年少になってもトイトレが進まず、「行かせれば慣れるのでは」と悩んでいた私。けれど、うまくいかなかった背景には“やる気”ではなく感覚の問題がありました。トイレに行けなかった理由と、関わり方を変えて見えてきたことを実体験からお伝えします。
1.年少なのにトイトレが進まなくて、不安になっていませんか?
年少になっても、トイレに行きたがらない。
声をかけると嫌がる。
トイレの前で立ち止まる。
中に入ろうとしない。
おむつは、ほとんど外れていない。
「全然進んでいないけど、幼稚園大丈夫かな」
「周りはもう取れているのに」
そんな不安を、ひとりで抱えていませんか?
このまま幼稚園に入って大丈夫なのかな。
そんな焦りを感じていた私が気づいたのは、トイトレが進まなかった理由は「やる気」ではなく、「安心できる状態」が整っていなかったことでした。
この記事では、わが家でトイトレが進まなかった理由と、関わり方を変えて見えてきたことを実体験をもとにお伝えします。

2.「行かせれば慣れる」と思って、焦っていたあの頃
当時の私は、
「行けば慣れる」
「回数を重ねれば大丈夫」
そう思っていました。
だから、
- 時間になったら誘う
- 成功したら褒める
- 失敗しないように気をつける
できることはやっているつもりでした。
でも現実は、トイレに近づくほど表情が硬くなり、行こうとしない。
「どうして?」「そんなに嫌なの?」そう思いながらも、心の奥にはいつも、このままで幼稚園に行って大丈夫なのかなという焦りがありました。

3.進まなかった理由は、トイレが『安心できる場所』ではなかったから
今なら、はっきりわかります。
トイトレが進まなかった理由は、やる気がなかったからでも、頑固だったからでもありません。
理由は子どもによってさまざまだと思いますが、わが家の場合は、トイレという場所が感覚的に安心できなかったことが、大きな理由だったように感じています。
子どもは安心できない状態では、新しいことに挑戦したり、「やってみよう」と行動したりすることが難しくなります。
- 匂いに敏感だった
- 流れる音が怖かった
- 狭い空間が不安だった
大人にとっては何でもないことが、子どもにとっては強い刺激や恐怖になっていたのです。
トイレは、排泄の場所というより感覚ストレスが集まる場所。
この状態で「行ってみよう」と言われても、体が先に拒否してしまう。
進まなかったのは、当然だったのだと思います。

4.私が変えたのは、トイトレのやり方ではなかった
私が変えたのは、「どうやって取るか」ではありません。
「トイレをどんな場所に感じているか」そこを見るようにしました。
やったことは、とてもシンプルです。
- 失敗しても、絶対に怒らない
- トイレの前まで来られた、行こうと立ち上がったなど、小さな一歩をその都度伝える
- トイレを「楽しい場所」に変える
壁にシールを貼って、「これは何でしょう?」クイズをしたり、 いい香りのオイルを置いたり。
いつも清潔にして、安心して入れる空間をつくりました。
どれも目的はひとつ。
トイレ=怖い場所、を外すこと

5.「だから進まなかったんだ」と腑に落ちた理由
変わったのは、成功の回数ではありません。
- トイレへの近づき方
- 表情
- 拒否の強さ
少しずつ、「嫌な場所」から「入っても大丈夫な場所」に変わっていきました。
そのとき、私はようやく気づきました。
だから進まなかったんだ。
やる気の問題でも、親の関わりが足りなかったわけでもない。
安心できない状態で、進むことを求めていただけだったのだと。
行動は、状態が整った“あと”に、自然とついてきます。
ちなみに年長になった今では、ギリギリまで我慢してしまうことはありますが、自分でトイレに行き、自分で拭いて、流して、戻ってくるようになりました。
完璧ではありません。
それでも、トイレが「怖い場所」ではなくなったことは、確かだと感じています 。
もし今、「おむつが外れるか」ではなく「トイレがどんな場所に感じられているか」を見るとしたら、あなたのお子さんにとって、トイレはどんな空間でしょうか?

執筆者:栗原 あかり
発達科学コミュニケーション トレーナー




