「反抗期だから仕方ない」と思っていませんか?
子どもの暴言や暴力、無気力…。「反抗期だから仕方ない」と思っていませんか?
実はこれは「性格の問題」ではなく、脳からのSOS=二次障害のサインです。
一番危険なのは「様子を見ましょう」という言葉を信じて、何も変えずに時間が過ぎてしまうこと。
その間に、子どもの脳はネガティブな誤学習をどんどん深めていってしまいます。
この記事では、二次障害の正体と「なぜ脳なのか」、そして親ができる唯一の対応について解説します。
二次障害とは?
二次障害とは、生まれつきの発達特性ではなく、関わりや環境の影響で“後から”出てしまう症状のことです。
代表的なのが次の3つ。
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暴言
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暴力
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無気力
学童期はまだカウンセリングや放課後デイといったサービスが頼りになりますが、思春期以降になると病院にも行きたがらず、薬を飲んでも根本解決にはなりません。
結果、家庭に丸投げされて、お母さんをはじめ家族が疲弊してしまうのです。
脳は「繰り返し」で学習する
人の脳は、繰り返したことを定着させる性質を持っています。
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親子でバトルを繰り返せば「バトル回路」が強化される
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ネガティブな声かけを繰り返せば「やる気がなくなる回路」が強化される
そして脳はネガティブな記憶の方が残りやすいため、放っておけば放っておくほど誤学習は深まっていきます。
「様子を見ましょう」の落とし穴
かつての私も、子どもの困りごとを医師やカウンセラーに相談するたびに「様子を見ましょう」と言われていました。
当時は信じて待つしかないと思っていたのですが、振り返ればこれこそが一番の後悔です。
大人が様子を見ているうちにも、子どもの脳はネガティブな誤学習を深めてしまう。手を打たない時間こそが、二次障害を重くしてしまう原因なのです。
日本の子育てに残る“昭和のしつけ”
心臓や胃と同じように、脳も誰もが持っている臓器です。
それなのに「脳の仕組み」を知らずに、いまだに昭和のしつけの名残が続いています。
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「親の言うことを聞くのが当たり前」
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「反抗するなんて許されない」
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「我慢すれば強くなる」
この考え方は、脳にとってはストレスの記憶を強化するだけ。
今の子どもたちには合わないやり方なのに、習慣だから疑わずに続けてしまうのです。
解決のカギは「脳に届くコミュニケーション」
薬でも、カウンセリングでもなく、親子の日常のコミュニケーションこそが、脳に届く唯一の方法です。
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ネガティブ記憶をためるのも親子のやりとり
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ポジティブ記憶に上書きできるのも親子のやりとり
つまり、親が関わり方を変えることで、子どもの脳は「誤学習」から「新しい学習」へと切り替わっていくのです。
これには特別な道具も場所もいりません。一番身近にいるお母さんだからこそできることなのです。
脳を育てる親の関わり=発達科学コミュニケーション