嘘をつく子に悩んでいませんか?
息子はよく嘘をつきます。
毎回がっかりの、連続です。
中間テストの
散々な結果が帰ってきました。
過干渉をやめたくて、
今回は本人に任せ
当日に挑みましたが
散々でした。
生活態度も悪く、
学校から2学期になり
電話が一度ありました。
家族で話し合いをしている最中
父から
何でこんなにできない?
と聞かれ
先生が時計の前で
立ちふさがって、
時計が見えなくて時間配分が・・・
と嘘をいったので、
主人が嘘に怒り、
本人は外に飛び出しました。
つきっきりで勉強して、
テストに臨むと
それなりにいい結果が
出ていましたが
もうこの方法は
やりたくありません。
お互いのストレス、
喧嘩の原因にしか
ならないので。
かなこ先生なら
どう対応しますか?
こんな
お悩みをくださったのは
先月から学びを始めたTさん。
これまで
過干渉子育てをしてきた結果、
親子関係が最悪の状態になって
いました。
信頼関係は残念ながら
ゼロからのスタートです。
嘘は誰でも
ついてほしくないもの。
本人だって嘘をついて
嬉しいということはありません。
きっと、罪悪感をどこかで感じて
苦しいはずです。
なんとかして、この状況から
抜け出して親子の関係を
取り戻したいですよね。
私だったらどうするか
お答えしますね。
その前に、この問題を考える時に、
一つ考えなければならない
ことがあります。
先生が時計の前で
立ちふさがって、
時計が見えなくて時間配分が・・・
の部分は、
目撃していないので、
嘘か本当なのかはわかりません。
嘘をついている!と決めつけるのは
息子くんが
行動を見直すきっかけには
なりにくいですよね。
よく嘘をつきます
と冒頭にあったとおり、
これまで
嘘が繰り返されたことにより、
親御さんにとって
不都合な出来事な場合、
嘘だと決めつけてしまうことは
お互いの信頼関係がない状態
になってしまうと
よくあることなんです。
Cさんだけではありません。
我が家でも
同じようなことが何度もあり、
親子バトルを
繰り返していました。
このように、親子の間でお互いに
ネガティブなイメージが
こびりついてしまうと、
事実か無実かに関わらず、
嘘をついたと錯覚してしまうんです。
その結果、ますます
親子関係が悪くなってしまうのです。
このことを前提に
私だったらこうするよ!
という解決策をお伝えしますね。
嘘をつくことが与える脳へのストレス
反抗的な子どもたちは
嘘を簡単についているように
思えるかもしれません。
しかし、
嘘をついているとき、
脳は大きなストレスを
受けているのです。
嘘をついているとき、
脳は、忙しく働いています。
一方、嘘ではなく
真実を語っているときは
ストレスを感じないため、
脳は落ち着いた状態です。
嘘をつくと、
前頭葉が刺激を受けます。
前頭葉は
知的な役割を担うところ。
嘘をつくことは、
不誠実だとわかっているため
不安を感じて辺縁系を刺激します。
そして記憶を司る
側頭葉に刺激を与えます。
このように
脳は嘘をついている間
ものすごく忙しい状態で
ストレスを感じているのです。
どうして嘘をついてしまうのでしょうか?
嘘をついてしまう子どもたちの脳は、
ネガティブな記憶を溜め込んでいます。
嘘をついてしまう理由は
次の3つです。
叱られたくない逃避反応のため
叱られ慣れた子どもたちは
自分の身を守るための
センサーが反応しやすく敏感で、
逃避行動として、
嘘をつくことがあります。
誰だって、自分のことを
悪く言われると
自信をなくしてしまいますよね。
たとえ事実であっても
素直に受け止めにくいものです。
いつも叱られるのは俺ばかり、
どうせ俺の話なんか聞いて
もらえないと
子どもが思うようになると、
わかってもらうまで
訴えるのも面倒だと思い、
つい、嘘をついてしまう
こともあります。
自分をよく見せるため注目を引くため
自分をよく見せたい
自分を認めて欲しい
自慢したい、誇張したい
承認欲求がつよく、
自己顕示欲の表れから
嘘をついてしまうこともあります。
自信のなさから
嘘をついてしまう
パターンです。
誰かを守って信頼を獲得するため
思春期、反抗期の
子どもたちは
友達や大切な人を守るために
嘘をつくこともあります。
自分と他者の違いに悩んだり
自分の気持ちを押し殺して
周りに合わせてみたり、
人間関係に葛藤する時期
でもあります。
子ども同士の問題に
頼まれてもいないのに
介入する必要はありませんが、
困ったことがあれば
いつでも相談してねという
スタンスでいることは
子どもが本当に困った時に
相談できる関係に
しておくために必要です。
嘘をつかなくてもいい信頼関係をつくること!
子どもに嘘を
やめさせるのではなく、
子どもが嘘をつかなくてもいい、
安心できる
親子の信頼関係を取り戻すこと!
がこの問題の解決策です。
では、
どうすれば親子の信頼関係を
取り戻すことが
できるのでしょうか?
ポイントは2つあります。
過干渉子育てをやめる
Cさんも自覚がある通り、
過干渉子育て
※子どもが望んでいない
親の理想を押し付ける子育て
をしていると、
子どもは、自分の気持ちを
わかってもらえない
いつも決めつけられると思い、
相談をしようとは思えなく
なってしまいます。
子どもが望んでいないのに
良かれと思って
アドバイスをしたり、
正すことは逆効果です。
何かあってからでは
大変だと先回りをして、
根掘り葉掘り聞き出すなど、
子どもをますます
警戒させてしまうことは
得策ではありません。
子どもは、
落ち着いた状態の場合、
嘘は良くないことだと
当然、理解しています。
ですから、
嘘をつかせる状態を
作らないように、
日頃の親子関係を良好にして、
イライラさせないことが重要です。
共感力を身につける
子どもの気持ちを
一旦受け止める、
コミュニケーションを
身につける必要があります。
子どもには言い分があります。
言い訳無用という人もいますが、
嘘をつかなければならない
状況になってしまったのには、
必ず原因があるわけです。
ですので、その原因について
思いを吐き出させてあげる
ことで、
俺の気持ち、
わかってくれるんだ!
俺の話を聞いてくれるんだ!
そう思ってもらえることが
信頼関係を築くためには
欠かせません。
自分の気持ちを
わかってもらえた満足感、
聞いてもらえたという
成功体験の量によって
子どもの心は育ちます。
自信も育まれ、素直になります。
嘘をやめさせるのではなく、
何も起きていない日頃の
コミュニケーションを
整えることで
嘘をつく必要がない状態に
していきながら、
根本から解決していくのが
大切です。
困りごとを解決する基本は
困っていない時を増やすこと。
何もない日常を変えること!
対処方法では
いつまでたっても
困りごとは解決しないことを
覚えておいてくださいね^_−☆