1.不登校の子が元気になったら学校復帰?
不登校の子どもや、五月雨登校の子どもを抱えるお母さんは、
「どうしたら子どもが学校に少しでも楽しみを見つけて登校できるだろうか」
と日々試行錯誤されていらっしゃると思います。
私もその一人でした。
現在小学6年生の息子は、4年生のときに不登校になりました。
不登校になったときの話はこちらです。
半年ほどおうちで主に過ごして5年生に進級しました。
「5年生の校外学習に行きたい!」
と、息子が希望していたため校外学習に向けて少しずつ学校へ行く機会を作り、無事に参加することができました。
「校外学習が終わったらいよいよ他の授業にも出れるようになるかも⁈」
最初はそう思っていた私でしたが、校外学習で息子はぐったりです。
感覚過敏で学校のザワザワした感じが辛かったり、周りに合わせてちゃんとやらなきゃという気持ちが強くいっぱいいっぱいのようでした。
校外学習で見守ってくれていた先生達は、
「楽しそうに過ごしてましたね」
「来れてよかったですね」
と、学校にくれば楽しくやれるんじゃないかという印象を持っているように感じました。
しかし、その後も学校の授業にはなかなか復帰することはできませんでした。
2.子どもが頑張れる場所はどこ?
学校以外では、家で楽しく遊んだり、休みの日に子どもの集まるイベントに参加したりして、
「楽しかったなー」
と心から楽しむ姿が見られていました。
そのため、学校に行くことで疲労困憊、あまり達成感もみられない息子を見ていて感じたのです。
「本当に学校に復帰することが正しいのかな?」
「もっと伸び伸びと、この子が過ごせるところはないのかな?」
と。
そこで私は通えそうな範囲のフリースクールを探すことにしました。
フリースクールは経営者によって様々なタイプがありました。
私は息子の様子を見ていて、
・勉強を強制しないところ
・建物が綺麗なところ
・先生が優しくて、安心して過ごせそうなところ
という条件に合うところがいいなと思い、息子と一緒に体験に行こうと考えました。
フリースクールといっても、学校しか知らない子どもにとっては、
「フリースクール?何?それ。」
という状況です。
「学校はちょっと合わないなっていう子ども達が通えるスクールがあるんだよ」
「綺麗でお洒落な建物で、先生も優しそうだから行ってみない?」
という風に息子を誘い出しました。
3.環境を変えたら頑張れた!
息子と一緒に体験に行った日、息子は先生とも気が合い、過ごしやすい空間だと思ったようで、
「ここに行く!」
とフリースクールに通うことが決まりました。
ですが、通常の登校が始まる前に、そのフリースクールではどの学年でも自由に参加できる修学旅行が予定されていました。
フリースクールの先生からは、
「まだ慣れていないし参加しなくても大丈夫ですよ」
と言われていました。
息子は幼稚園のお泊まり会も、学校の宿泊学習も泊まらずに帰ってきた経験のある子です。
幼稚園のお泊まり会では「泊まらなくてもいいよ」と伝えても参加すること自体に大号泣して拒絶していた程です。
不安がとても強いのです。
家族以外の人と泊まりがけで出かける。しかも会って間もない人達と。
「そんなの無理無理!まずはスモールステップで日々の通学からでいいよ。」
と思っていた私の意見とは反対に、
息子は、「行く行く!チャンス到来!」
とワクワクして行く決意をしているのです。
今まで一人で泊まれたことがない自分が成長できるチャンスだと感じていたようでした。
そして当日…
息子は本当に会って3回目の先生や初めて会うお友達に混ざってお泊まりを成功させて帰ってきました!
4.我が子に合う環境を見極められるのはお母さん
「一人で泊まれたよ!」
とキラキラした目で旅行から帰ってきた息子を見て、
「今まで学校で無理をして過ごしていたんだな」
「窮屈な場所で周りを気にしてストレスを抱えていたんだな」
「安心できる場所でならこんなに意欲的になるんだな!」
とびっくりしました。
それまでは、いつか学校に戻れるように息子の発達をサポートしていこうと思っていた私でしたが、
息子のチャレンジ成功を目の当たりにしたことで、
息子の成長に合う環境を整えて息子を応援しようと、気持ちがガラッと変わりました。
子どもによって、不登校になった後にどうしたいと思っているかは違います。
中には学校が好きで戻りたいと思っている子もいるので、復帰をサポートすることが正しい場合もあります。
しかし、我が家の息子のように、他の場所で過ごす方が伸び伸びとした時間を過ごせるのなら、
学校復帰にこだわることは時間の無駄ではないかと感じました。
とても貴重な子ども時代。
たくさんの楽しい体験をして楽しい記憶を残して大人になって欲しい。
毎日学校を意識して不安になっていた時間がもったいなかったかなと思っています。
学校以外の学び場は、色々とあります。
お家が一番安心するし、好きなこともたくさんできるという子はお家がいいでしょう。
家で十分充電できて、ちょっと外で他の大人や友達と遊びたいなという気持ちのある子には、お母さんが情報収集して欲しいと思います。
フリースクール以外にも、放課後デイサービスや、学習塾、子どもの居場所として活動しているところ等探してみて欲しいです。
安心できる場所で活動し自信がついたら学校へ戻りたいと言う子もいます。
大人が「学校」にこだわるあまりに、子どもが自信をなくし、自己否定してしまうことが一番悲しいです。
子どもは大人が教えてくれる場所でしか過ごすことができません。
是非、子どもがワクワクできる環境を手に入れられるようにお母さんがサポートしてあげてくださいね。
不登校になった子どもの居場所探しが具体的にわかるインタビュー記事があります!
発達障害で不登校だった子が再登校できた!自信を回復させるフリースクールの探し方
執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
不登校の子どもが一番成長できる場所を見つけるコツを多数お伝えしています!