登校しぶりに言ってあげたい声かけ!発達障害グレーゾーンの子どもの明確な理由がないときの対応策

発達障害グレーゾーンの子どもの明確な理由がない登校しぶりは、実は理由がないわけではないのです。登校しぶりの「正体」とは?学校に行きしぶっているときにお母さんはどんなスタンスとマインドで声をかけてあげるといいのかをお話します。

1.発達障害グレーゾーンと登校しぶりは関係があるの?

子どもに「学校に行きたくない」と言われて、

なんで行きたくないのかな?
発達が凸凹しているから?
でも何が原因なの?
原因がわかればなんとかしてあげられるかもしれないのに…

と、母さんの気持ちがモヤモヤと不安でいっぱいになってしまうことはありませんか?

私は、その昔、まだ我が家の発達凸凹息子が小学生の頃、発達の凸凹が登校しぶりや不登校と関係しているとは、少しも思っていませんでした。

ですが、スーパーポジティブの注意欠陥多動性障害(ADHD)男子だった息子の不登校をきっかけに、発達障害グレーゾーンの子どもたちが学校に行けない理由の「正体」を知ることになりました。

その「正体」は、発達障害・グレーゾーンの子どもたちの発達の特性が大きく影響していることもあるし、子どもを取り囲む環境や大人の対応が大きく影響していることもあります。

今、登校しぶりがあっても、なくても、発達の凸凹があってもなくても、どのお子さんにも起こりうることだと思っておいていただきたいのです。

そして、登校しぶりや不登校の発達障害・グレーゾーンの子どもたちに接する時の、基本的な対応のスタンス&マインドを知ってもらいたいと思っています。

2.実は明確な理由がない、わけではない

実は、お子さんの気持ちを紐解いていくと「理由がない」訳ではないんです。

発達障害グレーゾーンの子どもたちは、楽しかった記憶よりも嫌な記憶の方が残りやすいという脳の特性を持っています。

他の子どもと比べてできないことや苦手なことが多い、発達障害グレーゾーンの子どもたちは、学校でも注意されたり叱られたりする機会が多くなります

そんな積み重ねが、子どもの自信を奪い、学校に対して漠然としたネガティブなイメージを記憶してしまいます。

これが、理由の1つです。

「じゃあ、そう話してくれればいいのに!」とお母さん的には思うかもしれませんが
そうしない(できない)のには、これまた発達の特性が影響しています。

発達障害グレーゾーンの子どもたちの中には

・自分の気持ちを把握するのが苦手なタイプ
・自分の気持ちを整理して人に伝えるのが苦手なタイプ
・出来事を整理整頓して人に伝えるのが苦手なタイプ

など色々な苦手をもっているタイプがいます。

ですから、心の中でモヤモヤを感じてもそれを伝えられない。

結果、朝になって「やっぱり行きたくない!」と”行動”で伝えるしか方法がないなんてことになりやすいのです。

頭では「学校に行かないといけない」とわかっている子も多いので、前日の夜には「明日は学校に行くよ」と口にしますが、朝が来ると「やっぱり無理!」となるのも嘘をついているのではなく、学校に行った方がいいという「理論」と、心のモヤモヤの正体「ネガティブな感情」とが一致しないので身動きが取れなくなっている状態です。

3.お母さんがこのスタンスとマインドで声かけがマル

ではこんな登校しぶりのサインを出す子どもにどう接してあげればいいのでしょうか?

必要なのは子どもに自信をつけてあげること、そして子どもの行動を促すポジティブな声かけをしてあげることです。

できれば、学校に関わること以外で自信をつけてあげる場面をお家で作ってみてください。

一緒に料理をする、一緒にゲームをする、そんな時間をつくって
「手際がいいね」
「よく調べたね」
「上手にできたね!」
そんな風に声をかけてあげるといいと思います。

 

また、朝起きてきたこと、ご飯を食べたこと、歯を磨いたこと、などの当たり前にできていることをしっかり言葉にして伝えてあげるだけでもお子さんの自信は育っていきます

「おはよう!」
「しっかり噛んで食べてるね」
「歯みがきしてすっきりしたね」

こんな、当たり前の言葉。これを日々子どもの脳にストックしてあげること。とっても大事です!

そして、もう1つはお子さんのペースを優先するということです。

子どもを焦らせずに落ち着くのを待ってあげる、これも大切です。

行きたくない理由を、お子さんが語ってくれるならそれを聞いてあげてほしいです。

少しでも気持ちを話してくれたら、
「そうなんだね、他にもある?」
と、溜め込んだ気持ちを出せるお手伝いの言葉をかけてあげてください。

学校に行ける日も行けない日もあるかもしれませんが、話してくれたら
「話してくれてありがとう」
と伝えてください。

落ち着きを取り戻したら、
「じゃあ、どうしようか?」
と切り替えを促す声かけをしてみてください。

お母さんが「聞いてくれる」存在になることで、お子さんが自分の気持ちを整理するトレーニングにもなります。

お仕事をしていると「お子さんのペースで」というのが難しいこともあると思います。

そんな時、発達科学コミュニケーションを学んでいるママはどうしているかというとお子さんがぐずるのを想定して、その分早起きしてお子さんと向き合っているという方もいらっしゃいます♪

私は、会社員をやめてフリーの仕事にすることで、時間をつくる選択をしました。

子どものペースに合わせながら自信を回復させてあげ、1歩でも踏み出せるように強制ではなく子どもの背中を押してあげる声かけをしてあげましょう!

自分で決めて動けるようになった子は、ぐんぐん逞しく成長していけますよ!

 

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

行きしぶりに効果的な声かけ、まだまだあります!

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