片付けられない不登校の子どもの片付けスキルを伸ばす!発達障害中学生女子の汚部屋を美部屋に変えた方法

発達障害の娘は、⼩さい頃から⽚付けが苦⼿。中学生になり「⾃分は⽚付けられない女子」と思っていました。しかし⼦どもの特性を理解した⺟の声かけで「汚部屋」を「美部屋」に変⾝させ苦⼿を⾃信に変えました。そんな我が家の事例を紹介します。

1.  不登校発達障害グレーゾーンの⼥⼦「汚部屋」を「美部屋」へ変⾝させたい

発達障害やグレーゾーンの⼦どもは、⽚付けが苦⼿な⼦が多いですよね。 

女の子だと、「女の子なんだし、ちゃんと綺麗にしてほしい」と思うのがママの願望ではないでしょうか。

わが家の中1の娘は、⾃閉症スペクトラム(ASD)と不注意優勢型の注意欠如・多動性障害(ADHD)傾向があり、⼩さい頃から⽚付けられない⼦でした。 

そして、そのまま思春期を迎えた娘の部屋は荒れ放題になり、そこはまさに「汚部屋」と化していきました。 

 しかし、私が発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)を学び、声かけを変えていくと、 

 「汚部屋」が「美部屋」に変⾝しました。 

 実際の写真はこちらです↓

娘が楽しくお部屋をきれいに片付けて、気持ちまですっきりできた方法をお伝えします!

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2.  発達の問題に気づかず「片付けなさい!」と言っていた過去

発コミュを学ぶ前の私は、片付けの苦手な娘に「モノを置く場所を決めなさい、使ったモノはもとに戻せばいいだけ」「⽚付けをしないと困るのは自分だよね︖」といわゆる正論で説得しようとしていました。

また、なんでも親がやってくれると思わせてはいけないと、できるだけ⼿伝わないでひとりで⽚付けをやらせるようにしていました。

しかし娘は「⽚付ける、⽚付ける」と⾔いながら、⽬の前にある楽しいこと、興味のあることに⾶びつき、⽚付けること⾃体を忘れていたり、何もしないでぼーっとしていたりしました。 

そのたびに私は娘に約束したのにどうしてやらないの︖ 」「どうしてこれぐらいのことが出来ないの︖と問いただし、娘は「また今度やる。絶対やるから。」と⾔って終わる。 

こんなことの繰り返しでした。 

それでも、年齢が上がれば⾃然と⽚付けもできるようになるのでは︖ という⽢い期待を持っていました。 

当然ながら、娘は⽚付けができるようになることはなく思春期に⼊り、次第に私が部屋に⼊ることを嫌がるようになりました。 

⼀⽅で、 出したものをもとに戻せないゴミをゴミ箱に捨てられない脱いだ服は床に積み重なったままの状態は続きました。 

その結果が 汚部屋です。 

また後になってこれは、部屋が汚いだけでなく娘が「⾃分は⽚付けができない⼈なんだ」という記憶を積み重ねる事になっていたことがわかりました。 

3. 子どもの得意なこと使えば、苦手もできるに変わります! 

娘は特性上、「モノが捨てられない」「計画を⽴てるのが苦⼿」「優先順位をつけるのが苦⼿」「時間配分が苦⼿」です。 

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そして、部屋の⽚付けには必要な要素ばかりです。 

このような特性がある場合、お片付けは一筋縄ではいきません。

一方で、娘はイメージ力は豊かで、特に視覚から入った情報を処理するのは得意です。

例えば、カードやシールを「ファイリング」したり、好きな小物を集めてディスプレイしたりするような「カテゴリー化する」「並べる」といったことは得意です。

発コミュを学ぶ前の私は、そんな娘の特性を理解せず⼝うるさく⽚付けなさいと⾔うだけでなく、⼦ども向けの論理的思考法などを勉強し、なんとか⽚付けができるようにしようと懸命でした。 

しかし、片付けが苦手な子どもには、苦手な部分はサポートし、得意な力を使って自分の力でできるところはやってもらうことが効果的なのです!

