1.5月病!?思春期は心も体も大変!
ゴールデンウィーク明けから不調になって、学校に行けたり行けなかったりといった五月雨登校する子に困っていませんか?
5月病が関連してこの時期、登校しぶりや五月雨登校、不登校になるお子さんも。
5月病は新社会人など大人に起こる症状という印象がありますよね。しかし、最近では小学生や中学生にも増えているのです。
お子さんの場合、新しいお友達とのコミュニケーションでの疲れや緊張、特に新小学1年・新中学1年・新高校1年生はこれまでと生活習慣もガラッと変わります。
4月のうちに新たな環境に慣れようと頑張りすぎると、心の緊張がずっと続き、知らずしらずのうちにストレスが蓄積していきます。
ちょうどゴールデンウィークでほっと気持ちが緩み心や体にたまったストレスの影響が出てしまうのです。
たとえばこんな様子は見られませんか?
・学校に行きたがらないことが多くなっている
・なんとなく元気がない
・笑顔が少なくなっている
・夜なかなか寝ず、朝起きてこない
・ボーっとしている時間が増えた
高学年、中学生になると、思春期反抗期もかさなり、心配して声をかけても反応が返ってこない。そんな態度にイライラしたり、きっと反抗期だからだね、思春期だからホルモンバランスのせいで不安定なんでしょう…と考えたりしてしまいがちですよね。
思春期だから、反抗期だからしょうがないか、とあきらめずに、何とか気持ちを聞き出したいと思いませんか?
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2.今まで毎日通っていたのに…これって登校しぶりなの?五月雨登校や不登校の前兆?
我が家の娘も、小学校高学年のころから、なにか聞いても
「別にー」「どっちでもいい」
そんな返答が増えて、まさに反抗期女子そのものだなと感じていました。
小学校までは自分で早めに起きて水筒の準備や朝ごはんの支度をし、毎日学校に通っていました。
しかし中学1年生になり、ゴールデンウィークを過ぎたころから出かける時間ギリギリになっても起きてこなくなりました。
夜遅くまで寝ないので眠いだけと思って、「いい加減起きなさい!」「早く早く!」「遅くまで起きているから…」と毎朝とにかく行かせないと!と私は必死でした。
新中学1年生。新しい環境で友達も作らないといけないし、勉強だって遅れてしまったら大変。娘のために!という一心でした。
そのころ、学校から帰宅した娘から
「部活辞めたい」「なんで運動部にしちゃったかなぁ」
と後悔の言葉が出るようになりました。
文化部と運動部と迷って、本人が運動部を選択しました。それまで運動はあまり得意ではなかったのですが、一念発起した様子でした。
ところが仮入部期間を終えて、実際本入部してみると、想像以上にきつかったようでした。
私は
「一年生の最初なんてそんなもの」
「がんばったら体力がついて慣れてくるよ」
等、励まして何とか送り出しました。
また、ある日は「勉強が嫌だ」「授業が面白くない」と言うので
「勉強なんてみんな好きじゃないよ」
「座ってノート取ってさえいたらなんとかなるよ」
と言って気持ちを軽くさせたつもりでした。
なんとか重い足をひきずるように登校していた娘ですが、ある日とうとう、家を出てすぐ戻ってきてしまいました。とても沈んだ表情でした。
それほどまでにならなければ、私は、娘の心は弱っていて、登校しぶりだということに気づかなかったのです。
このままだと五月雨登校や不登校になるのかな…と不安な気持ちにもなりました。
なんとかしてなぜ学校に行きたくないのか深いところまで原因を探りたい私は、娘の気持ちを聞き出すためにこれまでの対応を改めることにしました。
次に実際にどう改めたのか方法をお伝えしますね。
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3.話してくれない反抗期女子の気持ちを聞き出すための『甘やかし大作戦』
◆とにかく全部肯定する
ゲームをやりながらでも着替えたら、
「着替えたんだね!」
帰ってきてすぐに水筒を出さなくても放置。出してきてくれたら何事もなかったように、
「ありがとう!」
部屋が散らかっていても嫌味を言わず、
「ここに推しグッズ飾ったらいいね!」
と楽しく明るく声かけをするようにしました。
◆スキンシップ
起床時「時間だよ、起きなさーい」と言うだけでしたが
・「朝だよー」と肩をさする
・靴下をはかせるなど、着替えを手伝う
・手を引いて布団から起こす
小学生のうちは駅まで毎朝父親と手をつないで歩いていた娘。中学生になってからはそれもなくなり、その分のスキンシップを補うことを考えました。
すると、しかめ面だった寝起きも、笑顔が見られるようになりました。
◆魔法の言葉
夜寝る前に
「学校行っても行かなくてもいいけど、とりあえず朝は起きようか。7時半でいいかな」
この「行けるかどうかは別として」という枕詞をつけることで、朝が来るのが嫌だなと思う気持ちを少し軽くすることに役立ちます。
5月病の対策としても、生活リズムを整えるためには朝起きて夜寝るという当たり前とも思えることがとても重要です。
こんなことを続けていった結果、自らポツリポツリと話してくれるようになりました。勉強が嫌だとしか言っていなかった娘ですが…
朝の玄関で靴を履きながら
「社会の時事問題のスピーチ、そろそろ指されるかも。感想6行なんて、なんでみんなあんなに言えるのかな…」
さすがに「今言う!?」と口から出そうになりましたが、ぐっとこらえてその場で思いついた最近のニュースを伝え、
「感想は合ってる間違ってるはないよ、一言でもいいから言ったらいいよ」
「思いつかないなら、準備できていないので次までに準備してきますと言ったらいいよ」
するとその日は学校に行くことができたのです。
大きくなってもこんなに甘やかす?と思われるかもしれません。
しかし心の回復のために、ぜひともお子さんを安心感で包みこんであげてください。
思春期反抗期女子でもこのような安心のコミュニケーションを続けたら、こちらから聞かなくても気持ちを話してくれました。
思春期反抗期だからとあきらめずに、こつこつ対応を続けていくことで、気持ちを柔らかくすることにつながります。
焦らずお子さんとの関係を築いていきましょう!
執筆者:岡千恵
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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