発達凸凹がある子どもの心を二次障害から守るために大切な2つのポイント

子どもが受ける過剰なストレスやトラウマが引き金となって生じる暴言・暴力やひきこもり。発達に凸凹がある子やグレーゾーンの子は特性ゆえに、周りから叱られ続けてしまうことが多いのです。子どもの自尊感情を傷つけて二次障害を引き起こしてしまう前に、できるだけ早く気付いて適切な対応をしていきましょう。
 
 

1.発達に凸凹がある子どもたち

 
 
発達に凸凹がある子やグレーゾーンの子どもたちは
 
 
 ✔︎こだわりが強い
 
 
 ✔︎人との関わりが苦手
 
 
 ✔︎じっとしていられない
 
 
 ✔︎集中力がない
 
 
 など、特性から生じる生活上の問題を抱えています。
 
 
 周りからしたら「わがまま」や「甘え」として映ってしまいがちですが、本人はお母さんを困らせるためにわざとやっているわけではありません。
 
 
 脳の機能上のアンバランスさによって現れた特性なのです。
 
 
 
 

2.ストレスが増大して起こる二次障害

 
 
発達に凸凹がある子どもは、特性によって周りから叱られ続けたり、学習や人間関係などで失敗挫折を味わうことも多くなります。
 
 
そうすることで「僕はダメな子なんだ」と、どんどん自信をなくしていき自己肯定感が下がっていきます。
 
 
このような後天的な要因によって引き起こす「二次障害」へと発展してしまうのです。
 
 
二次障害には、「内在化障害」「外在化障害」があります。
 
 
「内在化障害」とは、不満や怒りが自分の内側に蓄積された場合、大きく影響する精神症状の事をいいます。
 
 
主に、うつ病、適応障害、不安障害、依存症、心身症、不登校、ひきこもりなどです。
 
 
「外在化障害」とは、不満や怒りが自分の外側に向かい、他者に影響を及ぼす場合の事をいいます。
 
 
主に、過度の反抗、暴言暴力、非行などです。
 
 
二次障害には数多くの症状があり、子どもによって現れ方は様々です。
 
 
二次障害は発達障害の特性よりも周囲を困らせる言動が激しくなり、回復にも時間がかかってしまいます。
 
 
 
 

3.子どもからのSOSに気づいてあげられなかった過去

 
 
私自身、息子の特性に気付いてあげるのが遅れ、目に付く行動を直そうと叱ってばかりいました。
 
 
否定ばかりされた息子は自信をなくし、さらに学校での大きなストレスも重なり二次障害へと発展してしまいました。
 
 
毎日のように続く強い反抗や暴言暴力、そして心身症の悪化。
 
 
そんな息子を見て、毎日自分を責めては泣いていました。
 
 
息子の困った言動は「助けて。もう限界だよ」というSOSだったのです。
 
 
 
 
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4.二次障害を予防する2つのポイント

 
 
◆子どもの特性に早めに気づいて適切な対応をすること
 
 
凸凹キッズは家の外で困難を感じることが多いので、安心して過ごせる環境を整えたり、穏やかな家族関係が大切です。
 
 
お母さんが笑顔でいてくれる
 
 
子どもの言うことを十分に聞いてくれる
 
 
それだけで子どもの心は満たされます。
 
 
◆日常の生活の中で成功体験を積むこと
 
 
「できた」をたくさん経験させて、自信をつけてあげましょう。
 
 
「起きたね。おはよう」
 
 
「一人でお着替えできたね」
 
 
「はみがきしてるね」
 
 
「宿題やってるね」
 
 
「ここ、工夫したね」
 
 
事実をそのまま言葉にして伝えることも肯定になるのです。
 
 
「ママが見てくれている」
 
 
「これでいいんだ」
 
 
「できた」
 
 
という自信が持て成功体験につながっていきます。
 
 
子どもの特性を理解して、環境を整えたり、成功体験を積むことを繰り返し、二次障害の芽を摘んでおきたいですね。
 
 
執筆者:たなだりみ (発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 
 
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