素直じゃないギフテッド(2E)男子の人と関わる力がUPするアサーティブなコミュニケーションとは?

ギフテッド(2E)男子は、完璧主義で高い目標に向かって、進める反面、周りから煙たがられたり、わかってもらえないことがあります。けれども、アサーティブなコミュニケーションをすることでいきにくさは解消できます。
 

1 ギフテッド(2E)男子が生きやすくなるアサーティブコミュニケーションとは?

 
アサーティブコミュニケーションという言葉を聞いたことがありますか?
 
 
アサーティブコミュニケーションとは、お互いの立場や主張を大切にした、自己主張・自己表現方法です。
 
 
開発されたのは1950年代ですが、Google社が2012~16年にかけて大規模労働改革プロジェクトを実施し、その研究結果から、「心理的安全性は、生産性を高めるために欠かせないものだ。」と発表したことから、今、注目を集めています。
 
 
昔ながらのトップダウン、上から下に命令するという形では、心理的安全性を高めることは難しく、対等な関係性の環境を作ることが、心理的安全性につながると言われています。
 
 
そして、この心理的安全性を高めることができる自己表現の仕方がアサーティブコミュニケーションなのです。
 
 
自己表現には3つのタイプがあります。
1)攻撃的な自己表現
2)非主張的な自己表現
3)アサーティブな自己表現
の3つです。
 
 
簡単に説明すると
 
 
 1)攻撃的な自己表現とは?
相手を抑えて自分の言いたいことを通す自己表現で
・自分の言いたいことを一方的に押し付ける
・自分の言いたいことを通すために、威圧的・感情的な態度をとる
・理詰めで追い込む
相手を萎縮させる、反発心を抱かせる自己表現の仕方です。
 
 
 2)非主張的な自己表現とは?
自分を抑えて相手を立てる自己表現で
・過度にへりくだる表現や自己防衛的な言い訳する
・遠回しな言い方をする
・我慢が重なると爆発する
相手に気をつかわせる、イラッとさせる自己表現の仕方です。
 
 
 3)アサーティブな自己表現とは?
お互いの主張や立場を大切にした自己表現で
・意見に違いがあっても相互尊重・相互信頼のもとに話し合える
・正直に自分の気持ちを伝い合える
・尊重し合える
こんな関係を持つことができるようになる自己表現の仕方です。
 
 
このアサーティブな自己表現ができることによって、お互いに尊重できる関係を作ることができ、生きにくさが解消されます。
 
 
 
 
 

2 ギフテッド(2E)男子が生きにくさを感じる理由

 
ギフテッドという言葉が知られるようになり、ギフテッドの人たちの生きにくさについてが語られることが多くなりました。
 
 
なぜ、賢いはずのギフテッドが生きにくさを感じてしまうのでしょう?
 
 
それは、ギフテッドには、完璧主義という特性があるからです。
 
 
この完璧主義には、メリットデメリットがあります。
 
 
メリットとしては、物事をより完璧に近づけるために考動する力になることです。こうなったら、完璧という理想が高いがゆえに上を目指し、到達することができるのです。
 
 
だから、ギフテッドたちは高い目標に到達し、才能がある=天才だと言われるのです^^
 
 
デメリットは、完璧主義であるが故に○○するべきが多くなることです。自分に対しても、他人に対してもこうあるべきが多くなります。
 
 
自分に対して、こうあるべきと思ったことができないと自分はダメだと落ち込んでしまう、他人に対しても、○○すべきという考えが浮かんでしまうと善意から伝えずにいられないのです。
 
 
これが相手には、余計なお世話だったり、伝え方が悪くて嫌われてしまうということが起きてしまうから、人と付き合うことがうまくいかなかったり、人と付き合うときに自分を出さずに苦しい思いをしてしまうのです。
 
