発達障害・グレーゾーンの子どもは苦手なことや注意されることも多く、自信が持てなくなることありますよね。ADHD・境界知能の息子が、作品を表彰されるほど自信をつけることができた「成功体験」に囲まれたおうちづくり、試してみませんか?
【目次】
1.苦手なことや注意されることが多い発達障害・グレーゾーンの息子
4月から小学4年生の息子は発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の傾向があり、境界知能です。
息子は視覚からの状況判断が難しいことや衝動性・不注意の特性があります。
そのため、授業が開始しても友達とお喋りしていたり、思っていることを衝動的に発言してしまったり、一度注意されたことを忘れて再び同じことを繰り返してしまうこともあり、先生からは注意されることも多いです。
また、学習面でも、目で見て図形や漢字の形を捉えることの難しさや、覚えることに時間がかかることもあり、みんなと同じようにできないことがあります。
このように周りの子どもよりも苦手なことがあり、注意される場面が多いと、失敗体験が積み重なり、自分に自信を持てなくなることがあります。
そのため、私は今までの失敗体験を上書きできるくらいの、たくさんの自信を育める、おうちづくりにしたいと考えていました。
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2.どうやったら自信を育めるの?
学校では褒められる経験が少ない、発達障害・グレーゾーンの子どもには、 その分より多くの褒められる経験を自宅で積ませてあげたいですね。
子どもの自信を育むためには、たくさんの成功体験を重ねることが必要です。
子どもは自分の行動に対して、周囲から肯定的注目をされ、「できたね!」と声をかけられることで、自分は「できているんだ」と気づくことができます。
この「できた!」と思える体験が、成功体験になります。子どもは「できた!」と思えることで、自分の行動に自信を持てるようになります。
そして自信がつくと「もっとやってみよう!」と自主的に行動するようになります。
そのため、子どもが「できた!」と思える成功体験を、繰り返し繰り返しインプットし、記憶として積み重ねていくことが、自信を育むためには大切です。次項では、自信に直結する「成功体験」に囲まれたおうちづくりをご紹介します。
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3.自信に直結する「成功体験」に囲まれたおうちづくりとは
我が家では、リビング、廊下、玄関、子どもの部屋など、ありとあらゆるところに、子どもの描いた絵や工作、賞状、写真、完成したパズルなどを飾っています。
そのため、自宅がいつでも子どもの作品展示会のようになっています。
子どもにとっても自分が一生懸命作った作品をお母さんが飾ってくれることは喜びにつながります。
目につくところに飾ってあるため、子どもはいつでも自分の作品や賞状、写真を見ることができ、「成功体験」を思い出すことができます。
それに加え、私が意識的に子どもに「成功体験」を思い出す声かけをします。
例えば、息子が幼稚園のときに作ったネズミを捕まえる仕掛けの木箱や、1年生のときに主人と一緒に木と釘で作ったビー玉パチンコを玄関に飾っていました。
玄関はお出かけや登校のときにも通るので、時々、その作品を子どもと一緒に眺め
「ネズミを捕まえる仕掛け、幼稚園で作ったよね。設計図も書いて、どうやったら捕まえられるか考えて作ったんだよね。よくできているよね」
と笑顔で声をかけていました。
また、ビー玉パチンコは息子も時々玄関で立ち止まり遊んでいることがあったので
「パパと一緒に作ったんだよね。絵も◯◯が描いたんだよね。釘もたくさん打てたよね」
と笑顔で声をかけていました。
飾ってある作品や、その作品に対して声かけするお母さんの笑顔は、子どもの目から「成功体験」として感じることができ、またその作品に対する肯定的な声かけは子どもの耳から「成功体験」として感じることができます。
このように視覚からも聴覚からも「成功体験」を感じることで、より子どもの記憶に残ります。
そして自分の「成功体験」の作品や写真に囲まれると、子どもは自信を持つことができます。
あるとき、学校でかなづちを使い木と釘で作品を作る授業がありました。
息子はその授業で作った作品が優秀作品として選ばれ、区の造形展に展示され、学校の朝会でも表彰してもらうことができました。
いつも「成功体験」に囲まれている息子は、授業でも、自分ならできると自信を持ちながら、力を発揮することができたと考えられます。
日頃から「成功体験」に囲まれた環境を作ることで、子どもは自信を育み、好きなことや得意なことにさらに挑戦する気持ちが生まれます。
それが子どもの才能の開花にもつながっていきます。
失敗体験を経験しやすい発達障害・グレーゾーンのお子さんには、たくさんのできた!の成功体験に囲まれた環境づくりで、一生物の自信を育んでいきたいですね。
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執筆者:菅野 美香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)