毎日同じ遊びをしていて遊びに広がりが見られない、他の遊びに誘っても興味を示さない、こんな子どもの姿はありませんか?実は遊びのブームこそ、脳の発達に大きく関わっているのです。
1.興味を持った遊びは脳が伸びるチャンス
子どもの遊びにこんな姿はありませんか?
✔︎ずっと同じ遊びをしていて他の遊びに誘っても興味を示さない
✔︎遊びに広がりが見られない
いつも同じ遊びをしている子どもの姿を見て「もっとこうしたら?」と親のやってほしいことに誘導してしまいがちですよね。
しかし子どもには必ず遊びのブームが訪れます。
もしかしたらお母さんにとっては理解しがたい遊びもあるかもしれませんが、子どもが興味を持った時が脳が伸びるチャンス。
脳は「楽しい」と感じる時に活発に働き成長していきます。
ですので、子どもがその時興味を持ってやり始めた遊びは満足するまでやらせて欲しいのです。
2.脳には育つ順番がある
人の脳の後ろ側には視覚、聴覚、理解、記憶といった情報をインプットしたり五感の処理に関わる場所があります
そして脳の前側には、思考や感情、伝達、運動といった自分の意思に関わる働きの場所があります。
脳を発達させていくには育つ順番があります。
1、見たり聞いたりした情報をインプットする
↓
2、インプットした情報を理解したり記憶して処理をする
↓
3、考えたり行動したり言葉にして情報をアウトプットする
の流れがバランスの良い脳に育つ順序です。
ですから幼児期や成長期は沢山外遊びをさせ、見たり聞いたりしていろいろな体験をさせてあげることが大切です。
知識より体験が先だと理解力も思考力もついてくるのです。
3.子どもの遊び全てが価値あるもの
わが家には小学3年生の息子がいます。
息子は家の周りや公園、道端などでたくさんの石を集めていた時期がありました。
私からしたら息子の行動は謎だらけ。
「たくさんの石を集めてどうするの?」と息子に尋ねてみたところ「かっこいい形だから。これは〇〇の形」といろいろと話してくれました。
そして石に絵を描いて遊んだり、きれいな石は箱にしまって大切にしたりと自分なりの発想で遊びを楽しんでいました。
見たいものに焦点を合わせるといった石ころ集めは、見る力や観察力が高まったり状況把握ができるようになったりと脳の発達を促すにはとても良い遊びです。
もし私の価値観で「石なんて捨ててきなさい」と言っていたら息子の今まさに発達している旬の脳の発達を止めていたかもしれません。
大人が「こんなもの」と思うものでも、子どもにとったら価値あるもので夢中になれるもの、そして脳を発達させるチャンスなのです。
4.脳を発達させるために大切な3つのポイント
脳を発達させるために大切なポイントとは
◆子どもの遊びに興味を示す
「何を作ってるの?」
「これはどうやるの?」と、
子どもの遊びに興味を示して質問してみてください。
お母さんに興味を示してもらえると子どもはとても嬉しい気持ちになりますし、親子の会話も広がります。決して否定することだけはしないでくださいね。
◆子どもが満足するまでやらせてあげる
子どもが興味を持っている遊びを思う存分やらせてあげましょう。たとえそれが毎日同じことの繰り返しでもです。
その時子どもが喜んでいることをどんどんやらせてあげることで脳は発達していきます。
◆子どもが小さいうちはお母さんと一緒に楽しむ
子どもが「楽しい」と思える遊びを共有したり、お母さんとの楽しい会話が成功体験となっていきます。まずはお母さんとの1対1の関係で自信をつけてあげましょう。
お母さんも子どもになったつもりでお子さんと一緒に遊びを楽しんでみるといいですね。
いかがでしたか?脳の仕組みを知っていると子どもの遊びや行動を違った視点で見ることができますよね。
ぜひお子さんとの会話を楽しみながら脳を発達させていきましょう。
執筆者:たなだりみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)