平日の朝「保育園行きたくない!」と叫ぶ4歳児。子どもがぐずると、ママは困りますよね。家を出るタイムリミットが迫ってきます。しかし、登園しぶりに効果抜群な「寝る前のスキンシップ作戦」をすることで、忙しいママも気持ちがラクになる方法があります。
【目次】
1.「保育園行きたくない!」ぐずる4歳の娘の対応にヘトヘトでした
平日の朝、子どもが「保育園行きたくない!」と泣いたりぐずったりしていると、ママは困りますよね。
私には、診断はついておりませんが、注意欠陥性多動障害(ADHD)とアスペルガーの特性を合わせ持った発達障害グレーゾーン傾向の小学生3年生の息子と、保育園に通う4歳の娘を持つワーママです。
以前、娘の登園しぶりに手を焼いていた時期がありました。
・なかなか着替えられない。声をかけても、カーテンの後ろに隠れて出てこない
・「今日は保育園行きたくない!」と座り込んで動かない
・何かしら理由つけて、玄関から外に出ようとしない
最初のうちは、私自身も落ち着いて対応したり、諭したりできるんです。
ところが、ただでさえ時間がない朝。
仕事の始業時間というタイムリミットがあり、私にも家を出なければならない時間があります。
それまでに家事、子どもの世話、保育園の送りなどを済ませなければなりません。
時間が迫っているのに、子どもがぐずる様子を見ると、私自身、だんだん余裕がなくなり、
・(イライラしながら、)時間がないんだから、早くしてよ~!
・(とげとげした口調で、)まだ着替えていないの!?
などと、イライラした感情をぶつけてしまっていました。
しかし「早くしてよ~!」と言ったところで、ささっと登園準備が終わるわけではありません。
イライラしながらも、なんとかして保育園に登園させ… 、保育園に送り届けた時点で、もうヘトヘトになってました。
このままじゃよくないな…と思いつつ、朝になると、目先のやることに追われて、何か対策はしないまま、様子見したまま、日々は過ぎていきました。
しかし、発達科学コミュニケーション(発コミュ)で発達科学について学んでいるうちに、登園しぶりはそのまま様子見してても変わらないことを知りました。
そして、さらに行きしぶりが激しくなってしまう場合もあるのだと知りました。
しかし、朝、急かさなくても、ママのちょっとした時間の工夫で、子どもの登園しぶりがなくなり、ママも子どもも気持ちがラクになるんだということを知ったのです。
2.早めに登園しぶりに対応した方がいい理由とは?
行きしぶりしていても、園の先生から、「日中は普通に過ごしていますよ」などと言われる場合ありますよね。
その場合、そのうち慣れるだろうから、そのまま様子見でもいいかと思ったりしないでしょうか。
しかし、脳の特性からすると、登園しぶりを様子見したままにしておくと、さらに、ひどくなってしまう可能性があるのです。なぜでしょうか?
なぜなら、登園しぶりを繰り返すことによって、子どもの脳内では「保育園へ通う」=「嫌なこと」というネガティブな記憶が繰り返されて積み重なるようになります。
人間は、もともとネガティブな気持ちがポジティブな気持ちより残りやすい性質です。
これははるか昔より、自分の身を守るため、ネガティブなことを覚えておけるように人間が発達してきたことが関係していると言われています。
そのため、子どもにとって、保育園で日中普通に過ごし、ポジティブな記憶があっても、朝の行きしぶりのネガティブなイメージの方が強く残る場合があります。
ポジティブなことでもネガティブなことでも、繰り返されて積み重なった行動は、やがて脳に定着してきます。
「行動が繰り返される=その行動が強化する」というのが、脳の記憶のシンプルな仕組みです。
好ましい行動も好ましくない行動も、毎日繰り返された行動は、脳に定着していきます。
そのため、登園しぶりを様子見しておくと、その行動が強化されてしまう場合があるのです。
だからこそ、子どものためにも、そしてママ自身のためにも、子どもの登園しぶりはほおっておいて、慣れるまで様子見ではなく、早めに対応をはじめておいた方がいいのです。
3. 登園しぶりに効果抜群!忙しいママでもできる「寝る前のスキンシップ作戦」
そうはいっても、朝の慌ただしい時間帯に、子どもに「保育園行きたくない!」と言われても、朝、ママの対応できる時間は限られています。
そんなときにおすすめなのが、朝の時間ではなく、夜の時間を活用する「寝る前のスキンシップ作戦」です!
ママだって、朝は仕事の始業時間のタイムリミットが迫っていたりするなど、せわしない時間が多いですよね。
しかし、寝る前であれば、朝に比べて比較的ゆったりとした時間を持つことができませんか。
スキンシップといっても、ママがさらに疲れてしまうような動きではなくて、あくまでも、ママが負担にならないような動きでいいんです!
・抱っこや頬ずり
・膝に乗せて絵本の読み聞かせ
・頭をなでなでする
子どもが成長して体重が増えて、もう抱っこやおんぶがきついといった場合は、
・肩や背中にポンっと触れる
・手遊びや指相撲を遊びがてらやる
・こちょこちょくすぐる
などでOK。
スキンシップは皮膚刺激として脳に届きます。
脳の皮膚刺激を処理する近くには、感情を処理する脳の領域も存在しています。
そのため、スキンシップをすることにより安心感、幸せや心地よく感じる感情が溢れてくるのです。
感覚過敏がある発達障害のお子さんには、抱っこを嫌がったり触られるのが苦手な場合もあるので、ママがストレスにならないように様子を見ながら工夫する必要があります。
赤ちゃんの頃は授乳やオムツ替えなどタイミングで親子でのふれあいがありますよね。
しかしオムツも授乳も卒業…4歳、5歳と年齢が上がっていくにつれて、スキンシップの機会がだんだん少なくなってきます。
しかし、子どもが喜んでいる間は、スキンシップしてもいいんです。
どのくらいのスキンシップの時間が必要かは、お子さんによって違うので、ママが様子を見ながら、調整してきましょう。
平日は特にバタバタしてしまうので、子どもと長時間遊んだり、じっくりふれあったりする時間はなかなか取れませんよね。
寝る前のスキンシップタイムなら、忙しい毎日の中でも時間確保できますし、ママも朝よりは時間に追われていません。
すでにスキンシップを取っているよというママは、いつもよりも多めに子どもをかまってあげる時間を作ってみてくださいね。
スキンシップにより安心感、幸せや心地よく感じる感情が湧いてくるのは、子どもだけではなく、大人であるママも同じです。
子どものためだけではなく、日ごろ頑張っているママにとっても心地よいスキンシップタイムを取っていきましょう。
登園しぶりがなくなるヒントが多数あります!
執筆者:なつき みき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)