暴言を吐く子どもは悪者扱いされる!秘めた思いを表現するのが解決へのカギ

暴言を吐く子は学校で悪者扱いされ、悪い子のレッテルを貼られがちですが、自分の感情が迷走し伝え方が分からず逃げの言葉として暴言を吐きます。どれだけの大人がその気持ちを理解し対応しているでしょうか?感情を出せる子どもにするためにできることとは?
 
 

1.学校で悪者扱いにされたことはないですか?

 
 
発達障害グレーゾーンの子育てをしているママ達、毎日お疲れ様です。
 
 
素敵な個性を持っている子ども達ですが、学校でわが子が先生やクラスメイトからどう見られているか気になり考えたことはないですか?
 
 
それとも、既にうちの子はこんな子だと思う…と言えるママもいるでしょうか?
 
 
先日、私の講座を受講中の小学校2年生の男の子のママ・Aさんからこんなメールが届きました。
 
 
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Aさんからのメール。
 
 
息子が学校から帰ってきて荒れていたのでどうしたの?と聞いてみました。
 
 
すると、昼休みに友達と些細なことでトラブルを起こし暴言を吐いてしまったとのこと。
 
 
その話を聞いた先生は、息子を問い詰めてこっぴどく息子を叱りつけた!と泣きながら話してくれました。
 
 
心配
 
 
しかし、ジックリと息子に話を聞いていくと、息子は本当はお友達と一緒に遊びたかっただけ…。
 
 
それをうまく言葉で表現ができず、次第に会話が噛み合わなくなり「お前なんか大っ嫌い」と言ってしまったようです。
 
 
この話を聞いたとき、ああ…先日、ひまり先生が言っていたようにうちの子も気持ちがうまく言えず、暴言を吐いてしまったんだ。とハッとしました。
 
 
そして「暴言を吐く」=悪い子と先生に勘違いされ、理不尽に叱られてしまったんだなぁと、とても悲しい気持ちになりました。
 
 
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Aさんはとてもショックを受けていましたが、Aさんは子どもの1番の理解者になる!と決意されていました。
 
 
残念ですがこれが学校での現実…。暴言を吐く子どもは悪い子のレッテルを貼られがちなんです。この状況、なんとかしないとマズいですよね…。
 
 

2.癇癪は困っているから起こるもの

 
 
 思い通りにならないとすぐに怒る!癇癪を起こす!感情的になってしまう!!そんなお子さんは残念ながら困った子どもとして扱われてしまうというお話をしました。
 
 
しかしAさんの話にもあったように息子君は「友達と遊びたかった…」という自分の気持ちがうまく言えなかっただけ…。逆に自分の気持ちを言えずにどうしたらいいか分からずに困っている子どもなんです。
 
 
ただ「遊びたい」と一言なのに何で言えないの?と思われるかもしれませんが、脳の発達が未熟なためにうまく言えないんです。
 
 
子どもの成長には個人差が大きいです。他のことができていると、「遊ぼう」と一言くらい簡単に言えるんじゃない?と思われがちですが、脳が順序良く発達していないと、自分の気持ちをうまく言えない、という困りごとが出てきます。
 
 
 
 
子どもは自覚していないかもしれませんが、気持ちが言えないことは子どもにとっての困りごとであり、将来の困りごとにも繋がります。
 
 
しかし、周りからはそのようなことは理解されず、わがまま!我慢が足りない子ども!と勘違いされてしまい、叱られることになります。
 
 
もちろん暴言がいいとは思いませんが、このような理解不足から、理不尽な対応をされることが、今までたくさんの子ども達の相談を聞いていて多いんです。
 
 
本当に悲しい気持ちになってしまいます。
 
 
では、そもそもなぜ癇癪を起こしてしまうのでしょうか?
 
 

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3.SOSが多いほど強固な脳の癖ができあがる

 
 
子どもの脳で起こる癇癪はいわばその子のSOSのようなもの。
 
 
本当は言葉で伝えたいけれど、うまく言葉で伝えられない!
 
