完璧主義の発達障害の子どもが体調不良時に習い事を休めるようになった対応法

 

発達障害の子どもが熱があっても学校や習い事を休みたがらないことがありませんか?コロナ流行後は周りの人も敏感なので、体調不良時は休むことも必要ですよね。そこで、完璧主義の息子が「今日は休もう」と自分から言えるようになった対応法を紹介します。
 

【目次】

 
 

1.熱があっても習い事を「休みたくない!」と癇癪を起こす息子

 
 
私の息子は小さな頃からとてもこだわりが強く、自分の意思をしっかりと持った子どもでした。
 
 
やりたいと思ったことは何がなんでもやり抜き、逆にやりたくないことは誰がなんと言おうとやりません。
 
 
息子は、定期的に療育やトランポリン教室の習い事に通っていましたが、ある日、息子が熱を出していたので「体調が悪いから今日は休もうね」と伝えても、絶対に休まない!と言い張って泣き続けていたのです。
 
 
家の中でおさまるこだわりならとことん付き合えますが、人に迷惑がかかるこだわりはやめさせたいですよね。
 
 
特にコロナウイルス流行後は、周囲の人々も体調不良に敏感に反応し始めたので、熱があるのに通わせるのは罪悪感があったんです。
 
 
しかし、息子は自分の行動をコントロールすることが難しく、ルーティンが崩れるとひどい癇癪を起こすので、発熱を隠して習い事に連れて行ったこともありました。
 
 
完全に息子のこだわりに振り回されていた私でした。
 
 
 
 
当時は、発達障害に関する知識がなかったので療育の教室に入るのを嫌がることがあるにも関わらず、どうして休みたくないのか理解できませんでした。
 
 
正直、「そんなに無理して行ってもどうせ参加しないんでしょ」と心の中で思ったこともあり、息子の反応や感情の裏にある本当の理由に気づいていなかったのです。
 
 
皆さんも、お子さんの完璧主義な言動に困っていませんか?
 
 

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2.発達障害の子どもが体調不良でも頑なに習い事を休まないのはなぜ?

 
 
発達科学コミュニケーションで発達障害の特性について学ぶ中で、息子が熱があっても習い事を休みたがらない理由は2つの特性が関係していることがわかりました。
 
 
1つ目は発達障害の子どもはいつもと同じが安心で変化を嫌う特性があるということです。
 
 
つまり、毎週習い事に行くというルーティンが崩れると、予測不可能な状況になって不安やストレスが増してしまいます。
 
 
そのため、どんなことがあってもルーティンを守りたいのです。
 
 
 
 
2つ目は完璧主義という特性です。
 
 
習い事に休まずに行くこと、ルーティンを完璧こなすことにこだわって、柔軟性がなくなってしまうことがあります。
 
 
彼が「休みたくない」と主張するのは、心から楽しみにしているからではなく、安定したルーティンの維持を完璧にこなすためだったのです。
 
 
つまり、習い事に行くというその行動が、息子にとっての心の安定につながっていたのです。
 
 
こうした子どもの特性に応じた関わりをしていくことが必要になってきます。
 
 
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3.完璧主義を和らげるには先手必勝!

 
 
こだわりが強い子どもにとって、体調不良などの緊急時にもルーティンを完璧にこなす以外の選択肢がありません。
 
 
そこで、完璧主義の息子が「今日は休もう」と自分から言えるようになった対応法を紹介します。
 
 
私は日頃から体調不良時にとる対応はいくつかの選択肢がある、ということを息子に理解させておくということを徹底しました。
 
 
例えば習い事で休んでいる他のお友達がいた時に
 
・「今日は〇〇ちゃんお熱で休みみたいだね。他の人に移したらいけないから休みなんだよ」「病院に行ってお薬もらうみたいだよ」と休んでいる理由を言語化してあげること
 
 
・「今無理して熱が下がらなかったら週末のお出かけに行けなくなっちゃうから今日休んで、体調を万全にするみたいだよ」 「休んでいる間に好きなDVDをゆっくり見ようか」 と休むメリットを伝えてあげること
 
 
・「今日休んでも今日やる工作の材料は先生にもらえるよ」 と休んでも今日できなかったことがどうなるのか見通しが持てる声かけをしてあげること
 
 
などをしっかりと理解できるように説明してあげましょう。
 
 
 
 
実際に習い事を休まなければいけなくなった状況の時にいくら説得しようとしても納得できない子どもが多いです。
 
 
息子の場合は 「〇〇ちゃんも休んだよね。僕も人に移したらいけないから今日は休もう」と言えるようになりました!
 
 
実際に休んでいる友達がいたときに説明してあげることで、本人もイメージがつきやすくなって休むことへのハードルが下がったんだと思います。
 
 
こだわりの強い子はなぜ休むのか?休まないとどうなるのか?休んだ影響をどうやったら少なくできるか?などがしっかりと理解できて不安がなくなると行動に移せる子が多いです!
 
 
ぜひこだわっていないときに、休む選択肢があるということをインプットすることを意識してみてくださいね。
 
 
 
 
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執筆者:中井春菜
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 
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