1. 発達障害で不登校のお子さんの習い事が長続きしないワケとは
発達障害で不登校のお子さんは、心の元気を取り戻してくると、日中を活動的に過ごせるようになりますね。
「ピアノや水泳を習ってみたい」とチャレンジしたいことが出てくると思います。でも、お子さんが「やりたい」と言って始めたのに楽しく続けられずやめてしまう…こんなケースは、多いのではないでしょうか。
実は、発達障害で不登校のお子さんがすぐにやめてしまう原因は、お母さんの声かけにあったのです。お母さんは、お子さんにご自分のやらせたい習い事を進めていませんか?
お子さんは、
お母さんの口調が強かったり、
表情が怖かったり、
声のトーンが低かったりすると
自分の本心が言えず、お母さんが進めている習い事を選んでしまうのです。
今回は、お子さんの本当の気持ちを引き出し、楽しく習い事を続ける声かけ術をお伝えします。
実は、我が家では発達障害で不登校の息子が小学生のころ、間違った声かけをし息子の本当の気持ちに気付いてあげられず、習い事をさせてしまっていたのです。
2.本当の気持ちを言えなかった息子のエピソード
発達障害で不登校の息子は小学5年の2学期から不登校になり、中学は、最初の3ヵ月ほど登校しましたが、その後また不登校になり現在は、中学3年生になりました。
息子は小学生のころ、サッカーを習っていました。主人が、サッカー経験者だったため、息子にサッカーをやらせたい思いがあり、強く勧めてしまい、息子は、自分の気持ちを言えずにサッカーを始めました…
サッカーを始めたばかりのころは、仲の良かった友達が一緒だったので、参加できていましたが、徐々に息子は、「練習に行きたくない」というようになしました。
息子に、「何で行きたくないの?」と聞くと、「友達に文句を言われる」と教えてくれました。
私は、早速、息子の練習を見にいくと「友達に文句を言われる」の意味が理解できました。
息子は走ることが得意だったのですが、見通しを立て動くことが苦手だったため、試合中にどう動いていいかわからず、ミスをする度に、お友達から責められていたのでした。
そんな小学生の頃、サッカーをすぐにやめてしまった息子ですが、半年前、息子の得意を伸ばせる習い事にやっと出会うことができました。その際、私が、息子にどのような声かけをしたのかお伝えしたいと思います。
3.習い事で発達凸凹キッズの得意を伸ばせる!
♦特性を強みに変える
発達凸凹キッズが長く続けられる習い事に出会うには、子どもの得意に注目することが大事なポイントです!
お母さんがやらせたいものではなく、子どもの好き・興味にあったものに出会えるチャンスを作ってあげましょう。
今から半年ほど前、不登校生活は続いていましたが、少しずつ息子の心は元気を取り戻し、外出できるようになっていました。
私は、息子の音楽好きなところや音へのこだわりを強みにできると思い、武道館で行われるライブに連れて行ったりコンサートに連れて行ったりしていました。
そんなある日、息子と外出先で、路上ライブをみる機会がありました。息子は、路上ライブをみるのは初めてだったので、凄く感動した様子でした。
そして、目をキラキラさせ私に「ギターをやってみたい!」と伝えてくれたのです。
私の胸の内は、
「ギターは難しそうだけどできるかな」
「また、すぐにやめないかな」
など色々思いを巡らせていました。
しかし、不登校になり、やる気をなくしていた息子が自分から「やりたい!」と言ってくれたことは本当に嬉しくもありました。
また、音楽が好きなところや音へのこだわりを強みにできると思えたので、
私は、笑顔で、明るく、
息子に「ギター、かっこいいね!」「やってみようか!」
と勧めることができました!
♦子どもの特性を理解してくれる先生を探す!
やりたい習い事が決まったら、子どもに合った環境で習えるように、場所をしっかりと選びましょう。
私達は、早速、ギターのスターターセットを購入!ギター教室を決める際は、カウンセラーが在中している教室を選び、息子の特性を教室側に伝え、理解を得られた教室へ見学に行きました。
見学後、息子に「○○のギター教室」と「○○のギター教室どっちがいいかな」と聞き、最終的に、息子に決めさせました!
ギター教室が決まり、初日の授業の時に、先生は息子の特性を理解してくれているようで「困ったことがあったら遠慮なく教えてね。一緒に頑張りましょう!」と言ってくださいました。
♦特性による困りごとのサポートはおウチと先生との連携でクリア
習い事も学校と同様、子どもにとって苦手場面に遭遇し、やり続けることが難しいと感じることもあるでしょう。
そんなときは、習い事の先生との連携やおウチでのサポートが必要です。
我が家では、息子がギター教室に通いだし半年がたちますが、毎週、楽しく通っています!当初は、教室で習ったことを忘れてしまい自宅で練習ができないということもありました。
現在は、先生に授業内容をスマホで録画してもらい、家では、その録画を何度も見ながら練習できるようになりました!
そして、息子は、日々の練習の成果を発表会で披露することに決め、来月、発表会に出場予定です!
私は、発表会が、息子の成長につながるようにサポートしていきたい思います!
もし、お子さんが勇気を出し、「○○やりたい!」と伝えてくれたなら、「いいね!」とまず気持ちを受け止めてあげましょう。
そして、子どもが安心して楽しく習える環境を用意してあげましょう!お母さんは、ご自身の気持ちを封印し、お子さんの意志を尊重し、習い事を楽しく続けられるようサポートしていきましょう。
お母さんの声かけが変われば、お子さんは必ず変われますよ!
執筆者:小川 薫
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)
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