専門職のママほど、我が子の暴言・暴力・無気力の前で立ち止まってしまう理由
仕事では、毎日たくさんの子どもたちに寄り添ってきた。
声のかけ方も、関わり方も、十分すぎるほど学んできた。
それなのに、いちばん大切にしたい我が子の前では、思うように力が発揮できなくなる。
専門職のママほど、このギャップに深く戸惑ってしまいます。
仕事では通じていた関わりが、家庭ではかみ合わなくなっていく。
その現実に、頭では分かっていても、心が追いつかなくなるのです。
幼稚園、保育園、学校、学習塾、音楽、スポーツ、絵画、習字、支援の現場。
日々、子どもに向き合うプロとして働くママほど、「こんなことで相談していいのだろうか」「私ができていないなんて、言えない」そんな思いを抱え、誰にも言えないまま立ち止まってしまいます。
暴言・暴力・無気力というSOSは、知識の問題ではありません。
「こうあるべき」「こうねばならない」という枠組みが、もう通用しなくなるほど、子どもが強いストレスを抱えている状態なのです。
親子の関係性が、限界まで苦しくなっているサインなのです。
専門職であることと、我が子を育てることは、まったく別の難しさを抱えているのです。
体験会に申し込まれた日の、Kさんの言葉
幼稚園教諭としてフルタイムでお勤めのKさんが、初めて体験会に申し込まれたときの事前ワークには、次のような言葉が並んでいました。
・子どもが暴言ばかり吐いている
・癇癪がいつ起きるか分からず、いつも怯えている
・子どもから暴力を受けている
・不登校
・昼夜逆転、ゲームと動画ばかり
・将来が心配でたまらない
・過干渉と過保護の違いが分からない
・フルタイム勤務で、疲労が家事にも影響している
そして、最後にこう綴られていました。
「子どもの暴言暴力で検索していたら、こちらの記事を見つけました。ちょっとした言葉に反応し大騒ぎする娘に、日々疲弊しています。」
初回体験会のあとに書いてくれた言葉
初めて体験会に参加されたあと、Kさんはこう感想を残してくれました。
「子どもへの過干渉。自分のものさしで見ていたことに気づきました。」
「真っ向勝負しない関わりを、やってみようと思います。」
「長い時間、たくさん話を聞いてくださりありがとうございました。
娘を褒めていただき、嬉しかったです。」
変化の始まりは、ノート1冊から
Kさんが最初に取り組んだのは、娘Cさんの行動と自分の関わりを毎日ノートに書くことでした。
暴言やトラブルだけではなく、できたことも書き留める。
・食器を台所へ運んだ
・麦茶を作った
・うさぎに餌をあげた
小学4年生から長く続いていた不登校の中にも、確かに成長がありました。
この記録の土台になっている考え方を、小冊子にまとめています。
「過干渉かもしれない」「正しいはずなのにうまくいかない」
そんな違和感を感じている方は、こちらから目を通してみてください。
この小冊子は、Kさんが最初につまずいた「正しいはずなのに通じない理由」を、わかりやすく言語化しています。
通知表を取りに行った日
年末。中学校の通知表を受け取りに行く必要がありました。
いつもならKさんが行っていましたが、その日はどうしても抜け出せない仕事で動けませんでした。
するとCさんが、突然、「じゃあ、わたしが行ってくる」そう言って、自分で制服を用意し始め、一人で学校へ行き、通知表を受け取り、帰ってきました。
驚くほどのCさんの成長っぷりを嬉しそうにKさんは語ってくれました。
一緒に小児精神科へ行けた日
その日は、いつもならCさんが絶対に行きたがらない小児精神科の受診日でした。
ところがその日は違いました。
推しとコラボしているお風呂屋さんへ行く予定があり、Cさんはそのことを楽しみにして、自分からすぐに支度を始めました。
診察にも付き添い、帰り道で、Cさんはぽつりとこう言いました。
「お母さんがお母さんでよかったなぁ」
「お母さん以外、無理だよ」
「これ、お仕事にも役立つと思わない?」
「なんだか、親子で仲良くなったね」
そう話したそうです。
その言葉は、Kさんにとって、この7ヶ月の積み重ねが確かに届いていたと感じられる瞬間でした。
母の言葉が、娘の中に残っていた
更年期の影響で物を落としやすくなっていたKさん。
ある日、飲み物をこぼして立ち尽くしていると、Cさんがタオルを持ってきて言いました。
「もう、すぐネガティブになるんだから。ポジティブに行こ。いつもお母さんが言ってたじゃん。」
Kさんは、その一言に胸がいっぱいになったと話します。
自分にベクトルを向け始めた、Kさんの今
この7ヶ月で、暴言や暴力がすべて消えたわけではありません。
それでも、Kさんの中で大きく変わったことがあります。
それは、「Cをどうにかしよう」から、「自分はどう生きたいのか」へと視点が移ってきたことです。
Kさんは、これからについてこう書いてくれました。
① 無理なく、娘が自分らしく道を切り開いていけるような関係性作りを続けたい。
② 子どもに合わせ過ぎて遅刻したり、職場に迷惑をかけ、小さくなって働いていた日々から、気持ちと状況を切り離し、堂々と働く自分へ戻り始めている。
③ 子どもファースト一色だった生活から、自分ファーストへ。好きなうさぎショップに出かけたり、食べ歩きを再開した。
Cさんもまた、少しずつフリースクールへ足を運び始めています。
親子それぞれが、自分の足で立つ準備を始めた今です。
もし今、あなたがKさんと同じように苦しんでいるなら、一人で抱え込まなくて大丈夫です。
親子の関係は、必ず整え直せます。
最初の一歩は、完璧に変わることではありません。
今の苦しさを、誰かと一緒に言葉にすることです。
ここまで読んでくださったあなたは、もう一人ではありません。



