1.感激!不登校の子どもが大変身
「勉強をやれと言わなくなったら、子どもが動き出すってホントだったんですね!」
これは発達科学コミュニケーション(発コミュ)基礎講座を受講された方からの驚きの声です。
まずはこの方の体験談をご紹介します。お子さんは、小学校6年生女の子です。
お子さんが行きしぶりから不登校状態になりスクールカウンセラーや心療内科に相談してもなかなかうまくいかない。
ということで、発達科学コミュニケーションの講座を受講される決断をされたお母さんです。
お家での様子は、というと…
・勉強をしない
・気に入らないことがあると感情を爆発させてしまい手に負えない
そんな困りごとを抱えていました。
さらに夜、寝るのを嫌がり生活リズムが崩れがちだったのもお母さんが心配していました。
寝たら朝がくる、朝がきたら学校に行かないといけない、そんな不安があったからかもしれません。発達障害の特性によりストレスがかかると不安が強くなるお子さんがいます。
不安をうまく解消してあげないと、こじれてしまう可能性があります。
そこで、お母さんには講座で学んだことを実践していただき、お子さんが3か月でどう変わったかと言うと…
「イライラして怒ったり暴れたりすることがほとんどなくなり、通信教材の課題に自分から取り組むようになりました。」とのことでした!
どの教材がいいかも自分で決めたそうです。
「私はこういう方が勉強しやすい」と思っていることを伝えられるようになったんですね。
お母さんの声かけで切り替えも上手になってお手伝いなんかもしてくれるそうになったそうです!
こんな大変身ぶりに私も大感激でした。
2.お母さんがこれをしなくなると子どもが動き出す
体験談のお母さんは「勉強しなさい」は一切言っていないのです。
お母さんが力を入れてやってくれたのは
●できないことをスルーする(指摘しない・叱らない)
●それ以外の ”当たり前”をしっかり発見して肯定チャンスを増やすこと
まずこれだけです。
勉強しない、夜寝るのが遅い…などお母さんが気になることは山盛りあるけど、気になることに”触れない”・”ガミガミ言わない”。そして今できていることをそれが当たり前のことであったとしても言葉にして褒めてあげる。
子どもが学校に行けなくなると
「なんとか勉強だけはさせなくちゃ」
「対人関係が心配だから人と触れ合う場所に参加させようかしら」
「早く学校に復帰させなくちゃ」
そんな風にあせるお母さんが多いのも事実です。
ですが、最初にやりたいのは家庭を安心して過ごせる場所にするということ。
その土台を作るための最初の「スルー&肯定」の期間なんですね。
そうなってくると、お子さんの感情の爆発も落ち着いてきます。
時々は荒れることも当然ありますが、その時はどう対応するかというコツと理論さえわかっていればOKです。
お母さんが指示を出すにしても指示がさくっと通りやすくなります。
今回ご紹介した生徒さんのお子さんはお風呂に入るのをとても嫌がっていました。
今ではお母さんが一声かけると「はーい」と言ってお風呂に入るようになったそうです。
子どもが萎縮することなくポジティブに過ごせる環境を整えてあげると、子どもたちは次第に動き出します。
3.発達障害と不登校を理解して見えるこれからの道
発コミュではできないことを「スルー」するので一見諦めているように思うかもしれません。
しかし決して諦めているのではありません!
子どもの自己肯定感を高めながら動き出せるタイミングを見計らっている、と理解してください。
この基礎講座を学んだお母さんに、発コミュを学んでご自身にどんな変化があったかお尋ねしたところ…
「子育てで途方に暮れることがなくなりました。考える軸ができたので落ち着いた気持ちで対応でき子どもを叱ったり注意したりすることが激減しました。具体的な声かけのテクニックまで落とし込んで教えてもらったのもわかりやすかったです。」と教えてくれました。
そしてお子さんへの想いを
「自分はこのままで大丈夫なんだという自信を持って、将来の自立へと繋げていってほしい」と語ってくださいました。
私は、子どもが不登校になった時、無理に学校に復帰しなくてもいいと思っている派です。
しかしながらアンチ学校でもありません。
学校に戻れる子は戻って行けばいいし、戻れない子はもっとその子にあった活躍の場を作ってあげればいいと思っています。
一番大事なのは、子どもたちの自信を回復させてアクティブに過ごさせてあげられるかどうか、です。
発達障害やグレーゾーンの特性のある子どもたちにとって、必ずしも「学校」が生きやすい場所ではないこともあります。
だから、学校に戻れる子は戻ればいいし戻れない子には他の活躍の場を用意してあげたい。そう思うのです。
どっちが正解とか、どっちを推奨する、とかそういう話ではありません。
そんな整理をした上で、やはり思うのは家庭は子どもの安全地帯であってほしいということ。
それには、お母さんがお子さんの発達の特性を把握していること、今行きしぶりがあっても焦らなくていいとわかっている、この2つの理解をお母さんが持っていることが大切です。
執筆者:清水畑 亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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