子どものネガティブ思考や発言が止まらないときは、自分の気持ちを客観的に見る練習ができるとチャンスです!自分の気持ちを理解できてはじめて周りの人を思いやることもできます。今回は子どもの気持ちが前向きになる親子の会話についてお伝えします。
1.子どものネガティブ発言に惑わされる日々
新学期がスタートしてゴールデンウィークの長いお休みが明けましたね。
お子さんの様子はいかがですか?
「学校行きたくない〜」
「〇〇先生、嫌い!」
「〇〇の授業、受けたくない〜」
なんてネガティブな気持ちを口にしていないでしょうか?
子どものネガティブ発言が続くと最初はうまく受け流していても、お母さんとしては気になってしまいますよね。
「そうだよね!」と同意をしたらこのまま学校に行かなくなるのでは…?と返事に迷う場面だと思います。
そして、ほとんどのお母さんが
「そんなこと言わないの!」
というニュアンスの声かけをしているのではないでしょうか?
実は私もその一人でした。
子どものネガティブ発言が良くないという勘違いから、子どもを苦しめていました。
例えば、
子どもが「学校行きたくない」と言った時、1回学校を休ませたらこのまま不登校になるのではないかと思いながら、
「学校に行くのが子どもの仕事!」
「熱がないなら学校に行きなさい!」
と、平気でこんな言葉を子どもに言っていました。
気持ちが弱く、自分に自信のない我が子の将来を心配して、もっと強い気持ちを持って欲しいという思いから口調が強くなっていたのです。
しかし、ネガティブな気持ちはますます膨らんでいくばかりで子どもの様子は一向に良くなりませんでした。
実はこの対応、逆効果だったのです!!
2.ネガティブ発言から考えられること
分離不安の強い子どもは、初めてすることが苦手だったり見通しを立てることが苦手などの特徴があります。
新学期がスタートして、新しい環境の中で、見通しを立てれず不安な気持ちを持ちながら一生懸命に頑張っていることは間違いありません。
そして、不安な気持ちを抱くとどうしてもネガティブ発言をしてしまうのです。
自分の気持ちをうまく表現出来ずに、
「嫌い、イヤ、行きたくない」
などの簡単なことばで表現することがあります。
しかし、子どものネガティブ発言の裏には不安な気持ちが隠れているということを是非!知っていて欲しいのです。
そして、子どものネガティブ発言を許容してあげることが、発達にはとても重要なのです。
なぜネガティブ発言を許容するのかと言うと、子どものネガティブ発言をするのには3つの「理由」があるからです。
その3つの理由を説明しますね。
①自動化されたスイッチ
あまり意味がなくただの『口ぐせ』の場合。
「学校嫌い!〇〇くん嫌い!」と言っていてもケロッとしている。
そのようなネガティブ発言の場合にはほぼルーティン化された言葉だと思って大丈夫です。
②心を発散して準備
「嫌い」と言っていることが本当に「スキじゃない」場合。
実際に学校を休んだり、友達と絶交したり、そういうことを望んでいるわけではないけれど、そんなに楽しいワケでもない、という場合も含まれます。
そうやって口に出して言うことで、子どもなりに心に折り合いをつけて頑張ろうとしている状態です。
③本心
気持ちを深く聞く必要がある場合。
子どもの気持ちが本心かも!と思ったらしっかりとお子さんと向き合い、深く話を聞いてみましょう。
ネガティブな気持ちを抱いたりネガティブな発言をすることは良くないことと思ってしまいますが、子どもが成長し課題を解決していく上では必要なことでもあります。
では、それぞれの場面でどのような声かけをしていったらいいのか、次で具体的に説明していきます。
3.親子の会話で生きる力を磨いていこう!
ルーティン化された口ぐせだったり、気持ちの折り合いをつけながら頑張っている時に出てしまうネガティブ発言については、
「そうなんだね~」
「そうだよね」
「うんうん、〇〇と思うんだね」
と、うまく聞きながら見守ってあげましょう。
特に気持ちに折り合いをつけて頑張っている時は、お母さんは焦らず、子どもの力を信じて待ちましょう。
子どもが自分自身で解決するために行動を起こしたり、心も成長しようとしている時なので成長のチャンスになると思い見守りましょう。
自分の気持ちを話せば話すほど気持ちの整理ができるので、次に取るべき行動も分かってきます。
そして、一番見過ごしてはならないのが、ネガティブ発言が本心な時です。
そのような時は、子どもの気持ちを言わせるだけ言わせてあげないといけません!
しっかりとお子さんと向き合いながら、
「そっか」
「そうだね」
「他には?」
「どうしたい?」
などと、子どもが自分の気持ちを言えるようにサポートしながら、同時に気持ちを受け止めてあげましょう。
気持ちを言わずに溜めてしまうとメンタルに悪影響が出てしまいます。
子どもがネガティブ発言をした時は子どもの言葉にただ反応するのではなくどんな理由なのか見極めながら子どもに接してみてください。
そして、私たち親は、初めて歩いた、初めて話した、初めて文字を書いたなどの目に見える成長の部分には目を向けがちです。
しかし、目に見えない気持ちの部分にはなかなか目が行かず気付かないことが多くありますので、気持ちにの面にもフォーカスするクセをつけてくださいね。
ネガティブ発言をした時には親子での会話を繰り返し、絆を深めていくと、親の力を借りなくても自分で気持ちの整理ができ、自分でこの気持ちをどうしたらいいのかと気持ちに折り合いをつけれられるようになります。
そして、逆境にも耐えられる強い心へと変わっていきます。
心を育てるチャンスと捉え、先ずはサポートしながら子どもの気持ちの整理を手伝ってあげてくださいね。
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