 
自分でもどうしたらいいかわからないよ〜!!というサインとして、泣いたり、怒ったり、癇癪が起こります。
 
 
それは次第に「脳の癖」となり、良くも悪くも、「繰り返したことが定着する」という性質があります。
 
 
例えば、「イライラしたら癇癪を起こす」という行動は、繰り返せば繰り返すほど脳の回路として定着してしまい、ちょっとでもイライラすることがあれば直ぐに癇癪を起こす…という流れになってしまいます。これが脳の正体です。
 
 
 
 
じゃあ、イライラしやすいわが子はもうずっとイライラ持ちの癇癪持ちのままなの?と不安になるかもしれませんが、今現在、「思い通りにならないと癇癪を起こす」という脳の癖があるならば、「思い通りにならないときは、言葉で気持ちを話す」という新しい脳の回路を作ってあげたらいいんです!
 
 
そんな簡単にできるの?と思われるかもしれませんが、習慣を脳に定着させるには3ヶ月かかると言われます。捉え方を変えればたった3ヶ月で新しい習慣が脳に定着し改善する!ということです。
 
 
子どもの脳は成長途中で柔軟なため、新しい回路ができやすく、3ヶ月を待たずに変化が見られるお子さんもたくさんいます。
 
 
大事なのは、今の子どもの経験が、3ヶ月先の脳をつくることになる!ということです。
 
 
そして、脳の成長に欠かせないものが、親子のコミュニケーションです!
 
 
学校でも療育でもない!親子のコミュニケーションです!
 
 
脳が発達するコミュニケーションをママがとることで3ヶ月でお子さんは、見違えるほどに成長します!
 
 

4.気持ちを言語化できる練習をしよう

 
 
 コミュニケーションの基本は1対1です。つまり1人対1人。
 
 
1人対1人のコミュニケーションがうまくできるようになったら、1人対2人など徐々に広げていきましょう。最初から集団の中でコミュ力をあげさせようと思うのは間違いです!
 
 
ここで言う1人対1人というのはお母さんとお子さんになります。先ずはお母さんとお子さんの会話のコミュニケーションが成立することが大切です。
 
 
たくさん褒めてあげることでママへの信頼度あげ、お子さんの自信をつけていきましょう。肯定の姿勢で子どもと接することが一番大切なコミュニケーションです。
 
 
とは言っても、癇癪を起こしてしまうことはあります。そんなときこそ、お子さんの気持ちを聞き出すチャンス!と思い練習をしていきましょう。
 
 
 
 
決してお母さんは子どものイライラやその状況に腹を立てることなく俯瞰して状況を確認します。
 
 
例えば、家の中で子どもがボール遊びをしていました。そのボールが出しっぱなしになっていたコップに当たり落として割ってしまったとしましょう。
 
 

①状況理解

 
 
お母さんは大事なコップだったので割れたことがショックで怒りの感情が沸いてきますが、すぐに子どもに話しかけると怒りの言葉をぶつけてしまうことになります。
 
 
話し出す前に3秒待って、お子さん自身に自分の行動によってどのような事態に招いてしまったのか見てもらう時間をとりましょう。
 
 

②言語化する

 
 
「コップはどうなってる?」など質問をして、子どもに現状を言葉にして説明してもらうようにしましょう。黙ってしまったり、泣いて何も言えないときはお母さんが代わりに言語化してあげましょう。
 
 

③対応策

 
 
「そうだね、じゃあどうしようか?」と対応(行動)を考えてもらい実行してもらいましょう。お子さんが一人でするのが難しいときは手伝ってあげましょう。
 
 
 
 

④褒めて終わる

 
 
最後には必ず、考えて言葉にして伝えたこと、行動に移せたことなど過程を褒めてから終わるようにしましょう。
 
 
子どもの人格を否定するよう言い方や心を責めるようなことは言わずにあくまでも行動に着目しましょう。
 
 
今回は子どもが好ましくない行動をとったときに自分の感情を言語化する過程を説明しましたが、逆に嫌なことをされたときなども同じです。
 
 
お母さんの感情をそのまま出さずに、一旦待つ。そして子どもの気持ちを聞いてみる。それに対してどうしたいか聞く。考えて話してくれたことを褒める。
 
 
この手順をいつでも踏んで親子の会話を重ねていたら親子のコミュニケーションはシッカリととれるようになります。
 
 
次第に気持ちを伝えることもできるようになり、SOSも言葉で言えるようになります。先ずは1対1のコミュニケーションをシッカリとれるようにやってみてくださいね。
 
 
 
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