発達障害の子どもの「宿題やらない」問題は“まさか”の方法で乗り越える!

宿題をなかなかやらない発達障害・グレーゾーンの子にイライラしていませんか?「宿題やらない」問題は、お母さんが常識を手放せば、超えられますよ!目先の問題よりも長期的な視点で子どもをサポートできる母になりましょう!

1.宿題をやらない発達障害のお子さんのことで悩んでいませんか?

家に帰って来て、なかなか宿題をやらない発達障害・グレーゾーンの子に頭を悩ませてはいませんか?

発達障害・グレーゾーンの子は、様々な苦手を抱えながら学校生活をがんばっています。

とくに勉強が苦手な子にとっては、宿題を完璧に仕上げるのは負荷が高いことなのです。

もしお子さんから「ギブアップ!」のオーラが出ているときはお母さんの要求値をちょっと下げてあげてみてください。

今からご紹介する「宿題やらない」問題解決法は、お母さんから見ると非常識かもしれません。

でも、宿題が原因で 「もう学校なんかいきたくない!」と言われたりしては本末転倒ですよね。

宿題で親子関係が悪化したり、お子さんのエネルギーが尽き果てることのないように、お母さんも新しい視点を持ってみてください。

2.宿題問題を解決する、まさかの方法!

発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの息子がいる我が家でやった、まさかの方法をいくつかご紹介します。

①やらない箇所を決める!

発達障害のある子たちは見通しを立てるのが苦手な子も多いです。自分で、解けるか解けないかわからない大量の問題を目の前にして

「さあ、やりなさい!」
「あれも、これも、残っていますよ!」

なんて言われたら軽くパニックになるのも無理ありません。

だから国語が得意なら国語だけやる!とか、算数の中でも文章題が苦手なら計算問題だけやる!など頑張りポイントを決めてあげてください

「これだけやればOK!」 がわかっているほうが発達障害の子たちは取り組みやすかったりします。

そうなると勃発するのが 「やらなかった宿題はどうすればいいんですか?」 問題です。

残ったものについては以下のような対応術があります。

②苦手な宿題の対処方法

♦︎その1 お母さんが答えを教えてあげる
♦︎その2 ドリルの答えなどがあれば答えを写す
♦︎その3 お母さんがやる
♦︎その4 やらなくてよし!とする

さあ、どれにしますか? 「どれも無理です!」と思っているお母さん、多いと思います。

私も、発コミュに出会う前は 「宿題やらない」とか 「答えを写す」とか 「絶対にありえない!派」でしたので、今、これを読みながら戸惑っているお母さんのお気持ちが痛いほどよくわかります!

ところが結果的に上の1〜4をやったことで今、息子は勉強をする習慣がついています。

・どれだけ塾にたくさんのお金を払っても、
・厳しく言って聞かせても、
・長時間勉強させようとしても、

変わらなかった息子が、今、やっているのです!では、1~4の具体的な方法とねらいをご説明します。

♦︎その1 お母さんが答えを教えてあげる

これは、熱心なお母さんにはおすすめしない方法です。

なぜなら、教えている間についエキサイトして最後には「どうしてわからないの!」となってしまうケースがあるからです。

つい「言いたくなる」というタイプの方は、その1はやめておきましょう。

♦︎その2 ドリルの答えなどがあれば答えを写す

「答えを写して勉強になるのですか?」と思うかもしれません。

ただ、わからないのに適当に呪文のような回答を書くのであれば私は答えを写すことをおすすめします。

最初のうちは答えの「意味」を理解していないかもしれません。それでいいです。

最初に目指すのは「提出できた!」という成功体験です。子どもたちの行動とその時に起きた感情はセットになって記憶に残ります。

勉強が嫌だ!と思っている子に無理やりやらせることだけを続けると、勉強=嫌なもの が強化されてしまいます

だから「提出した!」ことをしっかり肯定してあげるところから、勉強=嫌なものの記憶を書き換えていく作業をしてもらいたいのです。

勉強を自力でやるとか、コツコツやるとか、お母さんが求めているものに近づくためには一見遠回りのようですが、要求値を下げることがコツになります。

写すことで目や手を動かしますので脳の活動量はUP!

「嫌だー!といってやらない状態」VS 「写しながらだけど脳を使っている状態」

どちらのほうが脳の活動量が多いかは想像できますよね。発コミュで「行動」にこだわるのには実はちゃんとした理由があるからなのです。

♦︎その3 お母さんがやる

お母さんがやるというのも要求量を下げるという意味では一緒です。

「提出した」という成功体験を作って勉強に対する嫌悪感を払拭するところからスタートします。

♦︎その4 やらなくてもよし!とする

これは、お母さんのハードルが少し高いかもしれません(笑)。

要求値を下げるという意味では実はこれも1つの方法なのです。その代わり

・少しでもできたところはしっかり肯定してあげる
・勉強以外のことでも毎日の当たり前の行動をしっかり肯定してあげる

こうやってお子さんの自信を育むことからチャレンジしてみてください。

やらなかったからと言って罰を与えたり、厳しい言葉を浴びせたりしないであげてくださいね。

3.「この先の人生をどう歩ませたいか」の視点を持ちましょう

発達科学コミュニケーションの子育ては「今」だけを見ていません。1ヶ月後、半年後、1年後、5年後… この先の人生をどう歩ませたいのか。その視点で子どもの脳を伸ばしていくことをします。

発達の凸凹は「脳の特性」でもありますので、今すぐ成長するものばかりではありません。

でも、ゆっくりでも成長していくのです。それを潰さずに伸ばす、それが発達障害の子の子育てに必要な視点です。

我が家の息子が13歳(中1)の時に発達の検査を受け「成長のステージとしては8歳くらいだと思って接してください」と言われました。

衝撃です!マイナス5歳とは…。

当時の息子の困りごとを、今、冷静になって振り返れば「そうですよね」と思えますが、なんとか今の困りごと地獄から脱却したいと思っていた私にすれば、他の子と同じようには成長していかないのかな、という不安が先立ちました。

5歳遅れてこの先ずっと生きていくのか…という不安。

ところが、今はどうでしょう!息子は確実に成長しました。

マイナス5歳と言われていた子が、受験に合格し、高校生活をエンジョイしています! すごくないですか⁉

宿題やらない問題で辟易としているお母さんには新しい視点でお子さんを伸ばす方法を知って欲しいと思います。

発達障害・グレーゾーンの子を成長させるには、「今」だけにとらわれないことが大切です!

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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