コミュ力が原因で学校が苦手な発達障害・思春期の子どもを家庭で伸ばそう!友達づくりに役立つ会話!

発達障害・思春期の子に増える、友だちとの困りごと。家庭の外でのことだから、親にはしてあげられることはないの?いいえ、夏休み中の親子のコミュニケーションをよくすれば、夏休み明けの友だちとの会話もうまくいきますよ! 

1.思春期の発達障害の子に増えてくる、友だちとのコミュニケーションの悩み

発達障害・グレーゾーンの思春期のお子さんのお母さんからのご相談で増えてくるのが、友だちとのコミュニケーションの困りごとです。

なぜ、思春期になってくると、友人関係の悩みごとが増えるのでしょう?

それは、友だち付き合いや学校生活を通じて、仲間意識や協調性が重視される年代に突入するからです。

相談にこられるお母さんは、「もっと、友だちとうまくやってほしい!」「友だちとのコミュニケーションに自信をなくしているみたい…」と心配されます。

そして、友だち付き合いは家庭の外での問題なので、「家でできることが思いつかない…」と悩んでおられます。

でも実は!家でこそやってほしいことがあります。ぜひ、親子で過ごす時間が増える夏休みに取り組んでみてください。

2.友だちとのコミュニケーションがうまくいかない2つのタイプ

思春期の発達障害・グレーゾーンのお子さんの、友だちとの関わりでこんなことはありませんか?

◆話や自分の考えを整理するのが苦手で人に伝わらないタイプ

人の話は理解できているのに、自分の考えをうまく話せないというタイプのお子さんがいます。

注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプのお子さんは、順序立てて話すことが苦手な傾向があります。

話がうまく整理できなかったり、話しているうちに別のことに気を取られてしまうケースが考えられます。

そして、まとまりのない話をしてしまい、「何を言っているのか、わからないよー」と言われる経験を重ねていくうちに、友だちとコミュニケーションが苦痛になってしまいます。

◆一方的に話してしまい会話がキャッチボールにならないタイプ

自閉症スペクトラム(ASD)のお子さんは、相手の気持ちを察するのが苦手と言われます。

語彙は豊富に知っているのに、言葉のキャッチボールができず、自分が関心をもっている話題だけを、相手の興味とは無関係に長々と話し続けてしまうことがあります。

その一方で、自分の興味がない相手の話や、目的のない雑談では無口になり、コミュニケーションが成立しないことがよく起こります。

すると結局、みんなの会話に入れずに孤立しがちになります。

3.夏休みに家でできるコミュニケーションスキルの伸ばし方

思春期の友だちとのコミュニケーションの問題は、学校で本人が頑張ってくるしかないのでしょうか?

でも、すでに自信を失いかけている子どもに、「もっとがんばれ!」と言うのはちょっとかわいそうですよね。

ではどうするか…

家での会話の成功体験が増えれば、友だちとの会話もうまくいきます。だから、夏休みのように親子が一緒に過ごす時間が多くなる時期は、実はチャンスなのです!

◆話や自分の考えを整理するのが苦手で、人に伝わらないお子さんの場合

時間をかけて親子の会話を重ねていきましょう。「そうなんだね」「へー、それで?」と本人の言葉を引き出すようにします。

そして、「あなたの話は伝わっているよ」ということを、お母さんのリアクションで伝えてあげましょう。これが、子どもの自信に繋がっていきます。

また、「こういうことを言いたいのね」とまとめて伝えてあげることで、どんな伝え方をすれば人に伝わるのかを子どもが知るチャンスにもなります。

◆一方的に話してしまい、会話がキャッチボールにならないタイプのお子さんの場合

たくさん話を聞いてあげて、少しずつ会話のルールを教えてあげましょう

会話を楽しむ中で、「今、話してもいい?とはじめに聞いてから会話をスタートするんだよ」などの気配りを伝えます。

その気配りがうまくできたときに、「うまくできたね、楽しい会話だったよ」と伝えてあげてください!

「こうすればいいんだな」という成功体験を積むことができます

お家での親子の1対1の成功体験が、発達障害・グレーゾーンの子ども達の、外や学校でのコミュニケーションを頑張る土台になります。

ぜひ、夏休みは親子でたくさん会話してみてくださいね!

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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