学校を休んだ日「勉強は遅れないようにしなければ」「遊ぶなんてもってのほか!」と思ってしまいますよね。しかしその対応だと逆に子どもは学校から気持ちが離れ、おうち時間までも憂うつになります。学校を休んだ時こそ楽しんで過ごすべき理由をお伝えします。
1.学校を休むことを『悪』だと思っていませんか?
不登校ではないけれど、学校に行けない日もある。
そんな学校が苦手な小学生・中学生のお母さんにお聞きします!
学校をお休みしたとき、どんな風に過ごされていますか?
「学校に行けなくても、勉強はさせないと!」
「みんなが学校にいる時間は外に出られない・・・」
「学校が苦手じゃなくなるように、慣れさせるために何かしないと!」
「YouTubeをみせるなんて、ダメに決まってる!」
そんな風に考えて、お子さんの行動を制限している方はいませんか?
日本ではまだまだ学校を休むことを『悪』と捉える風潮があります。
平日の日中、親子で外を歩くと
「あら、今日学校は?」
と、『学校がある日は学校に行くことが当たり前』という前提で声をかけられてしまう。
「だから外出はちょっと・・・」という話はよく耳にします。
そんな世の中だからこそ、学校をお休みすることを、お母さんが『悪』と捉えてしまい、家の中で無理に勉強をさせたり、遊びを制限してしまうこと、あるのではないでしょうか。
2.休んだのに時間割どおりのスケジュール!息子に押し付けた休みの日の過ごし方
わが家の息子も学校を休みがちな時期がありました。
当時は『学校を休むことは悪』と考えていた私。
「苦手な学校になんとか慣れてほしい」という思いもありました。
そこで考えた、学校をお休みした日の過ごし方がこちら。
1)学校と同じ時間割で勉強させる!
たとえば・・・
1時間目:算数→今やっている単元のプリントを同じ時間帯にやる
2時間目:音楽→家で鍵盤ハーモニカの練習
2)お昼ごはんは給食と同じメニューを作って食べさせる!
3)当日出された宿題は当日中にやる!
4)学校の下校時間まで遊びは一切禁止!
5)学校と同じような環境に慣れさせるために、ママに甘えさせない!
こんな生活を続けた結果、息子は学校を休んだ日も、顔色が悪く、いつもぐったり。
そして「おなかいたい…」と体の不調を訴え続けることに。
これを大人の世界に例えると・・・
心のバランスを崩して会社はお休みしているのに
「家で会社の勤務時間にあわせて仕事をしろ!」
「ランチは社食と同じメニューを準備したから食べるように!」
「甘えるな!会社に復帰することを考えろ!」
と、言っているようなもの。
絶対にありえない!対応ですよね。
当時の私は「1日でも早く学校に復帰させること」に必死。
一方で息子は、ますます学校に行けない状態に。
体に不調が出ている息子の状況を受け入れず、間違った対応をしていました。
3.『苦手』の押し付けはNG!
お母さんとしては、学校が苦手だからこそ、学校生活のリズムや勉強に慣れさせようと考え、お子さんに勉強をするように言ったり、「下校時間までは遊んじゃダメ!」と制限をしたりしますよね。
ですが、これは逆効果です。
学校が苦手なお子さんは『学校で起こっている何か』が原因で行き渋りやお休みをしています。
とくに初めは元気に登校できていたお子さんの場合、学校生活や勉強の難しさ等、何らかの『苦手』が積み重なり、自信とやる気を奪われて学校をお休みするまでになっている状態かもしれません。
それにも関わらず、学校と同じような生活を家でも強いてしまったら、お子さんは学校に復帰するどころか、日常生活でも無気力になり、学校以外の生活でも出来ないことが増えていってしまいます。
4.学校をお休みした日こそ、お子さんが楽しいと思えることをしよう!
お子さんがお休みした日は、親子でパワーチャージをする絶好のチャンス!
パワーチャージするためにも、ママも一旦学校のことは忘れてしまいましょう!
また、ゆっくりお休みすることももちろんですが、お休みが続くのであれば、ぜひ成功体験をさせてあげてください。
学校で
「どうせ自分なんて・・・」
「やっても出来ないし・・・」
と自信とやる気を奪われているお子さんには、「できた!」と思える『成功体験』が必要です。
成功体験、といっても必ず何かに挑戦させなければいけない、ということではありません。
お子さんができたことを伝えるだけで構わないのです。
お手伝いをしてくれたことに対して「ありがとう!助かったよ」と伝える。
お昼ごはんの片付けをしたら「片付けられたね!」と言う。
何もせず、日中ずっと昼寝をしたのであれば、「よく眠れたね!集中してお昼寝できた!」でも花丸!
お子さんがしたことを、そのまま実況中継のように伝えてあげましょう。
まずはお子さんが出来ること、「楽しい!」と思えることでパワーチャージ!
苦手なことにチャレンジするのは、その次の段階です。
学校をお休みしてしまったときこそ!思いっきり楽しんで過ごしましょう!
執筆者
発達科学コミュニケーション トレーナー
永瀬 未歩