもが不安になったなど、直接的な精神的ストレスがありました。
一斉休校中の困りごと 発達タイプ別解析
*ADHD:注意欠陥多動性障害、ASD:自閉症スペクトラム障害
発達タイプ別解析では、特性別の変動は小さかったが、動画視聴+運動不足はADHDで10ポイント高く、普段活動的なADHD傾向のお子さんの脳の使用不足が気になりました。
年齢別解析
小1-4年(170名)は、1位61.8%、2位51.2%、3位42.4%、4位39.4%と、ママの時間が無くなるもポイントが高い傾向がありました。他の年齢層に比べ、宿題や課題もまだまだママの手を借りることが多いのが一因と考えられます。
園児(112名)の1位は、運動不足(33.9%)、2位ママの時間が無くなる(29.5%)、3位はテレビ・動画・ゲーム時間が長いと、遊びに飽きる・やることがないが同率(23.2%)であり、全体と比べて割合も低く困り感が少ないことがわかりました。
Q.4 解決できなかった困りごとは?(自由回答)
・自分の遊びのネタのなさに絶望した。気を抜くとすぐにテレビに頼ってしまっている。
・気持ちの切り替えができず、決めたことができない。
・発達障害の疑いがあるからか、とにかく親の指示・提案が通らない。
・親である私自身が苛々し、感情的な対応をしてしまっていることで、子どもと喧嘩が増えてしまっている。
・1人時間が確保できない、また1人時間を作るために、テレビ・動画に頼ってしまっている。
どの年齢でも、テレビ・ゲーム・動画視聴との付き合い方への不満や不安、外出自粛により運動不足や、勉強時間のコントロールなど多くのママが子どものおうち時間の過ごし方について困っている声が届きました。
今回の一斉休校は外出自粛、おうちで一日をすごさなければならないのが大きな特徴です。いかにおうちの中で楽しく過ごせるのかがポイントとなります。
そこで、おうちでお子さんと一緒に簡単に楽しめて、脳の発達を意識した「遊び」を発達科学コミュニケーショントレーナー・リサーチャーの実践の中から厳選して小冊子を作成しました。
ぜひ、この一斉休校期間も楽しく乗り切っている人たちの工夫を読んで、真似をするものよし、ご家庭にあった過ごし方をみつけてください。
<コロナ休校対策>
『休日中の過ごし方 アイデアBOOK 子供が成長するおうち時間 脳を発達させる遊び編』
小冊子ダウンロードはこちら
おうち時間が100倍楽しくなる!休校中にオススメの過ごし方大公開
ゲームに対する捉え方を変えてみる事も解決策の1つになるかもしれません。
お勧め記事 → https://desc-lab.com/32565/
「メルマガや記事を読んで落ち着きました」の回答も。コロナ対策としてママのストレスに対する記事を集めました。
Q.5 困りごとの対処で、うまくいった方法があれば教えてください(自由回答)
・ゲームなど一緒にして、会話を増やして楽しむ機会を作った。
・ボードゲームなどなるべく取り入れてコミュニケーションを図った。
・子どもと一緒に料理をしたり、大がかりな工作に取り組んだり、普段は時間がなくてできないことをすることができた。週間カレンダーをダウンロードしてやるべきことを書き込み見える化した。
・テレビ・ゲームをご褒美にした。
・動画を見ながら体操をした。
困りごとの対処でうまくいったとことでは、ママのとらえかたを前向きに変えた、困りごと1位であったテレビ・動画・ゲームもうまく活用した、親子のコミュニケーションを重視したといった内容の回答が多く見られました。
また、発達科学コミュニケーション受講者の声では、
・ことあるごとに褒めることで行動がスムーズになった。
・声かけを増やした、3つのSを使って子どもと上手にコミュニケーションが取れた。
・寝る前のホームカウンセリング(発コミュ)、スキンシップを増やしたことで落ち着いた。
といった回答が見られ、この事態においても、発達障害・グレーゾーンの子どもへの発達科学コミュニケーションが効果を発揮していることがわかりました。
発コミュ、3つのSってなあに?
発コミュを受講したらこんな変化がありました。
発達科学コミュニケーションの受講・お仕事にご興味のある方
発達科学コミュニケーションをお仕事としたい方、パステル総研の運営にご興味のある方はこちらから個別相談にお申し込みください。
新型コロナウィルスによって突然、あたりまえと思っていた日常が日常じゃなくなりました。人々の生活、命に直接かかわるお仕事を続けてくださっている方、今も苦しんでいる方もいらっしゃることと思います。1日も早く、みんなの心休まる日が訪れることを願ってやみません。
今、それぞれが自分ができることを考え、行動することが求められています。でかけたい気持ちを抑え、おうちで過ごすこともその一つです。
おうち時間ができたママにとっても、ちょっと立ち止まり、お子さまとの関係や、自分自身を振り返る時間としたり、次への準備をする期間、新しいことを始めるチャンスとなる時かもしれません。
このアンケート結果の報告が、発達凸凹のお子さんをもつお母さんのお役に立ち、少しでも元気と勇気が与えられたら嬉しいです。
執筆者:後藤優子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)