1.発達障害グレーゾーンの子育てをしながら働くことが難しい理由
現在、発達障害やグレーゾーンのお子さんを子育てされている方の中には、お仕事をするのが難しいと感じていらっしゃる方も多いと思います。
実際、発達障害・グレーゾーンの子育ては想定外のことがたくさん起こります。
・学校に行きたがらない
・学校で起きたトラブルでの急な呼び出し
・トラブル相手のお宅への謝罪
・時間通りに帰ってこなくて子どもを捜しに行く
などなど…。
でも、様々な経験があるママがお子さんのことを理由に働くことをあきらめてしまうのは、とても残念なことだと私は思います。
この機会に、ご自身の経験が活かせて、お子さんの成長も加速させられる新しい働き方を考えてみませんか?
2.息子のトラブル対応に追われた私のワーキングマザーライフ
息子が小学校の頃、私は正社員で働いていましたが、ただでさえ忙しいワーキングマザーライフにトラブル対応が入るので毎日時間に追われていました。
小学校生活にも慣れてきた2・3年生になると発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向が強くなった息子の自由度が一気に加速しました。
息子が放課後完全フリーにならないようにあれこれ習い事をさせていましたが、この習い事はサボるし、とにかく毎日色々なトラブルが起きていました。
学校の先生から「今日はこんなトラブルがありまして…」と電話がかかってきたり、会社勤めをしている私の携帯は夕方から忙しく鳴り響くのです。
夕方といえば仕事も大詰めの時間…。
“私、結構忙しいんですけどー‼”の時間帯に鳴り響く携帯…
憂鬱以外のなにものでもない!
しかも学校からの連絡は「今日、こちらに来れますか?」という内容が多いので…「はい!今すぐ!3分で行きます!」と、仕事を中断して全力で学校まで走って行きました。(職場と学校は徒歩5分の近い距離でした。)
お友達トラブルも多かったので、帰宅してから息子を連れトラブルのお相手のお宅へ謝罪に向かう…そんな日々でした。
職場の人たちが理解がある方々だったのでありがたかったのですが、今振り返ってみてもかなりハードな毎日でした。その時は、息子と話すことといえば「嫌味」&「命令」ばかりになっていました。
今であれば、感情を落ち着かせるには肯定的な関わりが必要ということがわかるので、楽しい会話をたくさんして子どもの感情を言葉にさせる、そんなコミュニケーションを取ります。
でも、まだそのときは息子の発達の特性のことがわかっていなかったので、誤った対応を続けてしまっていました。
さて!こんなトラブル続きの私でしたが会社をやめない理由がありました。
それは、子どもの人生の選択を全力で応援できる親になりたい!という強い思いがあったからです。
私の生まれ育った家は決して裕福な家ではありませんでした。それでも親は私にたくさんの体験をさせてくれました。
子どもができたとわかった時「親にしてもらったことだけはちゃんとこの子に返して行こう」と私は決意したのです。
だから、経済的自立というのは絶対的に譲れない私のテーマだったのです。
ところが…こんなにトラブル続きだと
「子どものための仕事のつもりだったけど本当にこれでいいのか…?」という葛藤が生まれました。
3.子育て上手になって、ママがもっと自由になる働き方
「堅実」を絵に描いたような人生を送ってきた私が会社員という生き方を手放し、発達科学コミュニケーショントレーナーとしてフリーランスで働くことを決めた理由は2つあります。
1つ目の理由は、子どものことをあきらめたくなかったから。
働く場所にも時間にも制約のある「会社員スタイル」の働き方は、発達障害グレーゾーンの子育てに奔走する私には正直、辛かったです。
時間がないことを理由に子どもに厳しく当たったこともあったし、他の子と同じペースでできない息子をすごく責めていました。
時間も、働く場所も、もうちょっと変われば、仕事をしながら子どもと向き合うことができるんじゃないか…と思ったのです。
もちろん時間ができただけでは発達障害グレーゾーンの子育てがラクになることはありません。
そこにもう1つ加わったのが発達の知識、つまり、我が子への理解でした。
発達科学コミュニケーショントレーナーになるという選択をして、一進一退を繰り返しながらも私の子育てスキルは一気に伸びました!
働き方の自由度もUPしたので子どものコンディションに合わせて、子育てタイムと仕事タイムを柔軟にアレンジすることもできるようになりました。
さらには自分の子育てを改善したその経験が他のお母さんの子育ての役にも立てられる!
子育て上手になることがそのまま仕事につながります。
誰もがチャレンジできる新しいスタイルなのです。
雇われて働くスタイルでは年齢がネックになったりそれまでの経験を問われたりしてチャレンジすらさせてもらえないことが多いのにそんな縛りのない環境も私にとってはとても気持ちがよかったのです。
2つ目の理由は、ワクワクする仕事が会社じゃなくてもできると知ったから。
どこに相談に行っても困りごとが解消しない発達障害グレーゾーンの子育ての困りごとだったのに…お家でお母さんの対応で変えていくことができるなんてちょっと今までにない発想じゃない?と、ワクワクしちゃったんです。
いい意味で非常識!
貴重な時間を使って働くのであれば少しでもワクワクしたり楽しかったりこれからの可能性があることをやりたいなー、というのが私の本音でした!
もちろん、雇われて働くスタイルを手放すことに抵抗がなかったわけではありません。
新しいチャレンジってドキドキするし不安もある。
ですがこれからの時代、柔軟に動けることが財産になるんだな…と、新型コロナウィルスの自粛期間を通じて痛感しました。
発達障害グレーゾーンの子育て中のママにこそ、子どもや環境の変化に合わせて時間をアレンジできるライフスタイルを手にしてほしいし、経済的にも、精神的にも、時間的にも、自由を手に入れてほしいと思っています!
子育て上手になって自由な働き方を実現するというライフスタイルが発達科学ラボでは叶います!
執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
ママが子育て上手になりながらもっと自由に輝く働き方、発信していきます!