なぜこの子が不登校⁉優等生の息切れが起きる子どもの不安を理解して再チャレンジできる学習サポート術

優等生タイプだったお子さんが、次第に勉強をしたくない、学校にも行きたくない…と言うようになって心配ではありませんか?子どもが元気がない原因は頑張った結果の息切れかもしれません。真面目でおりこうな子どもが元気にまた頑張りだすコミュニケーションお伝えします!
 

1.優等生のお子さんの勉強嫌いは、息切れ症状かもしれません!

 
成績はいい、テストで点数はとれる、そんな「今まで勉強ができていた」お子さんが、高学年になって勉強を嫌がるようになってきた、そんなお悩みの正体に迫ります。

高学年の「勉強嫌い」でお母さんたちがうっかり見過ごしやすいのが、今まで成績が良かった発達障害グレーゾーンの子たちの「不安」です。

勉強が苦手、授業を聞かない、そんなADHDや学習障害タイプの子は、何かにつけてその困りごとに大人が気付きやすいのですが、成績優秀なタイプは、学校という場所では悩みに気づかれにくい

大人からしたら「ちゃんとやっている子」と誤解されやすいのです。

ですが、ご相談をお受けしていて高学年から一気に増えるのが「いい子」と言われていた子どもたちの強をやらなくなった」「学校を嫌がるようになった」というお悩みです。

「それまではやっていたのに」「勉強はわかっているはずなのに」それでも辛くなってしまう。

これは、不安が強いタイプの、HSC(繊細なお子さん)や自閉症スペクトラム(ASD)のお子さんに多いお悩みです。

頭がいい、いい子、ゆえに、私たち大人がかけていた声かけが、実は裏目にでていることがあります。

この記事では、発達科学コミュニケーション講座の受講生からの体験談をご紹介しながら、知らずにやってしまいがちな「NGな褒め」と、それを解消するママの視点の変え方をお伝えします。


2.おウチコミュニケーションを学んだ家庭の変化

発コミュ講座を受講された小学校6年男子のママHさんの体験談をご紹介します。


***


息子は、ASD傾向がある発達障害グレーゾーンだと最近わかりました。小さい頃は、マイペースなところやこだわりの強い部分はありましたが、学校にも元気に行っていましたし、勉強面でつまづくこともなく、あまり心配していませんでした。


学校の先生も「いつもテストでいい点数をとってますよ!」「委員会活動も委員長としてひっぱってくれています」と認めてくれていました。


私たち家族も、勉強や学校の活動でがんばっている息子をいっぱい褒めてあげていました。


ところが6年になって次第に勉強を嫌がるようになってきたのです。塾を休みたがる、宿題をやりたがらない。家でも無気力で過ごすことが増えてきて、学校へ行きたくないという。


そんな状態が数ヶ月つづき、スクールカウンセラーのすすめもあり発達検査を受けました。そして、発達障害グレーゾーンでASDの傾向があるということがわかりました。


発コミュを学んでわかったのは、知らずのうちに「あなたはできる!」「次も頑張って!」という声かけや大人の想いが、ASDの不安が強い特性のある息子に、プレッシャーになっていたということでした。

何かできるたびに「えらいね!」「すごいね!」「いい点数だね!」と褒めていたことが裏目に出ていたことがわかりました。


発達科学コミュニケーション講座で、不安が強いASDタイプの子の自信を取り戻すための声かけを学び、毎日の会話に取り入れたことで、ちゃんとできない自分をせめて不安になっていた息子は元気を取り戻すことができました。


そして、勉強も「またやってみよう」と取り組み始めるようになりました。


***


こんな体験談をお寄せくださいました。

pixta_70897784_M.jpg

 

3.これで不登校も防げる!脱・完璧宣言!

なぜ「えらいね!」「すごいね!」が、不安が強いASDタイプの発達障害グレーゾーンキッズや、繊細さをもちあわせるHSCの子どもたちに、ききにくいのでしょうか?


高学年になるまでは、勉強や学校生活を乗り越えてきた子でも、つまずきを感じやすくなる時期です。


・学習の難易度があがる
・周囲の大人からの期待値があがる
・周りのお友達もぐんぐん成長する


こんな子どもを取り巻く環境の変化の中で、それまで頑張ってきた子でも、「もういい成績を取り続けるのがしんどい…」と感じたり、「友達の○○くんに負けちゃったらどうしようか…」と心が折れてしまうことが起きやすい。

今までのようにできない自分を責め、自信を失って取り組めなくなってしまう子が増えるのです。

不安が強く、こだわり派のASDタイプのお子さんや、繊細さを持ち合わせるHSCタイプのお子さんは、ちゃんとやらねば」の重圧「今度ちゃんとできなかったらどうしよう」という不安からバランスを崩しやすくなります。

だから、私がHさんにお伝えしたのは、脱・完璧!作戦です。

すごい!えらい!のように、結果を評価する褒めのコミュニケーションは、”できることを求められている”印象を与えやすいので、不安が強いタイプの子たちには「できそうもない… 」だったら「最初からやらない」と思わせてしまいやすい。

こうなってしまうと、勉強だけでなく日常のあらゆる場面でチャレンジしない(行動しない)
ことが増えていくので、鬱々としたり、よりネガティブになりやすいのです。

今までできていたから、
今までと同じやり方で大丈夫…なんてことはありません。

高学年を迎えた今、お子さんがつまずき辛さを感じ始めているのであれば…それはお子さんからのSOSのサインです。今まで頑張れていた子が、頑張れなくなるなんてよほどのことです。

「優秀タイプ」「いい子タイプ」のHSCやASDのお子さんは、学校でも塾でも、その辛さが気づかれにくいタイプです。だからこそ、おうちでのケアが何よりも大切になります。

pixta_79493557_M.jpg


もし、お子さんの様子をみて、うちの子は不安が強いタイプかもしれない、と感じることがあったら、そのタイミングから声かけを変えてみてください。診断のありなしは関係ありません。

「○○やっているんだね」などお子さんの取り組みをそのまま言葉にして伝えたり、お子さんがやっていることに興味関心を示してあげる、そんな自然な肯定的なコミュニケーションにシフトしてみてください。

そして「失敗って悪くないよ」ということを、普段からお子さんに伝えてあげてください。「ママ、今日、仕事でこんな失敗しちゃったんだけど、周りが手伝ってくれて時間までにできたよ」なんてふうに、エラーしてもなんとかなる!ということを、普段の会話から伝えてあげてください。

こだわりが強かったり、正しくやらねばならない、と思い込んでしまいがちな子たちには、「いろんな結果がある」こと、そして「なんとかなること」を、普段のコミュニケーションを通じて学習させてあげると、柔軟性が育ちやすいです!

元々はチカラをもっているお子さんたちです。そんなお子さんが不安にならず自信をもって取り組めるサポートを、お家からスタートしてみてくださいね!

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

高学年キッズの発達はおウチからサポートできる!
▼毎日無料でメルマガ配信中。ご登録はこちらから。

タイトルとURLをコピーしました