お金がかかる発達障がいグレーゾーン子育て 子どもをやる気にさせるのはお金の話ではなく○○です!

発達障がい・グレーゾーンの子育てにはお金がかかります。やる気を出させようと、お金の話を子どもにしたくなることがあるかもしれませんが、この対応実はNGです!子どものやる気を出させたいなら、お母さんが○○してください。

1.こんなにかかるの⁉発達障がいの子育てお金事情

発達障がい・グレーゾーンの子育てにはお金がかかります。

我が家には、注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの高1の息子がいるのですが、週2回グループ授業の塾に通わせていたことがありました。

そこの塾は、数学と英語を学ぶ合計4コマの授業で20,000円ほどの月謝でした。

ところが不注意傾向のある息子にはグループ授業は合わず、授業の大半の時間をぼーっと過ごすわけです。

そこで1対1の家庭教師に切り替えました。週1回、数学と英語を学ぶ、2コマの授業で月50,000円です。

この家庭教師の先生のおかげで、私も息子も「我が家だけの」勉強スタイルを発見できたので、お金に換え難い価値があると思っています。

でも、やっぱり、高い!

さらに!息子が中学時代、不登校だった時期はフリースクールという選択肢も考えました。

フリースクールも、様々なスタイルがあるので金額もピンキリですが、子どもに合った環境や学びの場として条件を決めて探していくと…

月30,000円〜50,000円くらいかかるのが相場です。

我が家は公立中学に進学しましたが、私立中学に進学する場合は学費も違ってきますよね(相場で私立の方が約2.7倍高いです)。

そして… 中学卒業後はさらに選択肢も増える

我が家は、都立高校、私立高校、通信制高校の 3つの選択肢で探していました。

あくまでも目安ですが、公立高校は3年間で135万円、私立高校は3年間で312万円とこんなに開きがあります。

通信制高校は学校によって金額も本当にバラバラですが、息子が行きたいと言っていた 通信制高校は初年度170万円!!

その学校は、結果、息子的に第一希望ではなかったのでことなきをえましたが…

子どもの発達の特性を知れば知るほど、「子どもに合った学校があるなら通わせてあげたい」と思いました。

でも実際、お金がかかるんですよね!

2.発達障がい・グレーゾーンの子どもにお金の話はNG!

お金をかけて塾に通わせても、こんなに払っているのに「勉強しない!」と 親子バトルがヒートアップしているお家もあるかもしれません。

こんなときには、つい子どものやる気を引き出させようと、どれだけお金がかかっているか話したくなりますね。

進路を選ぶ際にも「これだけ、あなたにかかるのだから頑張ってね」と励ますつもりで言ってしまうかもしれません。

月謝の高い塾に通わせているのに真面目に勉強しない、そんな様子だと「一体いくら、かかっていると思っているの!?」そう言いたくなる時もあると思います。

しかし、発達障がいやグレーゾーンの子たちにお金の話は、「No!」です。

子どものやる気を引き出したいお母さんの気持ちよくわかります。ですが、その方法はNGなのです。

なぜ、発達障がいADHDやグレーゾーンの子たちにお金の話はNGなのか。

その理由は、お母さんが伝えたいメッセージと、子どもが受け取る情報のズレが生じるからです。

この発言をするときのお母さんの気持ちは… 「 もっと頑張って!」「やる気を出して!」です。

では、子どもがそのメッセージをどう受け止めるか、というと 「こんなにお金がかかるのに!」 というただのクレームとして受け止められることが多い。

発達障がいやグレーゾーンの子ども達は、この「言葉のウラ」を読むのが苦手な傾向があります。

だからお母さんの「頑張れ!」ではなく「いくらかかるか」という字義通りの受け取りをしてしまいがちです。

お金の額を、リアルに想像するのもまだまだ難しいかもしれません。

数字が苦手な子なら数量のイメージを持ちにくいという特性もあります。また、自分が体験したことがないものはイメージしにくいという特性のある子もいます。

ですから「50万円だよ」といわれてもそれをリアルに見たことがないので 「へー…」くらいのリアクションになりがち。頑張るどころか「???」です。

延々とお金の価値を説くのも効果はうすいです。

とにかく、伝わりにくいのです!

3.子どもをやる気にさせるためにお母さんにして欲しいのは〇〇です!

お金をかけているのに、勉強しない、やる気がない、とやきもきするお母さんの気持ち、とてもわかります。

とくにADHDタイプの子たちは、勉強が嫌いなことが多い。

嫌いなことは後回しにしがちで、すぐ勉強以外のことをやりたがります。

しかし、ここでお金の話よりもお母さんにしてほしいのは、「励ます」声がけです。

例えば、勉強している子どもを見て「あらー、止まっちゃってるなー」と思ったら…

「1問目、解けたんだね!」
「その調子!」
「頑張ってるねー」

という感じにできているところ「だけ」に注目して声をかけてみてください。

こうやって言葉にして伝えることで小さな「できた!」をどんどん貯めるのが実はポイント。

例え1問しか解けていなくても子どもたちにとっては「できた!」「やった!」という成功体験です。

それを言葉にして、肯定してあげて、お母さんが「ちゃんと見ている」ということを伝えるだけで、子どものやる気と満足度はグーンとアップ!

立派な「肯定=励まし」になります。

私は「これだけあなたにお金がかかっているのだから」とガミガミ言ってやる気を出せようとするやり方から、このように息子への接し方を見直しました。

すると、息子のやる気はぐんぐんと伸び始めました。

大嫌いだった勉強も自分の「できる」ところを発見し、自分のペースで取り組むようになり、学校の先生からの評価はだんだんUPしてきました。

そして、息子は高校受験にも無事合格しました。

子どもの勉強の様子をみていてイライラしてきたら実況中継型の「励ます」にトライしてみてくださいね!

視点をちょっと変えるだけで子どものやる気はグーンとアップしますよ!

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

子どものやる気を引き出す会話術は他にもあります!

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