上級講座の学びをシェア!「声」を上手に使えば発達障害グレーゾーン子育てはうまくいく!

上級講座では、お母さん達が子育てについての研究をする場があります。今回は「声」をテーマに、実体験や研究をもとにディスカッションしました。育児書には書いていないお母さん達の貴重な気づき、発達障害グレーゾーン子育てにぜひ取り入れてみて下さいね!

1.「声」に気をつけると、子どもの反応は変わるの?

発達科学コミュニケーションの上級講座では、「自ら学び実践することで、わが子の発達を加速させる母になる!」ことを目的に、お母さん達が子育てについての研究をする場があります。

この研究の場では、テーマを決めて1人ひとりが研究してきたことを発表し、ディスカションを通して学びを深めています。

今回は、この上級講座での学びをシェアさせて頂きます。

今回のテーマは「声」です。ふだん何気なく発している声ですが、「声」に気をつけると、発達障害グレーゾーンの子ども達の反応はどのように変わるのでしょうか?メンバーでディスカッションしました。

参加メンバー
高2女子・中2男子の母
小3男子の母
小5男子の母
中3男子・小5女子の母
中3男子・小5女子の母

進行役:「声」に気をつけて対応したら、うまくいった事とうまくいかなかった事を教えてください。

参加者からは、下記のような回答がありました。

【参加者の回答】
うまくいった事
・話し方に抑揚をつけたり、声に強弱をつけると子どもの注意をひけた
・子どもがマッサージをしてくれたときに大げさに褒めたら、さらにマッサージをしてくれたりストレッチを教えてくれた
・声を高くはずむような感じで話すと、子どもも真似して同じトーンで機嫌良く答えてくれた
・「ご飯だよー」と普通に言っても反応がなかったので、ほっぺの肉を上げて(口角を上げた表情で)「ご飯だよー」と言ったら後ろから話しかけても反応があった
・(食器を洗って欲しいとき)「リンゴの皮むきと食器洗い、どっちにする?」という2択にして明るく声をかけたら、機嫌良く食器を洗ってくれた
「声」を意識すると、自分の感情をコントロールできることに気づき、自分の声のトーンが荒っぽくなったと感じたら、自分の気持ちを落ち着けるように気をつけた

うまくいかなかった事
頭ごなしに⾔う
⼤きな声、怒り⼝調だと、反応しないか、反抗的な態度となる、暴⾔・イラつきが⽬⽴つようになる
・思わず溜息をついてしまった時は、子どもが反抗的になった
・「えー、なんでやってないの?」のような否定的な発言テンション低めの声だと動いてくれない
・イラッときて、つい「だから~」と怒り口調になってしまったら子どもも興奮してきた(その後、いけないと思って声のトーンに気をつけたら子どもも落ち着いてきた)

2.「声かけ」が通りにくい時期ってある?

次に、時期によって、発達障害グレーゾーンの子どもに声かけが通りにくいことがあるのかについてディスカションしていきました。

進行役:子育てをしていて、1年を通じて「この時期は、子どもに声かけが通りにくいな」と感じる時期はありますか?

【参加者の回答】
テストがある前日および当日は会話にならない
長期休みの前になると落ち着きがなくなり、トラブルも増える
長期休み、お休み中は声かけが通りにくい
・年間通じてが低覚醒で指示がとおりにくい
・怪我をした時
・怒られた後

3.「声」を意識して自分の感情をコントロールする上級ワザ

次に、「声」について研究してきた参加者からの発表がありました。

【研究の概要】
声は音そのもので、脳の大脳辺縁系に届く。この大脳辺縁系は、危険を察知する部分。

お母さんがやってしまいがちな「イライラ・ガミガミ」が子どもに届かないのは、子どもの脳が「お母さんのガミガミがはじまったら危険!」と脳が察知してしまっているから。

発達科学コミュニケーションではイライラ・ガミガミを封印して、優しい声で話しかけると良いと教わるが、これはお母さんが発する言葉は「いつも怒っている」から、「怒っていない」と子どもの認識を変えることで、お母さんの言葉を聞ける状態にしてあげている。

また、感情は声を通して相手に伝わるもの。自分の声を意識してみることで、今の自分の気持ちに気づき、子どもと接するときに自分の気持ちを落ち着かせることができたり、感情コントロールにも使えるものだと感じた。

4.発達障害グレーゾーン、子育て上手なママは「声」を戦略的に使う!

「イライラ・ガミガミ」はよくないと聞いて、なるべく優しい声で話しかけてあげてようとしているお母さんが多いと思います。

今回は、そこから一歩すすんで、なぜ優しい声で話しかけると子どもが聞いてくれるようになるのか、実体験や研究から、話し合うことができました。

口角を上げて声を出すだけで子どもの反応が変わるというのには、驚きました。普段、何気なく発している「声」ですが、意識して使ってみると、子どもへの声かけの効果が何倍にもなりそうな予感がします!

声かけの通りにくい時期は、子どもによってバラバラでしたが、心身の状態によって声かけが通りにくい時期があるようでした。子どもがイライラしていたりデリケートになっている時期は、より声に気をつけて接してあげたいですね。

また、声に感情はのるものなので、「自分がどんな声を出しているか」を意識することで、自分の感情に気づき、気持ちをコントロールしているというお話もありました。

自分の発している「声」に注意を向け気持ちを落ち着けることで、おだやかな気持ちで子どもに接することができそうだと思いました。

今回の内容は、いかがでしたか?思春期になって会話が難しくなる年頃でも、声かけを工夫してみると、親子のコミュニケーションがスムーズになりますよ!

上級講座では、このようにお母さん達が自身の子育てのために、自ら実践し、研究を深める場があります。

育児書のとおりにやってもうまくいかない事が多い発達障害グレーゾーン子育て。お母さん達の日々の子育てや研究からうまれたアイディア、皆さんの子育てにもぜひ取り入れてみてくださいね!

執筆者:滝麻里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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