発達障害の勉強嫌いをなんとかしたいなら「○○○!」体験で勉強のイメージを変えて自信をつけよう

発達障害の特性がある子どもたちは勉強嫌いが多い。それは、見通しを立てる、計画を立てることが苦手だから。これを理解せずガミガミ言い続けると勉強嫌いは加速してしまいます。まずは「○○○!」体験で勉強のイメージを変えて自信をつけてあげましょう。

1.発達障害・グレーゾーンの勉強嫌いをなんとかしたい

勉強嫌いな発達障害やグレーゾーンの子どもにガミガミ言うことなく、学習習慣を身につけることができたら…

通知表のマルの数を増やすことができたら、この先の進路選択の可能性が増えたら、嬉しくありませんか?

じつは、お子さんにストレスを感じさせることなく、学習習慣が身につく方法があるんです。

学習の苦手のある発達凸凹キッズの多くの子は、学習以外の見通しを立てる、計画を立てる、などが苦手さや、さらには学校生活の苦手も併せ持っています。

それも含めて、トータルでこの先の「やる気」を育んでいくことが目指す姿です。

発達凸凹キッズの子育てには、勉強だけじゃない、いくつもの大切な視点があることをぜひ知ってください。

今回は、勉強にも関係してくる見通しを立てる、計画を立てることが苦手な子どもの勉強に向いている「長さ」を知って、学習の習慣と自信をつけさせてあげようというお話です。

子どもの勉強スタイルを見て、イライラしているお母さんは参考にしてくださいね。

2.お母さんの願いとお子さんの能力のズレを把握できていますか?

息子が通っていた中学では、定期考査の2週間前に学習のスケジュールを立てる計画表が配布されていました。

2週間前くらいから計画的に勉強しましょうね、ということです。

ところが…

発達障害やグレーゾーンの特性がある子どもは、先ほどもお伝えした通り、見通しを立てたり、段取りを考えるのが苦手です。

そういう子にとっていくら計画表に書いてあったとしても、
「2週間って、長いなー」
「なんだか、面倒だなー」
「ま、やらなくてもいいか」
となることがあります。

そんなグダグダな状態で2週間を過ごすのであれば、1週間限定で勉強集中期間を作ることをやってみてほしいのです。※長さはお子さんによってご調整ください。

「2週間前からちゃんとやってほしい!」は、あくまでのお母さんの願いです。

お母さんの願いと、子どもの今の能力のズレをしっかり把握できるようになる、それが親子の無駄なバトルを減らしていく第一歩です。

2週間やるイメージが持てないなら半分にする、とか、1日3時間勉強するのが苦手なら1時間にする、とか、「そんなに減らして大丈夫?」と思うかもしれません。

でも、考えてみてください。

「嫌だなー、やりたくないなー」という思いでボーッと過ごす2週間と、ちょっとお尻に火がついちゃったけどやる気になって過ごす1週間とどっちがいいでしょうか?

私だったら、後者の「1週間」です。

今は高校生の息子がまだ小学校のころ、息子の連絡帳の宿題が毎日「算数ドリル29ページ」になっていたことがありました。

来る日も来る日も「算数ドリル29ページ」なのです。

さすがに3日目くらいに気になって、「宿題、ずっと29ページだね」と聞くと、「まだ進んでいない人がいるからみんなができるまで29ページが宿題なの。僕は終わってるから今日はナシ!」と言うのです。

「なるほどねー」と思って数日が経過しました。

学校に行く用事があり先生に会ったので「最近ドリル進まないですね」と何気なく聞いたら、「いや、今、ドリル40まで進んでますよ」と言うではないですか!!

宿題をやりたくなかった息子は、偽りの宿題を連絡帳に書いていたのです。

ある意味、すごい!

そのアイデアと努力、もっと他のところで活かしてもらえないでしょうか!!

結局、これが勉強嫌いな発達障害・グレーゾーンの子どもたちの本音なのです。

嫌だな、と思うことなら何がなんでも回避したい、それくらいの苦手さを感じているんだ、ということを知っていただきたいのです。

3.勉強の長さよりも「○○○!」体験でイメージを変えましょう

日本の教育は、長時間やったり、たくさん解いたりすれば子どもの能力が上がるという考え方が根強いですが、発達障害・グレーゾーンの子どもたちにはそれが合っているとは限りません。

集中できない子や、見通しを立てるのが苦手な子には、その子に合ったやり方を見つけてあげる方がいいのです。

お母さんの理想のスタイルで、できない・やらない我が子に対して、イライラ言ったりガミガミ言ったり、他の子と比べて皮肉を言ったり、うっかりネガティブなコミュニケーションになっているとしたら要注意です。

「勉強」に関して「いつも叱られる」というネガティブな記憶がインプットされると、勉強=嫌なものとして脳が記憶していきます。

行動と感情がセットになってインプットされると、次にその行動を起こそうとすると「嫌だな」と思う感情が一緒に出てきます。

みなさんだったら「嫌だな」と思うことに積極的に取り組めますか?

私だったらなんとか後回しにする方法や、あわよくば、やらなくていい状態にするにはどうしたらいいか、考えます(笑)

勉強に苦手さを感じている子どもに、学習習慣をつけたいならば、お母さんが願うよりも、勉強期間が短くても、勉強時間が短くても、「やった!」ということを、まずはしっかり肯定してあげる。

そして「できた!」という体験を記憶にインプットしながら、勉強に対する子どもの「感情」を書き換える、ということをやっていきます。

これが見通しが立たないタイプの勉強嫌いの子に、一番最初にやってあげたいことです。

発達凸凹キッズには、その子のステージに合わせて対応する必要があって、伸び始めたらチャンス!

今度はどう加速してあげるか、ということも含めて段階を踏んで対応をしていくことが必要なんです。

お子さんの学習習慣を育むために大切なのは、発達の特性がどう影響していて、どんなところに苦手さを感じていて、どう勉強させると脳に情報が入っていきやすいのかをわかったうえで作戦を立てることです。

脳科学に基づいた子どもたちが動き出す声かけの新常識がわかれば、お子さんはまた勉強をしよう!と行動を始めます。

勉強だろうが、スポーツだろうが、芸術だろうが、料理や洗濯だろうが子どもが「できる!」と自分を信じられる。

そして、この先、チャレンジを続けていく力をつけてあげること。

これが学習習慣をつけた先の子どもたちの将来、これからの進路のために、やってあげたいことなのです。

お子さんの将来の可能性を、引き出せるお母さんになりましょう!

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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