「ママやって!」自分で行動しない、物事を決めることができない母子分離不安の子どもの態度にモヤモヤしているママはいませんか?『自分で決める力』はママの声かけでぐんぐん育ちます。この記事では母子分離不安の子どもの決める力を育てるママの声かけテクニックについてご紹介します!
1.「ママがやって!」自分で物事を決められない母子分離不安の子ども
「ママがやって!」
「ママが決めて!」
「どっちでもいい」
「分からない」など
自分で決めることをママ任せにする母子分離不安の子ども。
いつまでも私に頼りっぱなしなのだろうか?
この子の将来は大丈夫なのだろうか?と
心配になっているママはいませんか?
私には自閉症スペクトラムのグレーゾーンの診断を受けた小学校4年生の息子がいます。
私から離れられない母子分離不安の症状が激しく、母子登校をしていた時期がありました。
その時に気になっていたのは、『自分から行動ができないこと』『自分で物事を決めることができない』ことです。
息子と一緒に授業を受けていましたが、まず国語や算数の授業で配られたプリントに名前を書くところで、
「ママやって」
図工の時間に、ハサミを使う場面があると
「ママやって」と、
できることもはじめから取り掛かろうとしませんでした。
また、先生からの質問に、モジモジして返事しなかったり、「分からない」「どっちでもいい」という返事が多く、自分で決めることができていませんでした。
そんな姿を見て、私は「どうして自分で行動しないんだろう」「どうして自分で答えないんだろう」とモヤモヤした気持ちでいっぱいになってしまい、先生にも「すみません」といつも謝っていました。
2.母子分離不安っ子が決められない理由
どうして母子分離不安の子どもは自分で行動をすることや物事を決定することが苦手なのでしょうか?
決められない理由は様々ありますが、下記のような理由があります。
①自分に自信がない
分離不安の子どもは不安が強く自信がないことから、自分の気持ちを伝えることに苦手さを感じています。
これでいいのかな⁇と不安が膨らむと、決めるということも難しい場合があります。
②決めるという体験をしていない
これまでの生活上で、決めるという機会が少ない場合、どう選べばいいのか分からず、答えられない場合があります。
③周りの人の影響
親や他の大人の期待や意見が強く影響すると、子どもは自分の気持ちが出しにくくなります。
3.母子分離不安の子どもの決める力を伸ばす声かけテクニック
先ほどお伝えしたように、不安が強い母子分離不安の子ども。
まずは、いつも一緒にいるママとの信頼関係をグッと縮めることが大事です。
ママとの会話で決める力はぐんぐん育ちます!
「ママやって!」ばかりの自信がない母子分離不安の子どもの『決める力』を育てるには、会話の中に『選択肢』を使うことがとても有効です。
①「AとBどっちがいい?」と選択肢を出す。
「麦茶とお水、どっちがいい?」
「赤いシャツと青いシャツ、どっちがいい?」
「卵焼きと目玉焼き、どっちが食べたい?」などと2つのものから1つを選ぶ提案をしましょう。
②「AとBどっちがイヤ?」と選択肢を出す。
どっちがいいか決められないお子さんへは、どっちがイヤ?と聞いてみてください。
イヤな方を選ぶ方が選びやすいお子さんもいます。
③「パパだったらどっちを選ぶと思う?」
これは第三者を出すことで、イメージがしやすく答えやすい場合があります。
お子さんによって、選びやすい『選択肢』の使い方は様々です。
我が子に合った使い方を考えてみてくださいね。
そして、決めることができたら
「決められたね」
「いいと思う!」
「決めてもらって、ママ助かったよ」などと決めることができたことをしっかりと肯定していきましょう。
肯定の声かけが増えると自分に自信がつきます。
小さな決めた!を積み重ねることが母子分離不安っ子の決める力を伸ばすキーワードです。
決める経験は、とにかく場数を踏むこと!
小さなことからでオッケーです。
ママとの信頼関係を日常の会話で自分で決めた!の経験を増やし選択することで自信がつき、決める力が育ちます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
執筆者:堀このみ
発達科学コミュニケーション トレーナー