不登校のときの家庭訪問はどうしたらいい?担任の先生を味方につけて完全不登校でも楽しく成長する方法

子どもが不登校になり、先生の家庭訪問を拒否するお子さんも多いもの。自分自身を好きになり心に余裕ができると先生にも心を開くことができるようになりますよ。プライドの高い不登校男子が先生とコミュニケーションをとれるようになる方法をお伝えします!

1.不登校キッズも先生を味方につければ成長のチャンスあり!

不登校の家庭で月に数回行われる家庭訪問。

先生と楽しく交流している子もいれば、絶対先生とは会いたくない!と言う子もいて、お母さんだけが対応している場合もあるのではないでしょうか?

子どもが会いたくないと言う場合はもちろん無理強いはNGです。

けれど、もしも素直に先生とやりとりできるようになれば、人とのコミュニケーションの機会も増え、学びの機会も増えるのになぁと悩んだことはありませんか?

学校で勉強をしなくても、学校に通わなくても大丈夫!

子どもが在籍する学校の先生とやりとりすることができるようになり、新たな学びが広がるチャンスを手に入れる方法をお伝えします。

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2.先生にも会わない不登校男子に母が思うこと

我が家の息子は、ギフテッド傾向や読み書きの苦手さなどがあり、幼稚園の頃から登園しぶりをし、小学4年生でついに不登校となりました。

その後は、行事があるときに数回登校できたものの不登校のまま小学校を卒業しました。

中学生からは、地元の公立中学校に籍を置いた状態で、ネットスクールに在籍して自宅を主な居場所として学びはじめました。

小学校で不登校をしていたときの先生との関わり方はどうだったかというと、先生が自宅に来てもほとんど顔を合わすことはありませんでした。

また、先生からの伝言を伝えても嫌な顔をするのです。そのため、正直私は、学校の先生の家庭訪問というものがあまり好きではありませんでした。

学校からのプリント類を見るのも嫌という感じのオーラを出していたので、先生が持ってきてくれたプリントやテスト用紙は速攻隠していたものです。

小学校の先生たちは、息子の不登校については理解してくれていたので、私はこう思っていました。

「いつまでもそんなに嫌な顔しなくていいんじゃない?」
「不登校だって色んな形で頑張っているよと、証明してみせたらいいじゃん。」
「悪いことしてるわけじゃないんだから、堂々とすればいいのに。」

と、息子に直接言うわけではありませんが、私の心の中にはいつも学校からの家庭訪問時にモヤモヤとした想いが渦巻いていたのです。

3.プライドの高い不登校男子は家庭で自信をつけよ!

ギフテッドやASD(自閉症スペクトラム)の子どもの中には、得意と不得意の差が大きく完璧主義であったりプライドが高い傾向にあるお子さんがいると思います。

そんな子ども達にとっては、みんなと一緒に歩いてきたレールから外れてしまったということ自体がとても傷つく出来事です。

どんなに周りの大人が「学校に行かなくてもいいんだよ」と言ってくれたとしても、そう簡単には納得できることではないでしょう。

みんなよりも詳しく知っていることがたくさんあるのに…
学ぶことは好きなのに勉強はできないし…
自分は挫折してしまったんだ…
こんな自分のことをわかってくれる大人はいないんだ!

と、自分や社会を責めて周りの人との関係から遠ざかって閉じこもってしまいます。

お母さんにとっては、とても心配になる様子だと思います。けれど、プライドが高くて引きこもりがちになる子を無理に外に連れ出したり、他の人との関係を作ろうとしても余計にバリアをはられてしまいます。

無理強いせずに、お家での親子の関わりの中で自信をつけていくことで、自信をもって外に出ていくことができるようになります。

また、中学進学を境に、新たな環境を自分で選ぶことも大事です!自分で決めたという自信がつくことで、先生に対しても嫌悪感なく素直に関わることができるようにもなりますよ!

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4.時々会う先生との楽しい交流でおウチでの成長が加速します!

私は、学校は行かなくてもいいけれど、できれば息子が少しでも自分と関わる人に嫌悪感を持たずにコミュニケーションをとってほしいなと思いました。

そこで私が事前に行った準備はこちらです!

