発達障害ADHDの子が嫌なことになかなか取り組めないってことありませんか?嫌なことを後回しにしてしまう子にイライラしている方へ、嫌なことにも意欲的に取り組めるようになる秘策を伝授します。
【目次】
1.嫌なことに取り組めないことにイライラしてました
2.発達障害ADHDの子どもが嫌なことに取り組めない理由
3.嫌なことにも意欲的に取り組める秘策
1.嫌なことに取り組めないことにイライラしてました
私の息子は、発達障害・注意欠如多動症(ADHD)で衝動性の強いタイプです。
やりたいと思ったことにすぐ飛びつきます。
その一方で嫌いなことは後回しにします。
息子は勉強が大嫌いなので、自分から宿題をすることはありませんでした。
私が声をかけてもなかなか始めません。
しびれを切らしてこちらが怒ると反発して、宿題のノートやプリントを破って大惨事になることもありました。
学年が上がるにつれ、宿題の量も多くなると余計にやりたくないのか、私が気がつかないと学校へ行く日の朝になって、宿題をしていないことに気づいて慌てて取り掛かることもありました。
どうせやらなきゃいけないことなんだから、後回しにしないですぐに終わらせた方がたくさん時間を使えるのに…
何度言ったら、わかってくれるんだろう?嫌なことに取り組めない息子にイライラしていました。
2.発達障害ADHDの子どもが嫌なことに取り組めない理由
発達障害ADHDの子どもが嫌なことに取り組めないのは、わがままではなく、脳の特性が関与しています。
ADHDの子どもは、興味があることや好きなことに対しては、熱中したりびっくりするぐらいの集中力を見せたりします。
ところが、自分が嫌だな、つまらないなと思うことには、エネルギーが湧いてきません。
また、先のことを考えたり、計画したりすることが苦手なことが多く、今現在の感情で動くことが多いので、嫌なことやつまらないことは、今すぐやる理由やお得感がないと後回しになってしまいます。
さらに、過去に失敗した経験がある事柄には、「どうせうまくいかない」「怒られるかもしれない」と感じ、無意識に嫌なことを避けるようになります。
そこで、ADHDの子どもの特性を活かし、嫌なことにも楽しく、意欲的に取り組める秘策をとり入れました。
3.嫌なことにも意欲的に取り組める秘策
発達障害ADHDの子が気乗りしない時にやる気にさせるのには、大きく分けて2つのことが重要です。
・何かメリットがあること
・やりたいと思わせる声かけや喜ぶ言葉をかける
息子にとって宿題や勉強は最大の難関なので、この重要な2つをミックスして使いました。
まず、メリットとして、ご褒美を設定しました。
当時の息子は、目先のことにとらわれ、先を読むことが苦手だったので、1日単位でご褒美を用意しました。
学校から帰ってきてすぐに宿題ができたら、次の日は、息子が希望するおやつを学校から帰ってくるまでに用意しておくという約束をしました。
そして、学校から帰ってきた時に、やる気になるような声かけも合わせてします。
約束通りすぐに宿題をはじめた時には、
「宿題はじめるんだね〜。」
と行動を実況中継しながら、グッドのジェスチャーをしたり、肯定的な関わりをしました。
別のことに気を取られてなかなかはじめない時は、
「今日、大好きなゼリー買ってきたんだけど、先に食べる?それとも宿題してから食べる?」
と選択してもらいます。
明日も、ご褒美が欲しいので、
「宿題先にしちゃうよ。」
と言って、宿題に取りかかります。
そしたら、すかさず
「素早いね〜」
などと息子が喜ぶ言葉をかけます。
ご褒美を設定して、肯定的な声かけをしていくことにより、学校から帰ってきたら、宿題を終わらせるということが習慣になっていきました。
効果的にご褒美と肯定的な声かけを使うことで、ADHDタイプの子が先延ばしにしがちな嫌なことにも、頑張れば褒めてもらえるし、ご褒美がもらえるという成功体験を積み重ねていくことができます。
是非、効果的にご褒美を取り入れて、楽しい子育てにチャレンジしてみてください。
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執筆者:高井智代
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)