ゲームにのめり込む思春期の子が過干渉を手放しおうちで落ち着く“脳の回復ルート”

 

 

過干渉を手放すことが脳の回復の最短ルート

 

ゲームばかりで話が通じない
やめさせようとすると逆効果
反抗期だからと自分に言い聞かせても、心が折れそうになる

 

 

こんなとき、どう関われば子どもは落ち着きを取り戻していくのでしょうか。

 

 

実は、答えは「禁止」でも「叱る」でもありません。

 

 

脳には安心が戻ると自然に整い始める“回復ルート”があります。

 

 

そしてこのルートに乗せる最短の方法こそ、過干渉を手放すこと です。

 

 

禁止しても悪化するだけ!ゲームの裏にあるのは“脳のSOS”

 

思春期の脳は、とても繊細で疲れやすく、ストレスが強まると

 

・暴言
・ドアバン
・歩き回る
・物に当たる
・無視や不機嫌
・家族への攻撃

 

という形でSOSを出します。

 

 

これは性格でも、反抗期でもありません。

 

 

脳がパンクしそうになっているだけなんです。

 

 

この状態で「やめなさい」「早く寝なさい」「学校行きなさい」「ご飯食べなさい」と声をかけるほど脳のストレスが増え、悪化します

 

 

だから私は、最初にこう伝えています。

 

 

起こさなくていい
食べなさいと言わなくていい
やりなさいと言わなくていい
そっと置いておくだけでいい

 

 

これが、脳の安心を取り戻すための最初のステップです。

 

 

あるお母さんとのやりとり。荒れの中にも見えていた“脳が回復する芽”

 

ここ数日、中学生の息子さんの荒れに悩むお母さんから連続で相談が届いていました。

 

 

前日は、暴言・ドアバン(壊れるほど)・ドンドン歩く・物を叩く・寝るまでずっと不機嫌という状態。

 

 

ところが翌日、お母さんが何も言わずに“そっと置く関わり”をすると次の変化が起きました。

 

 

・黙っていても、そっと置かれたご飯を食べられる
・お母さんの外出中に自分で塾へ行く
・「勝手にしろや」言いつつも写真撮る手伝いやオモチャをあげたり犬の誕生日を手伝う
・「怒ってるし」と言いながらも返事ができる
・翌朝には自分から話題を出す

 

 

これらはすべて脳の根っこは折れていない回復ルートに乗れる状態にあるというサインです。

 

 

フォートナイトのイベントをめぐる“非常識に見える提案”

 

お母さんの不安は「週末のイベントでまた荒れるのでは」「依存が進むのでは」ということ。

 

 

普通なら「参加させないほうがいい」と言われるかもしれませんが、過干渉を手放すことがモットーの私はこう提案しました。

 

 

このイベント、肯定的に活用しましょう!むしろ参加させてあげていいです。

 

 

理由は一つ。

 

 

この子はすでに安心すれば“自分で動ける脳”を持っているからです。

 

 

脳が安心すると子どもは“自分で整え始める”

 

 

禁止する代わりに、私はお母さんへ、次のように問いかけることをすすめました。

 

 

どうすればみんなが安心して楽しめると思う?
すると、思春期の子どもはこんな返しをしてきます。

 

 

子:学校にいくこと?  

ママ:違うよ

 

 

子:塾に行くこと?

ママ:違うよ

 

 

子:わからん…何?さっさと言えよ!

 

 

この反応は、まだ脳の“イライラルート”が残っているときに必ずと言っていいほど出ます。

 

 

本当は子どもが自分で答えを出すまで待つのが理想です。

 

 

だけど、今はまだ安心が足りず考える前に反応してしまう段階。

 

 

だから私は、こう答えます。

 

 

お母さんは、静かに参加できると嬉しいな。ただ、それだけ。あなたが楽しくてハッスルしたい気持ちはわかるけど、周りはまだ寝ている時間だからこっそり楽しんでもらえると助かるな。

 

 

この言葉には、3つの効果があります。

 

 

禁止ではなく、気持ちを受け止めている

 

“あなたが楽しみたい気持ちはわかる”と伝えています。

この一言で子どもの脳は攻撃モード”から安心モード”へ切り替わります。

 

 

禁止ではなく「どうしたらできるか」に焦点が向く

 

やっていい・ダメではなく、静かに、こっそり、配慮して楽しむ。

これが 考える力の土台 です。

 

 

自分の気持ちをわかってもらえたという安心感が次の行動を生む

 

“わかってもらえた”瞬間に、脳の回復が始まります。

禁止よりもずっと大きな効果があります。

 

 

これこそ

脳の回復ルートの初期ステップ

です。

 

 

安心が戻ると睡眠・生活リズム・行動調整が整い始める

 

脳が安心ルートに乗ると次の変化が自然に起こります。

 

・睡眠の質が上がる
・生活リズムが整う
・爆発が減る
・自分で行動を調整できる
・朝の切り替えができる

 

 

これは、禁止・説教・制限では絶対に起きません

 

 

安心 → 自主性 → 行動調整という順番を守ることが大前提です。

 

 

まずは満足するまで体験させる!そして、お母さん自身も“没頭”してみる 

 

ゲームをやめさせたい気持ちは当然です。

 

 

けれど、脳の視点では逆効果になることがあります。

 

 

だからこそ、私はこうお伝えします。

 

 

まずは満足するまで体験させてみる。そして、干渉したくなるのを忘れるくらい、お母さんも満足するまで何かに没頭してみてください。

 

満たされる感覚、集中の心地よさ、これらを体感すると、子どもの心が“体で理解”できるようになり、関わりが自然と変わります。

 

 

今回のご家庭はまだ回復の途中段階ですが、私はこの関わり方で

 

暴言や暴力が止まった子
・依存状態から抜け出した子
・生活を自分で整えられるようになった子
・親子関係が再生した家庭

 

を数え切れないほど見てきました。

 

 

それは、その子どもの年齢でも受験生でも、困った行動の種類でもありません。発達の凸凹あるなし関わらず、脳を持った人なら誰でも一緒。

 

 

脳の状態が整えばどんな子でも必ず“回復ルート”に乗れます。生まれつき、攻撃性が高いわけでもやる気がないわけでもないのです!みんな同じ!

 

 

自分自身が自己投資して学んで、実践して、違和感を感じ、悔しかったけれども当たり前を変えていったことで、感動を味わったことだから堂々とお伝えしてきましたし、この私のストーリーを信じて行動した親子から変わっていっています!

 

 

ゲームにのめり込む子が落ち着く脳の回復ルートとは

 

 

1)安心が戻る

2)気持ちが言葉になる

3)行動が少し整う

4)自分で判断し始める

5)自力で生活を調整できるようになる

 

 

今回ご相談いただいた、お母さんはすでにこのルートの“入り口”に立っています。

 

 

あなたのお子さんもこの手順を踏めば、必ず進めます。脳は必ず回復します!

 

 

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