◆小学校での先生との付き合い方を正直にお伝えする

中学への入学手続きをする前に、小学校でどのように不登校生活をしていたのかを説明するお手紙を作りました。

・子どもの性格、どんなことに困っていたか(勉強面)
・不登校になった時の状況(子どもの発言、体の不調について)
・子どもの不登校についての専門家の意見(医師、臨床心理士さんのアドバイス)
・不登校をしてからは家庭でどんなことをしているか(遊びや学びについて)
・今後の子どもの将来について家族でどう考えているか

これらの内容を読みやすくまとめ、小学校の先生から中学校へ渡していただくことができました。そのためスムーズに、中学校入学時に中学校の校長先生と面談することができ、本人が通学を望まない限りは登校を勧めないで見守るという方針を共有させてもらうことができました。

小学校の先生の家庭訪問では、ほとんど会うことを拒否していたということも正直にお話ししました。中学校の先生も本人とどのように会うかは、追々考えていきましょうと柔軟にお返事を頂くことができました。

◆中学校の先生の良いところを子どもに伝える

中学校の入学式後、私は担任の先生から連絡をもらい学校へ必要書類を取りに行き、先生とお話をさせていただきました。

初めてお会いした先生はとても優しく、事前に学校へ提出していたお手紙も読んでくれたとのことでした!

「中学生から自分で進路を決めて素晴らしいですね。」
「自分の好きなことを極めてほしいですね。」

と自宅で学ぶことを応援してくれ、ご自分の担当教科に関して息子に対してのアドバイスもくださいました。

私自身がとても信頼できる先生だと感じたため、息子にも担任の先生のことや頂いたアドバイスについて話をしました。

「○○学校に決めたのすごいねって言ってたよ。」
「自分の好きなこと極めてねって応援してくれたよ。」
「すごく明るくて優しい先生だったよ〜」
「先生、○○の担当の先生でね、〜なことしたら成績すごく伸びるよ!って言ってたよ。」

というように、私の感じたことを正直に息子に伝えました。

ここで注意したいのは、「いい先生だから会ってみなよ」と押し付けないこと。繊細な子どもは、親にやらされそうなことを察知して逆に逃げてしまうこともあります。

純粋に、「お母さんは先生に会ってこんな風に思ったよ。」と嬉しさを表現できればオッケーですよ!

5.中学校の先生とコミュニケーションをとれるようになる!

入学から1、2ヶ月程は、私と先生との交流のみでしたが、2か月ほどたった頃、先生から「〇〇くんと直接会えたらと思うのですが…」とお話しがありました。

息子に「中学校の先生が今度来るとき、あなたとも会いたいんだって。どうする?」と聞くと、「うん、いいよ〜。」とあっさりとOKしてくれました!

そして、先生が訪問に来ると玄関へ出て行き、自分から得意なことや頑張っていることを話すのです!

それからは、月に1度程度で先生と直接会う機会が設けられるようになりました。

事前に先生が来ることを伝えると、部屋着から着替えて身だしなみもととのえることができるようになりました。

学校からのプリントに目を通し、「へぇ〜、こんなことやってるんだ〜」と落ち着いて見られるようになりました。以前のように同学年の子と自分を比べて極端に落ち込むということがなくなり、とても楽観的になったと感じます。

担任の先生も、満月や月食の日を教えてくれたり、筋トレ方法を教えてくれたり、家で息子が取り組んだら楽しそうなことを提案してくれました。そんな提案も素直に聞き、実際に行動に移し、良い結果を先生にまた報告するというやりとりができるようになりました。

その後2年、3年のときにクラス替えがあり、そのたびに担任の先生が変わりましたが、変わっても同じように家庭訪問で先生とお話することができました。

先生から、「オンラインの中学ってどんなことしているの?」「クラスで1人、同じオンラインの学校に行く子がいるんだよ。」などと、質問してくれて喜んで答えていることもありました。

息子が自分に関わってくれる大人に対して心を開き、新たな知識を取り入れたり、相手に感謝したりすることができるようになったのがとても成長したなと感じました。

学校に行かないからといって、学校から得られる学びはゼロではありません。在籍しているからには、子どもそれぞれにとって合った関わり方があるのです。

学校で勉強することを選択しなくても、先生との関わりをお母さんが橋渡ししてあげることで、コミュニケーションを増やす場として活用することができますよ!

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執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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