1.ADHDグレーゾーンの子はなんで買い物に付き合うのが嫌いなの?
お子さんを買い物に連れていくと、すぐ「帰りたい」と言って困ってしまうことはありませんか?
発達障害グレーゾーンの中でもADHD(注意欠如・多動症)グレーの子は多動性、衝動性が強く、以下のような特徴があります。
・じっと待つことが苦手
・気になるものについ手が出る
・飽きやすい
そのため、買い物に連れて行っても
・フラッとどこかに行ってしまう
・触ってはいけない品物をつい触ってしまう
・買い物にすぐ飽きて「帰りたい」と言い出す
ということが起きやすくなります。
発達障害グレーゾーンの子は、買い物中、お母さんを待たなくてはいけないことも、品物に勝手に触れてはいけないことも理解はしています。
しかし、多動性や衝動性が強いために、自分をコントロールすることが難しい状態なのです。
一生懸命に我慢はするのですが、すぐに飽きることもあって、買い物時間が長くなるとつらくなり、「早く帰ろう!」と文句を言い始めるのです。
また、そのことを叱られたり、たしなめられたりすることで、どんどん買い物が嫌いになってしまうのです。
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2.買い物が嫌いなわが家のADHDグレーゾーンの娘
わが家の小学5年生の娘はADHDのグレーゾーンです。
幼児期は3秒もじっとしていないので、買い物の時には幼児用カートになんとか座らせて買い物をしていました。
それでも大人しく座っている時間が短く、すぐ騒ぎ始めるので、サーっと駆け抜けるように買い物し、10分以内で終わらせるように工夫していました。
小学校入学前には、買い物にもそれなりに付き合えるようになり、わたしは娘のことを「成長したな〜」と感じていました。
そんな娘が小学3年生の夏休み明けに不登校になりました。
娘は毎日、家でゲームやYouTubeだけをして過ごす日々を送っていたため、外に連れ出したかったわたしは、気分転換になれば、とスーパーへの買い物に誘ってみました。娘はあまり乗り気ではなかったものの、嫌がることはなくついてきました。
小学校に行き始めて、日々の買い物に連れて行く機会は減り、娘を連れての買い物は久しぶり。
スーパーにつくと娘はずっと歌を歌っていましたが、やや声が大きく、周りの迷惑になると思ったわたしは「少し声を小さくしてね」と伝えました。
娘は歌うことをやめてくれましたが、買い物を始めてまだ10分ほどしか経っていないのに、不機嫌そうに「まだ?もう帰りたい。」と言い始めたのです。
何とかなだめつつ、買い物を続けたのですが、娘は、買う予定のない、袋に入っていないまま陳列されたパンを触ってしまいました。そしてレジ待ちの間ずっと「まだ?まだ?」と言ってソワソワしているのです。
買い物から帰宅すると、娘は
「買い物、嫌い。もう行きたくない」
「好きなもの買えないし、見ているだけだからヒマ」
「すぐに食べられるならいいけど、我慢するのがしんどい」
と言いました。
成長したとはいっても、買い物に付き合うことは、ADHDグレーゾーンである娘にとって、多動性や衝動性を我慢しなければならないつらい時間なのだと、わたしは改めて気付きました。
スーパーで歌を歌っていたのは、少しでも買い物に飽きずに付き合うための、娘なりの工夫だったのでしょう。
子どもに苦痛な時間を過ごさせるくらいなら、日常の買い物に付き合わせる必要は全くありませんが、家族で外出する時など、出先で買い物をする機会もあります。
せっかくなら、『買い物に付き合うのはつまらないもの』という印象を変えて、買い物嫌いな娘にも楽しく買い物ができる方法はないだろうか?
そう考えていた時、わたしは『ある作戦』を思いつきました。
そして、その『ある作戦』を試してみたところ、ADHDグレーゾーンの娘が「買い物楽しかった!」と言って、買い物好きになったのです。
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3.付き合わせるのではなく、主体的に買い物に参加できる『第二のお母さん作戦』!
その作戦とは、娘を『第二のお母さん』にすることです。
買い物に付き合わせるのではなく、お母さんのように主体的に買い物をしてもらうことにしたのです。
そうすれば、自分で品物を探して選ばなければならないので、買い物中にじっと待つこともなく、品物に触る機会も得られます。
買い物に行く際、買う予定の品物の中から、娘が探してこられそうなものをメモにして渡します。そして、娘にカゴをもたせ、お母さんのかわりに品物を探してカゴに入れてきてもらうということをしました。
ただし、お母さんの買い物だけだと自分がほしいものではないため、ADHDグレーゾーンの娘は途中で飽きてしまいます。そこで、わたしは、買い物メモの品物以外に、数を決めて娘の好きなお菓子を買っていいことにしました。
好きなお菓子が買えると聞いてやる気になった娘は、1人で陳列棚を見て回り、品物を見つけたら「これでいいかな?」「こんなのがあったよ!」と言いながら楽しそうに買い物をはじめました。
ここで注意点があります。子どもが選んだものを否定すると、買い物に対するイメージがガクッと落ち、「やっぱり買い物嫌い!」となってしまいますから、決して否定はしません。
子どもがカゴに入れたものは、いつもと違うメーカーだったり、同じ品でちょっと高めのものだったりしても、必ずそのまま購入するようにします。
そして、買い物の最後には「お手伝いしてくれてありがとう」と感謝をしっかり伝えましょう。
この作戦のおかげで、娘は「買い物も楽しいもんだね!また連れてって!」と言うようになり、娘を買い物に誘うと、自ら買うものを聞いてきて探しに行ってくれるようになりました。
そして、小5になった今では、さまざまな種類のある洗濯用洗剤などに興味を持ち、自分ですすんでお遣いに行って、気になったものを買ってきてくれるようになりました。
多動性、衝動性の強いADHDグレーゾーンの子の、行動力を活かした『第二のお母さん』作戦なら、お子さんを買い物に飽きさせないだけではなく、買い物好きにすることができますよ。
みなさんもぜひ試してみてくださいね!
執筆者:小林 ほなみ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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