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4. 具体例で紹介!片付けられない思春期凸凹さんが片付けを成功させた方法とは?

娘が部屋を片付けたいと思ったきっかけは、YouTubeでした。 

K-pop好きの娘はアルバムやK-popのグッズをきれいに飾った⼈のお部屋を紹介したYouTube動画を⾒て、⾃分もやってみたいと思ったそうです。 

これはチャンス!まず、娘と⼀緒にYouTubeの動画を⾒ました。 

娘が「こういう部屋にしたい。」と思っているだけでなく、家具や収納⽅法まで明確なイメージを持っていることがわかりました。 

モノであふれ床すら見えない状態の部屋は、モノを減らすことが必須です! 

しかし、特性のある子どもが最初から、捨てるモノとそうでないものを自分で取捨選択していくのは、ハードルが⾼いです。

なので、子どもには「これは捨てていい︖」と聞き、了解が得られたものを捨てていくことから始めましょう。

我が家では、⽚付けを始めた当初は、捨てても捨てても床の上のモノは無くならず、娘の集中⼒だけでなく、私の気⼒も切れそうになりました。 

そのため、ここまで⽚づけたら(または、何時までがんばったら)収納のための家具や⼩物を⾒に外出するというご褒美を決めて、お互いに煮詰まらないようにしました。 

また、娘は⽚づけると⾔いながら作業をせずに、他のことをしたり、じっとしている時間も⻑かったのですが、⽚付けようとしてるんだねとか昔は捨てるかどうかも決められなかったのに、捨てられるようになったね。など、作業が進んでいるかどうかより、やろうとしていることに注⽬した声かけを⼼がけました。 

モノがある程度減り、床が⾒えてくると子どもの集中⼒もお母さんの気⼒も上がってきます。 

そこからは、「同じ種類のものを、並べたり収納する。」といった ASDタイプの子どもが好きそうなこと、得意なことを優先してやるようにすると良いですよ。 

我が家ではお部屋が⽚付いてくると、パパも娘の頑張りに応え⼀緒に新しい家具を買いに⾏ってくれました。また、買ってきた家具を深夜までかかって、組み⽴ててくれたりもしました。 

そして約1カ⽉かけ、家族の協力も得て、娘は「汚部屋」を「美部屋」に変⾝させました。 

きれいに⽚付いた部屋を⾒て、娘は 「もう⼀⽣⽚づけられない⼈間かと思ってた(けど、⼤丈夫だった)。」 と⾔いました。 

私はこの⼀⾔で、以前の⾃分の声かけが、娘の部屋が⽚付かないだけでなく、娘の⾃信を奪っていたことに気付かされました。

5. 思春期からでも遅くない!発達障害凸凹さんの⾃信回復は親の声かけ次第 

娘は3カ⽉たった今もまだ「美部屋」を維持しています。 

その秘訣を娘に聞いたところ「モノを置く場所を決めているので、使ったあとは元に戻すようにする事かなあ。」との返答が。 

「それ、どっかで聞いたことある⁉」 昔、私が娘に常に⾔い続けてきた⾔葉です。 

ただ、今回は私が発コミュを学び、 娘の特性を理解し、できたことに注⽬する声かけをすることで、娘はこの言葉を⾃分のものにしていったようです。 

思春期の発達凸凹さんは、できたという体験が少なく⾃信を失くしていることが多いと言われます。

また小さい頃に比べると、⾃信を回復させるのは難しいと⾔われます。

しかし、⼦どもにあった声かけをすることにより、わが娘は部屋を⽚付けることができ、その体験を⾃信に変えていきました。 

でもそれは「好き」や「興味がある」ということのきっかけがあったからです。

ゲームやYouTubeはとかく悪者にされがちですが、それをきっかけに苦⼿が「できる」に変わったり、お⼦さんの強味が⾒つかる可能性も大いにあるのですよ!

思春期でも⼤丈夫!声かけ次第で、苦⼿ができるに変わり、自信を回復させられますよ。

執筆者:西田加奈子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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