発達障害・グレーゾーンの子どもが大人になったらコミュ力を開花するための子ども時代の大切な関わり方

わが子の考えていることが分からない…こんな行動が気になる…他の子とちょっと違う…うちの子、発達障害なの?だとしたら大人になったらどうなるの?そのちょっと違うに気付くことは大事なこと!今の困りごとを大人に持ち越さないための対応をお伝えします!
 
 

1.他の子とちょっと違う…と気付くことの大切さ

 
 
この記事を読んで下さっている方の多くは、わが子がちょっと他の子と違うかも?という小さな違和感を持ち、この子は大丈夫なんだろうか…?将来どうなるか不安だ…と思っているお母さんたちではないでしょうか。
 
 
この違和感に気付けたというのは、実はとてもすごいことなんです!子どもの将来を考えた時に絶対にプラスの効果をもたらしてくれます!
 
 
この違和感に気付かれず、大人になってしまった「大人の発達障害」の人たちを見ると、子どものうちから何かしらのケアができていたら、こんなに傷つくこともなかったのに…という人がたくさんいます。
 
 
なので違和感に気付き、早めにケアができるということは将来の子どものことを思うと、子どもにママにも大きな安心感を与えることになるのではないでしょうか。
 
 
 
 
大人になって発達障害が分かった人たちは、子どものうちは何とか環境に適応することができ、そこまで目立つこともないので親も先生もあまり気にしていなかったというケースがほとんどです。
 
 
しかし、親元を離れる進学や就職のタイミングで高度なコミュニケーションを要求されることが増え、適応できずに発達障害が発覚してしまいます。
 
 
発覚するまでの期間はどうして自分はできないんだ…と悩み苦しみ、たくさん傷ついてしまうことで自己肯定感は低く、うつ病や不安障害などの二次障害を引き起こしていることも多いです。
 
 
そのようなことを思うとやっぱり子どものうちにちょっと違うな…と気付きそれを親が見過ごさずに受け入れてサポートすることはとても大切なことだと思うんです。
 
 
なので他の子と違うということを悲観的に捉えず、子どもを救うことができる!とお母さんたちには前向きな気持ちでいて欲しいと思います。
 
 
では、次で大人になってどのような困りごとが出てきて適応するのが難しくなってしまうのか具体的に説明していきます。
 
 

2.大人の発達障害の困りごと

 
 
大人になって進学や就職働を機に問題行動として現れてくるのは、大まかにいうと次のようなものがあります。
 
 
・暗黙のルールが分からない
・社会人としての常識が分からない
・話したことを忘れる
・周りと協力することができない
・スケジュール管理ができない
・注意したらパニックになる
・空気が読めない
・自分のやり方を変えない
 
 
などです。
 
 
 
 
この内容を見てどう思われるでしょうか?
 
 
「うちの子、駄目だ…、どれもできていない…。」
 
 
と肩を落としてしまわないでくださいね!これらの内容は家庭内でクリアにしていくことが実はできるのです!
 
 
ちょっと気になるな、様子を見ようかな、とそのままにしてしまうと対応するのが遅くなってしまいますが、子どものうちは回復力があります!なので子どもの頃にいち早く手をかけてあげることで負担もなくうまく対応していけるようになります。
 
 
大人になってからどうにかしようと対応しても、精神的に傷ついてしまっている人も多く、うまく支援などを活かせないこともあるので少しでも早く対応することが大事です。
 
 
先ほども言いましたが、これらの問題は家庭で解決できることです。それはいずれも根底にはコミュニケーションの問題があるからです。
 
 
コミュニケーションの基本は1対1。ここで言う1対1は、子どもとお母さんです。
 
 
先ずは子どもとお母さんのコミュニケーションがうまくいけば、子どもとお父さんもうまくいくようになります。
 
 
その後は子どもとそのきょうだい、などどんどんコミュニケーションの人数やコミュニケーションのバリエーションも広げていくくことができます。
 
 
なので先ずは親子のコミュニケーションを子どものうちからしっかりとれるようにしていくことが大事になってきます。
 
 
では、どのようにコミュニケーションを図っていくのか説明していきます。
 
 

3.コミュニケーションの基本は「会話」

 
 
先ずはお母さんと子どもの会話力をあげていきましょう。それから行動量をあげていくと子どもはコミュニケーション能力があがり他の能力も引き上げていくようになります。
 
 

