隠れグレーゾーンの子どもが増えている!問題行動解決に必要な親の視点と対応について

ママ達からの相談を受ける中で発達障害・グレーゾーンとはまた違う、隠れグレーゾーンのお子さんがいることに気付きました。グレーゾーンほどではないけど困りごとがある…という親子のために、今困っている問題解決に必要な視点と対応についてお伝えします。
 
 

1.隠れグレーゾーンが多いと感じています

 
 
皆さんは「隠れグレーゾーン」を知っていますか?おそらくあまり馴染みのない言葉だと思います。なぜ馴染みがないのか?それは私がつくった言葉だからです!
 
 
なぜこのような言葉が生まれたかというと…理由は、ママ達から相談を受けていると「これって 隠れグレーゾーンだよね!」と思うことが多くあり、グレーゾーンともはっきり言えない、グレー中のグレーのようなそんなお子さんが多くいるなぁと肌感覚で感じています。
 
 
それで今回「隠れグレーゾーン」の存在をお伝えしようと思ったのです。
 
 
ただ、今まで肌感覚で感じていながらもずっとこの言葉をなぜ公表していなかったのか?それはママたちを悲しませたくなかったからです!
 
 
怒っているママ
 
 
もしかしたら「グレーゾーン」という言葉を言われることで、傷つく親子がいるのではないか…と思い今までずっと言わずにいました。
 
 
あえてその言葉をオブラートに包んで私はママたちに伝えてきましたが、オブラートに包むことで、どうしたらいいかわからずママたちはさらに悩み、理解不足から、必要以上に叱ったり、注意したりすることが多くなると気付きました。
 
 
しかし、それよりも傷つく子どもが増えてはいけない!子育てのやり方が分からず苦しんでいるママをこれ以上増やしてはいけない!と感じたので、今回はじめて「隠れグレーゾーン」という言葉を公表しました。
 
 
次で隠れグレーゾーンの実態に迫ります!
 
 

2.隠れグレーゾーンを見つけられるのはお母さんだけ!

 
 
では「隠れグレーゾーン」ってどんな子なの?という話になりますが、従来の発達障害は、どんな場所でも特性が現れるという特徴があります。
 
 
しかし「隠れグレーゾーン」のお子さんの場合は、超軽度のグレーゾーンなので、本人が頑張ろうと思えばなんとか頑張れてしまうし、本人が隠そうと思えば、隠せてしまうようなものなのです。
 
 
そのため学校でもわりとうまく立ち回れ、学校生活に大きな影響を与えるほどの困りごとにはなりにくく、本人の辛さや困難さは、周りの人にはわかりません。
 
 
先生に相談しても、「いい子ですよ!」「お母さん、そこまで気にしなくても大丈夫ですよ」と軽く流されてしまうことも多くあります。
 
 
また病院で相談しても、発達検査の数値は標準なので「様子を見ましょう」で終わってしまうことがほとんどです。もちろん診断もおりません。
 
 
しかし、
 
 
・はじめてのことが苦手
・コミュニケーションが苦手
・不安が強い
・癇癪を起こす
・特定の学習困難
・感覚過敏
・社会性の困難さ
 
 
 
 
などの何らかの困りごとが子どもにはあるにも関わらず、ママは発達障害と診断されなければ、もう少し大きくなったらできるようになると思い、一旦その問題に目を伏せてしまいます。
 
 
そうやって見過ごしてしまうが故に、「隠れグレーゾーン」のお子さんは大きなストレスを抱えてしまうことになります。特に集団生活の苦手さについては、周りを見て真似して動くことができるので周りの人たちに苦手だということがわかりません。
 
 
しかし対人ストレスを大きく受けてしまい、その影響が家の中で出てしまうことが多くあるな、と実感としてあります。なので学校では「良い子」でも家で「素」が出てくると、学校のような「良い子」ではなく何度もママが、口うるさく言わないと動かない!怒らないとやらない!
 
 
外ではいい子だけど家では怒りっぽい!そんな状況に陥ってしまいます。そんなわが子の姿を見て、
 
 
・ワガママな子
・言うことが聞けない子
・我慢が足りない子
 
 
とママは思ってしまいます。
 
 
この間違った認識を持ったまま対等していると後々、二次障害に発展し暴言・暴力となり荒っぽさに繋がってきます。不安もどんどん強くなり、引きこもりがちになるので本当に注意が必要です。
 
 
しかし、「隠れグレーゾーン」のママたち、安心してください!!
 