 
特に、ギフテッド(2E)男子は発達の凸凹から、ネガティブな記憶を溜めやすいという特性があります。
 
 
わかってもらえなかったという記憶が溜まるほど、なんでわからないんだ!と怒りを爆発させる攻撃的な自己表現になったり、わかってもらえないんだ・・・と自己否定を始め、非主張型の自己表現になってしまうことがあります。
 
 
なので、互いに尊重し、認め合い、主張できるアサーティブなコミュニケーションをできることで相互理解ができるようになり、生きにくさが解消されます。
 
 
 
 

3 怒りで自己表現していたギフテッド(2E)長男が言葉で自己表現できるようになりました

 
私には、IQは高いけれども、注意欠陥多動性障害(ADHD)と自閉スペクトラム症(ASD)と診断された息子がいます。
 
 
小さな頃は、好奇心が旺盛で物知り、友達とのトラブルはあるけれども、優しい男の子でした。
 
 
この子の賢いところを伸ばしてあげたい、そう思い学習が始まるのを待ち望んでいました。
 
 
けれども、小学生になると登下校で問題を起こす、字を書くことを嫌がる。ついには、3ヶ月に1度高熱を出すようになりました。
 
 
それだけ、学校でストレスを感じるようになってしまったんです。
 
 
そこで、ストレスが大きいのなら、ストレス解消できる機会を作ろうと様々なことを試しました。
 
 
けれども、息子のストレスは緩和されていくどころか笑顔が消えていき、何を聞いても「別に・・・。」「どっちでもいい。」「どうでもいい。」そんな発言が増えていき、友達と関わることを避けるようになったんです。
 
 
そして、外に出ることも嫌がるようになりました。
 
 
なので、息子が自分の意見を押し殺して、ストレスを溜めてしまうのではなく、本心を伝えて、人と関わることにストレスを抱えないために、まずは、私と信頼関係を築き、外でも信頼関係を築けるようにコミュニケーションを整えていったんです。
 
 

すると、息子が自分の気持ちを話し出し、その気持ちを受け止めてあげることで自信を回復し、外へ出ていく勇気を得ることができました。

 
 
そして、外で理解されることも増えていくと学校で友達と関わることが増えていき、初めは、学校の友達が息子の気持ちを代弁してくれると言う形で先生に気持ちが伝わるようになっていき、先生に理解してもらえることが増え、大きなストレスを抱えることなく、学校にいられるようになりました。

 
 

そして、学校での友達との関わりの中で新しい気づきを得て、興味関心の幅を広げ、才能を伸ばしています。

 
 
 
 
 

4 自己表現できるようになればギフテッド(2E)男子は生きやすくなる!

 
自己表現できるようになれば、ギフテッド(2E)男子は、誤解されることなく、わかってもらえることが増えます。
 
 
また、自分も相手も尊重できるようになれば、相手の気持ちを言葉で聞けるようになり、分かり合えることが格段に増えます。
 
 
すると、生きにくさが解消されます。
 
 
そして、分かり合える人たちに囲まれているからこそ、ストレスがかからない状態で生活できるようになり、自分の夢に没頭できたり、周りからの刺激で新しい発想を得たり、才能を開花させるチャンスを使いとれるのです^^
 
 
 
 

5 ギフテッド(2E)男子とアサーティブな関係が築ける方法

 
ギフテッド(2E)男子とアサーティブな関係を築くには、まず、上下の関係をやめましょう。
 
 
なぜなら、ギフテッド(2E)男子は、独自の理論を持っています。なので、上下の関係を築き、間違いを否定して、言い合いをして子どものやる気を削ぐよりも、対等な関係を築き、自分で間違いに気付かせる、目標達成するための作戦会議をして目標を達成させる方が尊重できる関係を築きやすいからです。
 
 
間違いを指摘する、命令する、自分の価値観を押し付けると言う否定することをやめる。
 
 
対等な立場で意見を伝えて、より良い方法を見つけていくことで尊重し合える関係になっていきます。
 
 
なので、まずは、子どもを否定することをやめることで尊重できる関係を作っていってくださいね。
 
 
 
 
執筆者:神山彰子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 
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