◆①母と子のコミュニケーションの確立

 
 
会話力は日々の積み重ねです。効果が薬のように直ぐに出るわけではありませんが、コツコツと会話力を意識していくとうまく機能するようになり、大きな効果をもたらしてくれます。
 
 
1番大切なことはお母さんと子どものコミュニケーションが確立することです。
 
 
時々、社会性や協調性を身に付けさせたいと思ったお母さんが、チームスポーツや人の多い習い事などに子どもを入れてしまうことがありますが、発達に特性のある子どもには逆効果になることがあります。
 
 
お母さんと1対1のコミュニケーションがうまくいかないのに集団の中に入ってもお友達とはうまくやれません。
 
 
先ずはお母さんが子どもの話をシッカリと聞いてあげましょう。
 
 
 
 
「へえーそうなんだ。」
 
 
「よく知っているね~」
 
 
「そういう気持ちなんだね~」
 
 
「それから、それから?」
 
 
「もっと教えて」
 
 
などと、お母さんが子どもの会話に興味を持って、子どもが話しやすい楽しい雰囲気を作っていきましょう。
 
 
「今忙しいから後で話して!」と思うこともあるかもしれませんが、子どもが今話したい!と思ったその時が脳を発達させる絶好のタイミングです。
 
 
それが分かっていると1~2分のその時間を惜しまずに話を聞くことができると思います。
 
 
1対1の会話力があがるとその次の行動へ繋がっていきますので、先ずは会話をする時間や回数を増やしていきましょう。
 
 
子どもは、お母さんとたくさんの会話をしていくことで、分からない抽象的な言葉が出てきたら、お母さんに質問するようになったり、周りを見て行動できるようになったり、空気を読めるようになります。
 
 
ぜひたくさんの会話を意識してやってみてくださいね。
 
 

◆②行動量をあげるために上手な指示出しを!

 
 
子どもとの会話力があがったら、次は子どもの行動量をあげていきましょう。
 
 
お母さんがうまく指示を出すことで、子どもは行動することができ、またその行動がうまくいくと成功体験を積むことができます。
 
 
そうするとうまくいった時の記憶が残りますね。
 
 
私たち大人もうまくいったことならまたやれる自信がありますよね?
 
 
その自信をできるだけたくさん、子どものうちに積めるようにしていきましょう。
 
 
その繰り返しの経験があることで大人になった時に困りごとを減らすことができます。
 
 
例えば、子どもがなかなか時間になってもお風呂に入らないとしたら、皆さんはどのように声をかけていますか?
 
 
「早く入りなさーい!」
 
 
「まだテレビ見てるの!お風呂は!いつ入るの!?」
 
 
強い口調でしかめた顔で言っても、怒られたという記憶しか残らないので成功体験が積めません。そうすると、将来の動きにも繋がらないということになります。
 
 
ポイントとしては、何かして欲しい時には先ずお母さんの方に注意を引くことが大切です。
 
 
優しい声で「〇〇くーん」
 
 
近付いて頭をなでながら、肩をトントンとしながら、背中にタッチしながら「〇〇くーん」
 
 
ニコニコ顔で「〇〇くーん」
 
 
子どもの目の前に行って「〇〇くーん」
 
 
 
 
と、優しい声で優しいタッチなどをすることで、同じ言葉を伝えるとしても、子どもには届きやすくなります。
 
 
その後、「お風呂に入ろうね」と言いましょう。
 
 
それでも1回では動けないこともありますが、その時はまた最初から同じように優しい声かけをします。
 
 
指示を出す→見て見ぬ振りをして時間を空ける→同じ指示を出す。これらを繰り返します。
 
 
そして子どもが行動し始めたら直ぐに褒める!大袈裟なくらい褒めます!
 
 
優しく声かけされて、褒められるとその記憶はシッカリ脳に残ります。
 
 
この方法を使うと、お風呂以外でも、寝る時、ご飯の時、片づけをする時など色んな場面で同じように声かけをし、行動量をあげていくことができます。
 
 
お母さんの的確な指示出しで時間の見通しを立てながら行動できることが増えていきます。イライラすることもなくなり癇癪持ちも卒業できます。
 
 
全部の基本はお母さんとの会話です。
 
 
是非、毎日毎日の会話を大事に接してみてくださいね。
 
 
執筆者
発達科学コミュニケーション マスタートレーナー
いたがきひまり
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