 
多かれ少なかれ誰にでも得意・不得意があり、脳の発達凸凹はみんなありますが、「隠れグレーゾーン」の子は、軽度だからこそ、対応次第で改善しやすいんです!
 
 
ではどのような対応をお家でやっていったらいいのか?それについては次で説明していきます。
 
 

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3.子どもの行動観察からすべてがはじまる!

 
 
「隠れグレーゾーン」のお子さんにはどのような困りごとがあるのか? 漠然とあれもこれもできない、やらないではなく、ひとつひとつをよ〜く見てみましょう。
 
 
今回は今ある困りごとを少しでも改善するにはどうしたらいいのか?という視点に絞ってお伝えしていきますので、少しでも参考になると幸いです。
 
 

◆①行動を観察すること

 
 
今、困っている問題行動を細かく見てみましょう。細かく見ることでどこを改善したら子どもの問題行動がなくなるのかがわかってきます。
 
 
どういう場面でお子さんの困りごとがあり、またその困りごとが起きた時にどういう対応をしたら子どもの行動が良くなるのか?悪くなるのか?例を参考に見ていきます。
 
 
例えば、
 
 
(A)帰宅する➜靴下を脱ぎっぱなしにする➜注意されて暴言や癇癪
(B)帰宅する➜脱いだ靴下を片付ける➜褒められて嬉しくなる
 
 
Bの場合、子どもは褒められると嬉しくなるので、脱いだ靴下を片付けるという行動が定着していきます。その行動が定着するにはどのように行動を促してあげたらいいのか?を考えてみましょう。
 
 
 
 
逆にAの場合だと、注意を受けることでますます暴言や癇癪が強化されてしまうことになるので、その対応をしていると子どもは荒れていくばかりです。なので親が闇雲に注意したり、頭ごなしに注意し続けるのはとっても危険なんです。
 
 
靴下を子どもが一人で片付けるためのアイディアはないか?一緒に考えてみましょう。
 
 
例えば、
 
 
・帰宅後、すぐに脱衣所へ行って靴下は脱ぐようにと声をかける
・一緒にママも脱衣所まで行って脱ぐように声をかける
・靴下を脱ぎはじめたときに一緒に持って行こうと声をかける
・玄関に脱いだ靴下を入れるボックスを準備してそこに入れてもらう
・帰宅後、手を洗うときに靴下を先に脱いでから手を洗ってもらう
 
 
など、どのパターンなら子どもの行動がスムーズにできるのか?行動を観察すると問題解決へ近づきます。子どもに合った対応は何なのか?トライアンドエラーを繰り返しながら子どもがうまく行動できる方法を見つけていきましょう。
 
 

◆②シンプルに伝えること

 
 
子どもへの指示はシンプルに具体的に伝えるのが効果的です。
 
 
例えば、
 
 
「片付けなさい」
 ↓
「本を本棚にしまおう!」
「ゴミはゴミ箱に捨てよう!」
 
 
とシンプルにやることを伝えてあげると、子どもの脳にダイレクトに指示が通ります。
 
 
呼びかける
 
 
子どもはやることが明確になり、何をどうしたらいいのかがわかるので次の行動へ移りやすくなります。また指示を出すときの注意としては、見えないところから指示をだすのではなく、必ずお子さんの視界に入ったところで指示を出しましょう。
 
 
子どもは自分に言われている指示だとは思わないので指示が通りません。「あなたに言っているのよ」という意味でも子どもの視界に入って顔を見合わせて伝えることが大切です。
 
 

◆③ありのままを認めること

 
 
 「隠れグレーゾーン」であったとしてもなかったとしても、あなたはあなた。決して否定せずにありのままのお子さんを受け入れるようにしましょう。
 
 
お母さんがお子さんを肯定的な眼差しで見ていればお子さんの反発的な態度が減ったり、自信がつき、自分から行動するチカラもついてきます。お子さんの良いところを探して「いいね!」「ありがとう!」などの言葉を使って伝えるとより良いですね。
 
 
最後に…。「隠れグレーゾーン」だから!とか軽度だから!といって困っていることをそのままにしないで欲しいと強く思います。小さなうまくいかないが、将来大きな弊害へと繋がる可能性があるからです。
 
 
 
 
「隠れグレーゾーン」に気付けるのはお母さんだけです。だからお母さんが、あれっ?と思ったら、ただ様子を見るのではなく、今すぐ対応するつもりで動いて欲しいと思います。
 
 
もしうちの子「隠れグレーゾーンかも!」と思ったら、ママが対応を変えるだけで、「隠れグレーゾーン」の困りごとはよくなりますよ!
 
 
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