不安が強い子どものネガティブ思考を自信に変える“寝る前の習慣”

「どうせ僕なんて…」「私になんて出来るわけがない…」といつも自信なさげな子どもの姿を見て、お母さんはどのように対応していますか?今回は、子どもと一緒に簡単にできるポジティブ思考のつくり方をお伝えします!
 
 

1、不安が強い子どもの自己否定はどこからやってくる?

 
 
不安が強い子どもは、とても繊細で敏感な子どもが多いです。
「叱られて悲しかった」「失敗して恥ずかしかった」など
日ごろの自分の失敗体験や周りの出来事には、ひといちばい敏感です。
 
 
不安が強い子どもは、こんなにもネガティブな思考を抱えています。
 
 
・お母さんがいなくなったらどうしよう 
・ミサイルが落ちてきたらどうしよう 
・雨が突然降ってきたらどうしよう 
・テストで100点取れなかったらどうしよう 
・給食を時間内で食べられなかったらどうしよう 
 
 
これらはすべて些細なことでも、
見たこと、聞いたこと、体験したことから芽生えてくる
ネガティブな思考です。
 
 
 
 
そもそも人間の脳には、ネガティブな情報ほど
長く残すはたらきがあります。
この機能は、もともと人類が進化する過程で、
身の回りの危険から守る役割を果たしてきました。
リスクに敏感になり、
記憶に長く残しておく脳の機能が発達したのです。
 
 
人の脳は、
繰り返し入ってくる情報を重要な情報だと判断して保存します。
そのため、勉強で漢字や九九を暗記するには
何度も反復練習をする必要があるということです。
 
 
ネガティブな情報も同じです。
嫌な記憶は何度も思い出してしまいます。
すると、脳内で反復することにより、
重要な情報だと判断される可能性が高くなります。
よって、記憶として保存されてしまい、
長期間ネガティブな記憶が残ってしまうのです。
 
 
記憶のしくみと言えど、
ネガティブな記憶はできる限り残したくないですよね。
忘れることがいちばんですが、
不安が強い子どもにとっては容易なことではありません。
 
 

2、毎週日曜日の夜が悲惨でした…

 
 
わが家の息子は、一時期、自己否定がひどく夜になると
ネガティブ思考が止まりませんでした。
とくに、日曜日の夜は決まって
「明日、学校へ行きたくない」と言い出し、
泣き出すこともありました。
 
 
「僕がいてお母さんは幸せなの?」
神様は僕のことを見てくれない。何もいいことがない…。」
「僕なんていないほうがいいんだ! 」
 
 
と、寝る前の儀式のようにつぶやいていました。
 
 
 
 
息子は分離不安が強く、
いつも不安に囲まれていました。
学校では、常に緊張状態にあり、
みんなと同じように行動できないことも多く
自信がありませんでした。
 
 
自己否定が強くなっていく息子の様子を見て、
母親である私はとても心が痛くなりました。
 
 
「そんなことないよ」と励ますものの、
なんだか私までネガティブな気持ちになってきて、
ふたりで暗い気持ちのまま朝をむかえていました。
 
 
息子の気持ちは晴れるわけもなく、
翌朝とくに月曜日は登校しぶりがひどかったことを覚えています。
さらに雨が重なると気圧にも敏感な息子は、
魔の月曜日となり学校へ行ける日はほとんどありませんでした。
 
 
そこで、息子の自己肯定感を高めるために親子ではじめた就寝前の習慣。
1か月ほど続けたところで、
息子のネガティブ儀式がピタッと止まったのです。
 

3、寝る前の習慣でポジティブ思考をつくろう!

 
 
子どもの自己肯定感を高めてあげたい!
と願うお母さんは必見です!
就寝前の5分間でできるので、ぜひ習慣にしてみてください!
 
 
◆寝る前の習慣
ポジティブな記憶のアウトプットをする。
 
 
子どもと一緒にお布団に入って、寝る前の5分間で
今日の楽しかったことランキング”を発表しあってみましょう。 
 
 
ランキング1位~3位まで発表しあってみてください。
意外と子どもの楽しかったことの視点が大人と違っていて、
わが子のことをよく知ることもできます。
 
 
日ごろのネガティブな記憶をため込んだまま寝るよりも、
楽しかったポジティブな記憶を残して、
翌日ハッピーな気分でスタートできます。
 
 
お母さんが子どものお話を聞いてあげることで、
子どもは安心感で満たされます。楽しかったことについて、
親子で会話をふくらませて
ワクワク感を残して就寝できるといいですね。
 
 
 
 
ここで大切なのは、スキンシップを忘れないことです!
ハグをしながら頭をなでながら、
お母さんのぬくもりを子どもへ伝えてあげましょう。
子どもとのがぐーんと深まりますよ。
 
 
子どもの自己肯定感を高めることは、
小さなことの積み重ねです。
毎日続けることで、少しずつ自信につながっていきます。
 
 
春の新年度は、環境の変化がたくさんあります。
不安が強い子どもは
ジェットコースターに乗っているような気分になります。
 
 
その時に、
気持ちを落ち着けるため、
自信をつけるために
今から少しずつ対応を始めましょう!
 
 
執筆者
発達科学コミュニケーション トレーナー
みやがわ あゆみ
 
タイトルとURLをコピーしました