発達凸凹の子どもたちの兄弟喧嘩に疲れきっているママはいませんか?発達凸凹の子どもたちが家で癇癪を起こしたり、兄弟喧嘩をするのには理由があります。本記事ではその理由と喧嘩が激減する対応の仕方をご紹介します。我が家の息子たちはこの対応で自信を取り戻し、今ではとっても兄弟仲良しです!ぜひ試してみてくださいね!
1.繊細で不安が強い発達凸凹兄弟の毎日の喧嘩に疲れていました…
毎日、兄弟喧嘩がある。
兄弟への八つ当たりや喧嘩が多く、対応に疲れているなんてことはありませんか?
我が家は、小学3年生の長男と年長の次男がいます。
繊細で不安が強い、自閉スペクトラム症(ASD)グレーゾーンの発達凸凹兄弟です。
毎日のように兄弟喧嘩があり、叱ってばかりで対応に疲れ果てている時期がありました。
・弟がわざとじゃないのにぶつかってきた
・兄が弟にちょっかいを出し怒る
・お菓子のことで喧嘩…
親からしたら、ささいなことから喧嘩が始まる…なんてことが毎日でした。
私なりに兄弟喧嘩を止めようと、色々と対応を変えてみたりもしました。
「やめようね」「何があったの?」とお互いに理由を聞くようにしてみたり、
しばらく喧嘩を見守るようにしたりしましたが、なかなか改善に至らず…。
色々対応を変えたけど、毎日のようにおきる兄弟喧嘩にどうしたら良いか
悩み、疲れ果てていました…
2.発達凸凹兄弟の喧嘩はなぜ起こる?
我が家ではどうして兄弟喧嘩が絶えなかったのでしょうか?
各ご家庭で、兄弟構成や性格、特性など状況が違うので、理由は様々だと思いますが
・親を独占したい
・兄弟への嫉妬、ライバル心
・性格が合わない
・不安やストレスなどを溜めており、ちょっとしたことで攻撃的になってしまう
などの理由が考えられます。
その中の一つと考えられる、不安やストレスで攻撃的になってしまうことについてお話します。
発達凸凹の子どもは、集団生活でたくさんの困り事があります。
・感覚過敏があり、学校や園にいるだけですごく疲れてしまう
・コミュニケーションが苦手で友達と上手く遊べない
・予定の変更が苦手で適応ができない
すごく頑張っているのに、先生に注意される、失敗経験が増えることで、
毎日傷つき、自信を無くしてしまうことが懸念されます。
その上、家でママにも𠮟られる、指示ばかりなど否定的な注目が多くなると、
ネガティブな感情や記憶ばかりが溜まり、不安がますます強くなっていきます。
また、不安が強い子は、脳の特性により、ネガティブな記憶を残しやすい特性を持っています。
学校で自信を無くして帰ってくる
↓
家でも否定的な注目をされ、ネガティブな感情が溜まる
↓
更に不安が強い子はこれらのネガティブな記憶を鮮明に残す
このように発達凸凹の子どもはたくさんの不安やストレスが、日常の生活の中でかなり溜まっているのかもしれませんよ。
不安やストレスを抱えられなくなり、家での癇癪や兄弟喧嘩などで感情を発散させてしまっているのかも知れませんね。
3.大切なのは自信を取り戻す肯定の声かけ
兄弟喧嘩の背景にある子どもたちのストレスや不安に気づき、母親である私が常に自信を取り戻す声かけを行っていくことで、我が家は兄弟喧嘩は驚くほど減っていきました。
発達凸凹の兄弟が自信を取り戻し、喧嘩を激減させた声かけのコツを皆さんにもご紹介させていただきます。
①途中でこまめに褒める
行動に取りかかったとき、すぐに褒めます。
「着替え始めたんだね、えらい!」
「もう、やってるの!えらい!(宿題やり始めたとき)」
好ましい行動を始めたとき、途中までできたとき、こまめにできていることを褒めましょう。
文句を言いながらできたときもぜひ褒めてあげてくださいね!
こまめに褒めることで「ぼく、できてるんだ!」と子どものやる気がアップします。
②事実をコンパクトに褒める
本人ができた行動をそのまま言葉にして褒めたほうが、効果が高いです。
なぜなら、行動できたことに本人が自分で気づくことができるからです。
「ごはん食べてるね」「歯磨きしてるね」など、実況中継で褒めます。
ここで言っていけないのが、「最初からそうしてね」「明日もやろうね」という言葉です。
せっかくの褒め言葉が、結局お説教になってしまいます。
褒めっぱなしで会話を終えるのがコツです。
4.我が家の嬉しい変化
子どもたちに自信をつける肯定の声かけを徹底し、子どもたちから不安な気持ちを聞くことを続けていたら、兄弟喧嘩はほどんど無くなっていました!
他にもたくさんのうれしい変化があります。
・兄が、お風呂嫌いの弟に「今一緒にお風呂に入ったら、出たあと、一緒に戦いごっこできるよ!」などと、弟を誘ってくれるようになり、すんなりお風呂に入ってくれ、ママを助けてくれる!
・二人で仲良くお留守番できるようになった!
・近くのスーパーまで二人で買い物に行けるようになった!
・「ママとより〇〇と遊ぶほうが楽しいな~」とお互い言うくらい、二人で仲良く遊んでくれるようになった!
その時間に家事ができたり、母の時間が作れるようになりました!
兄弟が仲良くなると、ママの負担がグッと減ります!
ママの肯定の声かけのつみ重ねで自信がつき、不安を話すことで気持ちが落ち着き、喧嘩が減ったり、相手を思いやれるようになったと考えられます。
我が家の対応が、兄弟喧嘩に疲れている、悩んでいるママの参考になるとうれしいです。
執筆者:
発達科学コミュニケーション リサーチャー
木村まい